新時代到来。メディアECモール「kabuki ペディア」誕生
国内初!インバウンドや越境EC対応の「kabuki ペディア」
本日、株式会社KABUKI(以下「KABUKI社」)が記者発表会を開き、メディアECモール「kabuki ペディア」を無料で提供開始することを発表した。
「kabukiぺディア」はEC事業者のECサイトへ記事コンテンツをフックとして国内外からのユーザーを集客するサービス。イメージとしては、楽天市場やYahoo!ショッピングのような、EC事業者が各々記事を作成していく、モール型のメディアだ。
EC事業者の商品ページデータを自動でキュレーション型メディアに変換し、簡単にメディアECを構築することが可能で、独自のメディア設計ノウハウにより、新規顧客を獲得するためのメディア設計構築サービスも提供している。
現在、ECサイトのメディア化、とりわけキュレーションメディアの台頭が著しい。既に2012年頃から記事コンテンツで集客し、ECにつなげる手法が主流となっている。2014年に株式会社ディー・エヌ・エー(以下「DeNA」)が買収した株式会社ペロリ(以下「ペロリ」)が運営する女性向けファッションに特化したキュレーションプラットフォーム「MERY(メリー)」では、月刊PV3億、EC売上は月額数十億円にのぼる。
こういった、ECサイトの商品ページではなく記事として掲載することには、記事によって潜在的な需要を興味関心のあるコンテンツメディアによって喚起させ、その後同じページ内で商品紹介を行うことによって、ECでの購入につなげる働きがあるのだ。
こういった動きは日本国内にとどまらず、中国ではモバイル特化型の越境ECアプリ、アメリカでは「Thrilist」というアプリが同様に展開している。
記事型コンテンツでECへ集客!
具体的には、記事コンテンツから商品ページが一括登録で記事型のコンテンツを作成することができる。商品へのリンクは自社サイト、もしくは大手ECモールの商品APIを活用し、まず第一段階としてYahoo!ショッピングのAPIを利用する。
商品ページがそのまま反映されるサービスであるが、読まれるコンテンツとするために、例えば、メールマガジンやブログで公開していた商品に関するストーリーや活用方法などを紹介することが効果的なようだ。
なお、流入から購入までの効果測定も可能となっており、自社サイトで購入したのか、もしくはモールを利用して購入したのかを把握することもできるのだ。
また、今回発表された「kabukiぺディア」は国内だけでなく、インバウンドをも今後はターゲットとするため、多言語システムも備わっている。もちろん、そのまま翻訳してしまうと、違和感のある物になってしまうため、翻訳のサポートも充実している。
「kabuki ペディア」まずは中華圏を狙う!
世界で盛り上がっているメディアからのEC売上確立。まずは、中華圏の獲得を目指している。
2015年時点で、中華圏からの来日は1,095万人と、インバウンドの半数以上を占めており、政府の指針では2020年までに3,000〜4,000万人を目指しているという。中国が熱いのはインバウンドだけではない。旅行に来た際、帰国後に商品をECで購入するケースも多く、日本からの中国越境ECは2014年時点で、6,064億円とインバウンドの4,020億円を上回る規模となっている。
また、越境ECへの対応後には、中国の旅行会社と提携し記事を提供。反応が良ければ、連携しているSNS Wechatで拡散をしていく。また、中国でSIMカード付きの情報誌を発刊し、「kabukiぺディア」に掲載されている商品を掲載するという。
仮想空間でショッピングも観光も!
そして、「kabukiぺディア」ではさらに買い物意欲を掻き立てる仕組みとして、未来型EC及び観光の実現のために、コンピューターの生み出した現実ではない3次元空間にて買い物や観光ができる「VR(バーチャル・リアリティ)ショッピング&観光」サービスを2017年春のリリースに向けて米国の開発チームと連携し、サービス構築をスタートした。
海外にいるユーザーや身体が不自由なユーザーに対して、日本の観光名所、ショッピングを疑似体験してもらうことができる。ウィンドウショッピングの後に、その場で商品購入ができる越境ECの促進策としての展開を予定している。
このサービスは、専用のアプリをダウンロードしたスマートフォンと、スマートフォンをセットするタイプのVR製品(Samsung GearVR)があれば誰でも無料で体験出来る予定だ。
商品やECサイトが溢れかえっている今、商品の差別化、そして独自性が求められている。「kabukiぺディア」のようなサービスであれば、商品や生産者のストーリや使い方など、独自的な見せ方をすることができる。
「商品は見せ方次第!」という人もいるくらいである。その見せ方が、今、変化する時である。楽天出身で、ECに精通した大城氏が率いるKABUKI社。きっと、新しい時代の扉を開く立役者となるだろう。