テモナ佐川社長、ヒキアゲールの新施策に言及
ECサイトにとって大事なことって、なんだろう。最近では、一つの商品を長く、また、店舗をブランド化して、リピーターを増やそうとしている店舗が続々増えており、一人のお客様と末永く関係を築く姿勢がよく見られる。その中で躍進しているのが、リピート通販の「たまごリピート」を展開するテモナ株式会社(以下、テモナ)だ。
テモナが、リピート通販における、肝心な最初の段階での引き上げ策として、いよいよ本腰を入れる。コンバージョン率アップツール「ヒキアゲール」に関して、通常のリリースされているものとは別に、特別に、ある程度機能を制限した無期限の無料プランを来週、発表するとしている。これは、当メディアの独自取材によって明らかになった。代表取締役社長 佐川隼人さんに話を聞かせていただいたので見て欲しい。
リピート通販は、出会いが大事。
もとより「ヒキアゲール」は、リピート通販の店舗にはお馴染みで、コンバージョン率アップのツールだ。性別や年齢、購入履歴などの閲覧者の情報を判別し、あらかじめ設定したシナリオに沿って、成約へと繋げる。ECサイトにおいては、LPや広告等、各々はクオリティの高いところであっても、実は、全体の流れとしてその一つ一つを結びつけて考え、それぞれの価値を最大限引き出せているか、というと疑問が残る。特に、リピート通販においては、導入時に効率よくお客様を獲得して、どういう過程で成約に繋げるか、この一連の流れがきちんとできているかは、店にとって明暗を分ける。だから、このツールの意味がある。
その「ヒキアゲール」の新たなプランの一つとして、ある程度機能を制限するとしながらも、無期限無料で取り入れることができるものを用意するというのだから、驚いた。同社のこのツールにかける想いが並ではないことを伺える。
取り入れたことのないECサイトの為に、どういう店が「ヒキアゲール」で最大限の価値を引き出せるのかを、考えた。それについては、「CPOを1000円下げる」というテーマを前面に打ち出し、ここに共感を持つ店舗が対象だとした。より具体的に想像するなれば、その目安は勿論、価格にもよるが、1カ月500件以上の注文があるところ、という話であった。
更に、当メディアでは、もう少しECサイト目線で踏み込んでみた。このようなサービスを他社でやっているとするとどこなのか、また、そこと「ヒキアゲール」は何が違うのかという部分にも直接迫ってみたのだ。
佐川さんは「Flipdesk(フリップデスク)、KARTE(カルテ)といったサービスがあげられます」と話し、それらとの差別化のポイントについて「弊社の強みの一つとしては、既にたまごリピートで800というユーザーを持っているという点があげられます。特に健食などのジャンルでその力を発揮しており、データや事例に基づいて、我々はメニューを用意しているのです。だから、よりECサイトの特徴に合わせることができる。しかも、そのメニューは100個にも及ぶ。ここが他にはない我々の誇れる要素です」と触れた。これらの要素を用いれば「シナリオ型という、コンバージョンに繋げるまでのオリジナルストーリーの豊富さとお客様の気持ちに即した部分に繋がる」ということだろう。
どこに強みがあるのか
具体例を挙げよう。大体、一回目、ECサイトに訪れた人に対して、お試し価格980円などと記載されたLPを見せていく流れの中で、通常はメールやDMで、そこから引き上げをしていく。ただ、実際に、3割くらいは最初に見たお試しのLPに帰ってきてしまうのだという。2回目訪れた人にも、同じLPを見せるのでは余りに勿体ない。そこで、同ツールにおける100種のメニューが生きてくる。上の写真のように、2回目に来たユーザーには「検討していますか?」と少し見せ方を変えて迫ってみたり、あるいは、敢えてそのお客には「定期購入しか訴求をしない」など、あの手この手の様々なシナリオを用意し、購買につなげていくのだ。これを、ECサイトの規模や状況に合わせて対応するからこそ、本当に、リアルの感覚に近い、お客様へのストーリーが演出できるのだ。
なぜ、この時期にこうした大胆な無期限無料プランを提案するのか、という問いについて佐川さんはこう話す。「去年、テストマーケティングがあり、このツールを60社でやっていて、いよいよ拡販していくというフェーズに入ってきました。たまごリピートを使ってくれているユーザーやその他のユーザーに使ってもらって、全体の8割くらいで費用対効果が上回るくらいになってきたのです。そこで仕組み化したことを確認して、さぁここから一気に拡販していこうということなんです。」と。勝負をかけるべき時というわけだ。
100種類のメニューをベースにして「これをやると何%があがる」等、テモナはしっかりと把握している。だから、そこを積み上げ費用対効果を良くして、実績を上げていく。この提案力こそが、成果を掴み取り次なる一歩へと繋げる原動力となる。そこを更にいろんな事例をもとにして、強固なものにしていく。そうして、利用社数について、1000社は目指していきたいと意気込む。
「ヒキアゲール」で大事な種まきができているから、「たまごリピート」で素敵な花が咲く。「たまごリピート」が生み出す、永くお客様に愛される店作りの環境は、今まさに、この「ヒキアゲール」の無期限無料の提供をもって、本当の真価を発揮する。その第一歩にふさわしい、このプランなのである。
お互いがその相乗効果をもたらし、力を発揮することで、自信と実績が伴った店舗の本当の意味での明るい未来がある。戦略があり、我こそは、と思うECサイトにこそ、まずこのプランで、花咲く未来を目指したいものだ。
(企画・構成 石郷“145” マナブ)