ECの売上拡大と受注管理システムの関係

今回は、ネットショップのバックヤードで活躍する受注管理システムを導入する事によってどのようなメリットが生じるのか、また導入のタイミングやその後の運用についてなど、受注管理システムの非常に基本的な所を解説しております。

“受注管理システムを導入する”とは

楽天市場を始めとする各種ネットショッピングモール、自社ECサイトなど、様々な形態のEC運営において、システムはあらゆる部分で切っても切れない大事な役割を担っています。店舗の成長、売上アップを目指して様々な施策を考え、実行されていく事になるかと思いますが、SEOを始めとする検索対策、商品をより魅力的に見せるページ構成や画像加工、リアル店舗に近いサービスを実現する接客ツール、人気のショップ感・賑わいを表現するひとけツール等々、店舗の表側を強化する仕組みは率先して取り組まれる事が多いですが、その一方でバックヤード、つまり受注管理や在庫管理、出荷・配送などのシステムは二の次となってしまっていると感じる事も多いです。

勿論、自社内の業務を効率化した所で売上高が上がる訳では無いのは当然ですが、大事なのは、「売上アップの目標とその為の取組み」と「それを支えられる運営基盤」がバランス良く考えられているか、だと考えます。当社でも、よく「受注管理システムを探している、一日でも早く導入したい、明日からでも使いたい!」というお問い合わせを頂く事がありますが、これはもうかなり切羽詰まってしまっている状況で、折角集客が奏功して顧客を囲い込むチャンスを作れたのに、それを最大限に活かす事が出来ない状態になってしまっている、と言えると思います。

受注管理システム活用の効果とは、業務を効率化し、作業負荷を削減する事が大きな所となりますが、効率的に処理が出来るようにする事で、一つ一つの注文に「着実に、適切な対応を行う事が出来る様にする」という意義もあります。折角魅力的な売り場を作り上げてお客様に商品を手に取って貰っても、レジ担当の接客が悪くては、お客様は嫌な印象を持ってお店を後にする事になりますね。特に場所が路面で無くネット上となると、レビューや口コミなど、お客様が発信する情報は絶大な力を発揮します。受注管理システムは『商品をカゴに入れてから、決済を済ませてお店を出るまで』の顧客体験を担うシステムですから、受注管理システムを導入するという事は、そういった面の強化を行う、という事でもあるとお考え頂ければと思います。

「まだなんとかなる!」は本当に大丈夫?

様々なEC事業者様とお話していると、「今の注文件数ならまだなんとかなる。もっと件数を増やせたらシステム導入を考える」という様なお話を伺う事がよくあります。実はこの「まだなんとかなる」と思う頃には、システム導入を検討し始めた方が良い頃合いであるケースが多いと思います。

受注処理に追われ始めるという事は、売上をアップしていく検討・実践の為の時間、リソースを食われ始めているという事でもありますので、踏ん張れば踏ん張るほど現状維持に精一杯の状態となってしまい、前向きな取り組みがなかなか行いづらくなっていきます。また、こういったケースは人海戦術的に乗り切る事も可能かもしれませんが、各社が提供している受注・在庫管理システムの殆どは、非常に安価な月額料金で提供されています(弊社の楽楽バックオフィスも、最少月額5,000円~)。これは、スタッフ一人が数時間から1~2日頑張る程度のコストで月額料金が賄えてしまう、という事になるかと思いますので、効率的な手段である事がお分かり頂けるかと思います。

理由はもう一つあります。私共は受注管理システムの導入にあたっては、しっかりと時間を確保して、十分な検討の上で導入を決定頂く事をお勧めしております。というのも、受注管理システムの導入は、それまでの運用方法が大きく変化する事になりますので、事前の十分な摺合せと理解が、導入してから慣れるまでの期間を短縮し、より安定した導入に繋がる為です。実際、非常に多忙な状況で大急ぎで決定して導入すると、ただでさえ忙しいのに拍車を掛けて苦労する、という様な事態にもなりかねません。受注管理はEC運営の心臓部でもありますので、余裕を持って情報収集を始め、処理に追われてしまう前に導入を進めるのが理想的、という事です。これは「売上アップの目標とその為の取組み」と「それを支えられる運営基盤」を、並行してバランス良く考える事が大事、という話にも繋がりますね。ぜひ、今一度現状を整理してみて、今後のプランを考えてみて頂ければ幸いです。

今回は、受注管理システムの非常に基本的な所を書かせて頂きました。弊社でも『楽楽バックオフィス』という複数ショップの一元管理・処理業務の自動化をご支援するサービスを提供させて頂いております。もしご興味お持ち頂けましたら、お気軽にご相談頂ければ幸いです。