EC素人から年商4000万以上のセレクトショップ。成長の裏側にある、こだわりの施策とは

柏木まなみ [PR]

comoda 上西 猛夫氏
店舗詳細はこちら(https://comoda2013.com/

自分でECサイトを立ち上げたいと思ったとき、「どうやってショップを作ればいいのか分からない」と途方に暮れる初心者は多い。一見高そうなハードルから、足踏みしてしまう方もいるだろう。

しかし今は、最初の一歩さえ踏み出してしまえば、簡単にショップを開設できる環境が整っている。

誰でも無料で本格的なECサイトを作れる「STORES.jp(ストアーズ・ドット・ジェーピー)」はその代表例。サイト制作の知識や技術は必要なく、初心者でも簡単にECサイトを立ち上げられるサービスだ。

今回は、「STORES.jp」を6年間使い続けているアパレルショップ「comoda(コモダ)」のオーナー・上西猛夫氏にお話を伺った。 年商4000万以上 を売り上げる「comoda」の成長ストーリー、そして0からECを始めるのに必要なマインドを探っていく。

未経験から6年間で 年商4000万以上 。メンズアパレルセレクトショップ「comoda」

ーまず、「comoda」はどのようなショップなのかを教えてください。

「comoda」は、男性向けのアパレルセレクトショップです。衣服中心ですが、靴や雑貨なども商品ラインアップに入れています。商品数はカラー違いも数えると、春夏で300点ほど、秋冬で200点〜250点ほど。メインターゲットは、30代〜50代の男性です。

ーーオープンされたのはいつですか?

2013年12月に、実店舗とECサイトを同時にオープンしました。実店舗は兵庫県明石市にあり、今は完全予約制で営業しています。実店舗は撮影場所と商品を置く倉庫としても利用中です。

前職を2013年の7月に辞め、8月から実店舗の場所を借りたりECサイトを制作したりして、準備を進めていきました。現在は、95%がECサイトからの売り上げです。ECサイトは「STORES.jp」で運営している1店舗のみで、月にだいたい200件以上の注文が入ります。商品単価は1点あたり15,000円~20,000円ほど。

今年度の年商は、実店舗を合わせると4000万以上になりました。6年前にど素人として参入して、試行錯誤を重ねながら、地道にコツコツと成長させていきました。

初心者にやさしい「STORES.jp」。使いやすさが決め手

ーー上西さんはECどころか小売も初心者だったとのことですが、どうして自身のサイトを立ち上げられたのですか?

元々はサラリーマンで小売とは関係の無い仕事をしていましたが、もっと自由な働き方をしたいと思い、独立しました。何か新しいことをしたいと考え、結果自分が好きなアパレルを選びました。ECを始めたのは、アパレル商品を販売するうえで、販路として欠かせないと思ったからです。アパレルECは、時間・場所・商品さえあれば始められます。参入のしやすさも決め手でした。

ーー最初から「STORES.jp」でECサイトを作ろうと思っていたのですか?

実は、最初の1カ月間は別のサービスを利用していました。お金をかけてフリーランスの方にサイト制作を依頼したのですが、思ったようなデザインにならず。加えて、商品登録が煩雑で、使いにくかったんです。正直「ECサイトを立ち上げるのってこんなに大変なんだ」と思いました。

そこで、「もっと簡単に運営できるものはないか」とインターネットで探したら、「STORES.jp」に出会いました。無料だったので試しに使ってみたところ、フォーマットを設定するだけでおしゃれなデザインのサイトを作れたんです。カスタマイズも簡単でしたし、すぐに本格的なECが作れました。

しかも、商品登録も分かりやすかったので「STORES.jp」を使うことに決めました。オープンまでスムーズに進められたため、ECサイトをスピーディーに展開できてありがたかったですね。

ブログにアクセスを集め、ECサイトへ。文章を武器にした”施策”

ブログにアクセスを集め、ECサイトへ。文章を武器にした”施策”左:商品写真
右:商品説明文
comodaインスタグラムアカウント(https://www.instagram.com/comoda_akashi/

ーーECサイトの売り上げを伸ばすために行った施策はありますか?

