クレジットカード不正利用被害額、2025年第1四半期は前年同期比55.7%増の193.2億円 日本クレジット協会集計
一般社団法人日本クレジット協会は、クレジットカード発行会社を対象としたクレジットカード不正利用被害実態調査の、2025年第1四半期(1月〜3月分)の集計値をとりまとめた。今回発表された不正利用被害額は193.2億円で、これは前年同期比で55.7%の増加となっている。
◆出典:クレジットカード不正利用被害の集計結果について(一般社団法人日本クレジット協会)
前年同期比で55.7%の増加
2025年第1四半期(1月〜3月)のクレジットカード不正利用被害額は193.2億円で、前期(2024年第4四半期)比で19.0%増加。前年同期(2024年第1四半期)比では55.7%という大幅な増加となった。
クレジットカード不正利用被害額の内訳は以下の通り。
◆偽造カード被害額:1.8億円(前期比:18.2%減)
◆番号盗用被害額:182.9億円(前期比:21.4%増)
◆その他不正利用被害額:8.5億円(前期比:9.6%減)
▼クレジットカード不正利用被害の発生状況
不正利用発生率は0.064%
なお、今期より、クレジットカードショッピング市場規模(信用供与額)に占める不正利用被害額の割合を算出した「不正利用発生率(※1)」も公表。今回の不正利用被害額の集計結果を受け、2025年第1四半期(1月〜3月分)の不正利用発生率は、0.064%であることが明らかとなった。
▼クレジットカード不正利用発生率
昨年(2024年)1年間のクレジットカード不正利用被害額は2023年比2.6%増の555億円にのぼったが、本調査では2024年以上のペースで被害が増えているようだ。各事業者には、消費者への意識向上の呼びかけとともに、自社サイトのセキュリティ対策の強化など、あらゆる予防策を講じることが求められる。
※1:2025年3月31日に「不正発生率」として2019年〜2024年の年間分を公表しているが、今回、その名称を「不正利用発生率」に変更
調査概要
◆調査元:一般社団法人日本クレジット協会
◆調査対象:国際ブランドカードを発行している会社を中心に、銀行系カード会社、信販会社、流通系クレジット会社、中小小売商団体等
◆回答社数:40社
※FC/BC各社は国内ブランド会社単位で、また日本専門店会連盟・エヌシー日商連の各単会は連盟単位でそれぞれ1社としている
◆集計数字:調査票提出会社のキャッシングを含む不正利用被害額を加算合計したものであり、海外発行カード分は含まない
※2014年~2016年、2017年1月~6月、2018年7月~9月、2019年10月~2020年12月、2022年4月~9月、2023年1月~3月、2024年1月~6月の集計数字は変更が生じたため、修正している
※2021年より、構成比は、単位未満を四捨五入しているため、内計と計は一致しない場合がある