ネットショップが輝く「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー」

利根川 舞

誰もが憧れる、「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー」の頂点

 1月25日、華やかに彩られたグランドプリンセスホテル飛天の間で「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー2015 授賞式」が開催された。

今年で18回目となる「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー」は、楽天市場に出店する全国4万店舗の中から、楽天会員による人気投票や売上げなどを総合的に評価し、その年のベストショップを選出するという、楽天市場に出店しているネットショップならば、誰もが憧れる賞である。

楽天株式会社(以下「楽天」)の代表取締役会長兼社長の三木谷氏の乾杯で授賞式が開宴。「最終的には、楽天のクオリティは出店店舗様のクオリティで決まると思っております。」とコメント。それほど、楽天出店店舗と楽天市場は切っても切れない、イコールで繫がる程の関係が築かれているのだ。

まずは特別賞やサービス賞の発表が行われた。表彰まで、どの賞を受賞するのか知らされていないため、各店舗は緊張の面持ちだ。

ジャンル賞では、各ジャンルに関わりのある著名人がゲストプレゼンターとして登壇。東北楽天ゴールデンイーグルスの梨田監督をはじめ、武田双雲氏や篠田麻里子氏、神田川俊郎などが受賞者へ楯を手渡した。中には「よっしゃー!」と声をあげてガッツポーズをする受賞者もおり、会場の雰囲気は一段と明るくなった。

その後、総合賞が10位から4位まで発表され、発表の度に歓声があがった。その一方で落胆の声も聞こえる。待ちに待った総合賞のベスト3が発表される前には「10年連続賞」の発表が行われ、「おいもや」と「澤井珈琲Beans&Leaf」が受賞。「おいもや」代表取締役関谷氏の「小学生の頃、芋屋の娘と言われるのが嫌で小学校に行きたくなくなったこともありましたが、今程芋屋の娘で良かったと思ったことはありません。」というコメントは会場にいる人々の涙を誘った。また、「澤井珈琲Beans&Leaf」はベスト店長賞、ジャンル大賞、ダブルイヤー賞も受賞しており、計4部門での受賞となった。

ついに、総合3位の発表である。3位はテレビ関連用品を扱う「エディオン楽天市場店」が受賞した。続いて総合2位は、同じくテレビ関連用品を扱う「Joshin web 家電とPCの大型専門店」が受賞した。そして最後に、「爽快ドラッグ」の総合グランプリ受賞が発表され、会場からはその日一番の歓声があがった。

その後、三木谷氏から再び挨拶があり、「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー2015 授賞式」は終宴となった。

思えば、会場を見渡していると、ネットショップと一緒に喜ぶ楽天の社員の姿が見受けられた。楽天市場に出店したショップには”ECC(ECコンサル)”と呼ばれる担当者がおり、ネットショップをサポートしている。二人三脚でやってきたからこそ、喜びはとてつもないものなのだろう。

オリジナリティで文房具ECに挑む!

有限会社小川祥雲堂 代表取締役 小川規子氏

 授賞式後、今回初受賞を果たした「印鑑はんこ製造直売所@小川祥雲堂」と「米・雑穀のみちのく農業研究所」の2店舗と10年連続賞を受賞した「おいもや」に話を伺うことができた。

「印鑑はんこ製造直売所@小川祥雲堂」は文房具販売のネットショップが売上げに悩む中でも、オリジナル商品にこだわって販売することで毎年売上げを伸ばしている。「実は2013年に『楽天市場EXPO賞』を受賞しているのですが、「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー」の受賞は夢の夢かなと思っていました。」と代表取締の小川規子氏は語る。

「印鑑はんこ製造直売所@小川祥雲堂」では新しいキャラクターを作成し、ユーザーに名付け親になってもらい、名前を入れた判子を送るという企画を行っている。またサンリオや熊本県などの許可の元、サンリオキャラやくまモンのオリジナルの判子も作成しており、人気の商品だ。型番商品となりがちな文房具は価格競争に陥りがちだが、そこを小川祥雲堂でしか買えないオリジナル商品とすることで、新たな価値を提供している。

また、昨年夏からは文房具の取扱いを強化したことも売上げの後押しになったのではないかという。

文房具だからこそ、単価はあまり高くなく、数でカバーしている状況だというが、受注や発送に追われるなかでも、購入者への気配りや迅速な対応を忘れないからこそ、今回の初受賞に繫がったのだろう。