集客の動線作りです。ECサイトに直接お客さんを呼び込むことも考えたのですが、当時検索に強かったブログを窓口にして、ECサイトに呼び込もうと思ったんです。

具体的には、検索に引っかかるようなブログを書いてアクセスを集め、ブログに貼ったリンクからECサイトに訪れてもらうという流れ。この動線を強化することで、ECサイトに人が集まるよう設計しました。

ーーまずはブログに人を呼び、そのままECサイトへ。その動線作りをするうえで、工夫したことはありますか?

広告やマーケティングのプロがいる中で初心者が普通に戦っても、勝てやしない。こう思ったので、「上西から買いたい」と思ってもらえるよう、私自身を売り込もうと決めました。

その為に顔と名前を出してまずは自分を知ってもらいました。そして機械的な商品紹介文にならないように、サイズ感や素材感を具体的に且つ正確にお伝えすることでお客様に信頼していただくことを何よりも心掛けました。
Webの戦略であっても、実店舗でお客さまに直接商品の魅力を伝えることと何ら変わりません。

もちろん投稿数稼ぎの適当な内容の記事は一切書きませんでした。なぜなら初めてブログに来られた方がたまたま適当な内容の記事を読まれたら、二度と見てもらえなくなってしまいますから。

そんな気持ちで日々発信していたら、だんだんとブログを見てECサイトにアクセスしてくださるお客さまが増えていきました。

――ブログにアクセスが集まるようになったターニングポイントは何ですか?

とあるフレンチカジュアルブランドと取引できるようになったことです。

ブランドの知名度があるので、検索件数も多いんですよ。「有名なブランドの商品を扱えるようになったから、このチャンス生かさないと」と思い、このブランドの服に関するブログを書きました。

ーーどのようなブログの内容ですか?

人気のボーダーカットソーは未洗いの状態で販売されているので、お客さまが最初に洗濯したときに縮んでしまいます。そのため、縮むことを考えたうえで購入しなければなりません。そこで、洗濯前の着用写真と洗濯後の着用写真を撮影し、ブログで文章とともに分かりやすく解説しました。そしたら、「”ブランド名” 縮み」と検索すると、2番目くらいに私のブログが表示されるようになりまして。結果、毎日100件以上のアクセスを集めるゴールデン記事となりました。

このブランドと「comoda」の世界観は近しいため、検索でブログにたどり着いた方は、うちのECサイトを好きになってくれる確率が高かったんです。

そのため、まずは取引できる様になったブランドをはじめとしたブランドのノウハウ記事をたくさん作り、服好きの方の悩みを解消できるようなコンテンツを作成し続けました。もちろん、ひと記事ずつ心を込めて。

――今はどのような施策を打たれていますか?

今はブログよりもSNSが主流なので、Instagramで集客して、ECサイトに流入させるという動線を作っています。ただ、メディアで集客し、心を込めた文章でファンになってもらい、ECサイトに来てもらう。この本質は、6年前から変わっていませんね。

こだわるべきところに時間を使う。「STORES.jp」で効率的に

こだわるべきところに時間を使う。「STORES.jp」で効率的に

ーーサイト作りのこだわりはありますか?

店自体ではなく“私”のことを好きになってもらいたいので、サイトは「親しみやすさ」「手作り感」を大切にしています。そして、商品の魅力を実店舗に劣らずしっかりと伝えたいので、写真にもかなりこだわっていますね。

ーーアパレル商材だと、素材の質感や着用イメージも伝える必要があるので、写真の重要度は大きいと思います。ご自身で撮影されているんですか?

