「メチャカリ」で使用されたアイテムをZOZOで販売!
自社のブランド商品をレンタル品として貸し出し、そして古着で販売する。ファッション業界の抱える問題は、消費者の意識しないところでますます大きくなっているようだ。
商品データ連携システム開発で物流処理時間も短縮
ファッションショッピングサイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」内の古着セレクトショップ「ZOZOUSED(ゾゾユーズド)」と、株式会社クロスカンパニー(以下「クロスカンパニー」)は、本日からクロスカンパニーが運営する日常着のレンタルサービス「mechakari(メチャカリ)」で使用した商品をZOZOUSED内「OFFICIAL USED SHOP(オフィシャルユーズドショップ)」において「ブランド公式古着」として販売することを発表した。
「OFFICIAL USED SHOP」では、クロスカンパニーが展開する人気ブランド「earth music&ecology」「E hyphen world gallery」「Green Parks」「SEVENDAYS=SUNDAY」の商品を取り扱う。
「メチャカリ」は月額5800円(税抜)で、月に何度でも、1回3着まで新品のお洋服をレンタルできるアプリサービスだ。なんと、気に入ったアイテムは60日間借り続けると返却不要となる。
今回の取組みでは、メチャカリを利用したユーザーが着用したアイテムを「ブランド公式古着」としてZOZOUSED内で定価の半額以下で販売する。
また今回の取組みを開始するにあたり、ZOZOUSEDを運営する株式会社クラウンジュエル(以下「クラウンジュエル」)とクロスカンパニーは、共同で商品データ連携システムを開発。このシステムにより、クロスカンパニーの自社ECサイトの商品情報(商品名・素材情報・採寸・画像等)とZOZOUSEDの商品情報を自動でデータ連携できるようになったため、出品までの物流処理時間が短くなり、アイテムを発送するだけで、簡単かつ継続的に商品を出品することができるようになった。
ZOZOにブランド公式古着登場で業界への影響は?
クロスカンパニーは自社サイトでの古着販売も行っているが、今回の取組み開始に伴い、古着販売を拡大することで、ファッションの楽しみ方の選択肢を増やし、ファッション市場の活性化を目指していくという。
また、クラウンジュエルは、クロスカンパニーとの取り組みを皮切りに、他ブランドにも同様に在庫やアウトレット品などをより手軽に出品してもらい、ブランドの販路拡大、顧客増加に向けた取り組みを積極的に行っていくという。
想像していただきたい。「メチャカリ」で洋服を借りた女性が、アイテムを気に入り、自分のモノとした。そして、少し経ったある日、「そろそろ、新しい服が欲しいけど、今月厳しいな…」そう思った女性は「OFFICIAL USED SHOP」でお気に入りブランドの古着を購入する。つまり、クロスカンパニーとユーザーの間で商品が回ることになるのだ。
クロスカンパニーにとっても、「メチャカリ」自体挑戦であっただろうが、今回の「ブランド公式古着」も大きな挑戦だ。そういった、多くのブランドを保有するクロスカンパニーに対して、その他のネットショップはどういった施策を打てるだろうか。なぜなら、昨今のフリマアプリ流行に見られるように、古着や中古品を買うことに対する抵抗は低くなっているからだ。ぜひとも、今から古着や中古品に負けない地盤を固める時である。