農家のヒーローを生んだ”運命”の出会い

株式会社東穀 左:常務 長濱夫人 右:代表取締役 長浜洋平氏

 続いて、楽天市場への出店から3年で初受賞となった、米・雑穀を取り扱う「米・雑穀のみちのく農業研究所」の代表取締役長濱氏に話を伺った。社名は株式会社東穀(トーコク)といい、元々は卸しをやっていたが、農業では中間流通の多さから、農家への負担が大きくなってしまう。そういった農家を救うべく、米の直販を決意したそうだ。農家を自転車で1軒1軒まわり、買取の値段を高くし、農家への還元を増やした。そうして今では”農家のヒーロ”的な存在だ。

ネットショップをやろうと決意したきっかけは、楽天のECC荒木氏の飛び込み営業だそうで、「『社長、燻ってますね。なんでECやらないんですか。』って言われたの。」と長濱氏。そんな驚きの出会いではあったが、二人は口を揃えて「運命的だよね。」と話す。

「(ネットショップを始めるのは)勇気がいったね、一つの賭けだった。」それでも、荒木氏との運命的な出会いから早3年で初受賞と至った。ネットショップの実務を担当しているという長濱氏の奥様に受賞の感想を伺うと、「まさか取れるとは思っていなかったです。半年ぐらい前までは、そういうのがあるんだなぁ、すごいなぁ、こんなところでやるんだ、ってくらいで。」と。そしてなんと、授賞式後には米を配送している物流業者や精米機を作っている企業などを含めて、この後打ち上げを行うという。”関係者”といえば、社内で完結してしまいそうなものだが、農家を始めとする関係者との温かな関係が、利用者にも届いているのかもしれない。

いつだっておもいやりを忘れない、お芋スイーツ専門店「おいもや」

株式会社おいもや 代表取締役 関谷夕佳氏

 最後は、10年連続賞を含め5つの賞を受賞した「おいもや」の代表取締役関谷氏に話を伺った。「おいもや」では干し芋や、さつまいもを使ったスイーツを販売しており、楽天が主催する「うまいもの大会」を百貨店で行えば、「おいもや」の商品を購入する為に3時間前から列ができるという。そして驚いたのが、「おいもや」めがけて走って向かう人たちを撮影するテレビ局が毎年現れるというのだ。

昨今、「お取り寄せスイーツ」が女性の間でブームとなっているが、楽天市場においても洋菓子の人気店を抑えて売上げトップとなっている。それほどまでに「おいもや」にはファンが付いているのだ。

10年連続受賞するまでの苦労を訊ねると「色々ありましたよね。」と関谷氏は笑う。「売上げを上げたいけれど、原料は限られていて…農家さんも高齢化していって…そういうことは今でも課題です。」という。そういった、問題を少しでも解決すべく、「おいもや」では『畑まるごとオークション』という、さつまいもの収穫権利を落札する企画や『芋フェス』という干し芋づくりが体験できるイベントを企画しており、特に『畑まるごとオークション』は楽天大学においても語り継がれているという。

最後に、10年連続賞受賞について伺った。関谷氏は「もちろん嬉しいです。お客様だったり楽天様だったり、お客様の協力なくしてはこの賞は取れなかったので、感謝の気持ちしかないです。」と語った。こういった感謝の気持ちを忘れない関谷氏の人柄や、「おいもや」の社風が長く愛される秘訣なのだろうか。

すれ違う受賞者たちの表情はキラキラと、そして活き活きとしていた。賞を受賞するまでに、たくさんの苦労があっただろう。そして、そういった苦労の末の受賞はどれほど喜ばしいものだろうか。ネットショップがまだなく、実店舗のみの時代であれば地方は地方、首都圏は首都圏とどうしても縮まらない溝があった。しかし、現在は”場所”という概念は薄れており、乗り越えなければならない障壁は減っている。だからこそ、楽天へ出店しているネットショップすべてに「楽天市場 ショップ・オブ・ザ・イヤー」を経験して欲しいと思った。キラキラとしたあの会場で活き活きとした表情を見せて欲しい。この記事が、あなたが受賞した時のイメージの手助けとなれば幸いだ。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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