はい、全て自分で撮影していますよ。同じ服でも写真の撮り方によって印象が大きく変わるので、少しずつ動かしてベストな角度を探しながら、タイマー機能を使って何度も撮っています。

まず「これだ!」と思える最適ポジションを見つけるだけでも、最低20枚はカメラに収めますね。そこから着用イメージカットやコーディネートカット、ヨリのカットなど、さまざまなパターンを撮影する必要があるため、1商品で100枚以上はシャッターを押し続けています。

ーー裏でかなりの努力をされているのですね。写真撮影だけで1日が終わってしまいそうな気がします。

確かに、写真撮影と文章作成には多くの時間を使っています。写真は1日4時間〜5時間ほど、文章は1日1時間〜1時間半ほどでしょうか。私としては、写真と文章へのこだわりは外せないので、その時間を確保するために他の業務で効率化しています。

例えば、「STORES.jp」の管理画面は使いやすいので、商品登録にあまり時間をかけていません。難しい操作をせず直感的に使えるため、私が初心者の頃から迷わずに操作できています。「STORES.jp」より簡単なシステムはないと思いますよ。

ーー管理画面が使いやすいと、作業時間だけではなくストレスも大きく削減できますね。ほかに「STORES.jp」に感じるメリットはありますか?

年々アップデートしていて、ECサイトを充実させる機能が増えているのもありがたいです。最近重宝しているのは「Instagram画像連携機能」。Instagramの画像をECサイトにも掲載できます。

Instagramのフィルターで加工した写真を、ECサイト用に編集することなくそのまま使えるため、作業時間の短縮につながっています。管理画面の使いやすさや便利な機能など、「STORES.jp」が作業効率を上げてくれるからこそ、私は写真や文章といったこだわるべき部分に時間を使えていますね。

そのおかげで、オープンして以来6年間ずっと売上は上がり続けています。

またSTORES.jpのプラン・料金改定も大きいです。月額有料のスタンダードプランは月額利用料金固定費が1,000円上がりましたが、決済手数料が5%から3.6%に変更になったので、売上が大きくなるほど利益も上がります。 なので個人的今年の流行語大賞は「3.6%」です(笑)。同様に料金改定にありがたみを感じている事業者は多いのではないでしょうか。

愚直に、コツコツ。初心者が生き残るのに必要なマインド

ーー最後に、EC初心者がために必要なマインドについて、上西さんの持論を教えてください

愚直にコツコツとやる、に限ります。私は、こだわるべきところはこだわり続け、充実した商品紹介をしてきたつもりです。妥協せず、繰り返しコツコツと。個人店が生きていくのに「これさえやれば」という方法はないと思います。小手先のテクニックを追い求めるのではなく、地道に基盤を固めていくことが大切なのではないでしょうか。

そして、努力を続けていくには、120点を求めないこと。全てに完璧を求めると、いつかはガタがきてパフォーマンスがグッと落ちてしまいます。それよりも日々の気分に左右されず、常に80点のパフォーマンスをキープし続けられることの方がずっと大事ではないでしょうか。

同じパフォーマンスを出し続けるには、無理をし過ぎないことがポイントです。

ーー無理をしない、分かっているようでつい忘れがちな部分かもしれません。最後に、「comoda」の今後の展望を教えてください。

ど素人がコツコツと道を切り拓き、今はメーカーさまに既存商品をベースにして、「comoda」でしか手に入らない服を作ってもらえるようになりました。長年、地道に頑張ってきた結果だと思っています。オリジナルアイテムは今年度200枚ほど作り、3カ月で180枚ほどという好調なペースで売れています。

その流れで、「いつかは自分のブランドを持てたらいいな」と思いも芽生えつつあります。

これからも個人店ならではの戦い方で頑張りたいと思います。そのためにも「STORES.jp」のプラットフォーム力にも期待しています。これからもどうぞよろしくお願いします。

comodaを支えているSTORES.jpへのお問い合わせはこちらから


記者プロフィール

柏木まなみ

1994年生まれのフリーライター・編集者。ビジネス系のテーマを中心にインタビューしています。“働く人”のウラ側にあるストーリーや、商品に込められた担当者の思いを伝えていきたい。人生のBGMはサザンオールスターズです。

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