きめ細やかな流通加工で、企業のブランド価値を高める物流を
TSUTAYAの運営企業と出版卸売の最大手企業を親会社に持ち、これまでは主にBtoBの物流において書籍やCD、DVD、文具、雑貨など幅広い商材を手がけてきた株式会社MPD。
得意としているきめ細やかな流通加工を生かし、現在はEC企業向けのBtoCの物流においても、1社1社のニーズに柔軟に対応している。同社の物流企画部の西修吾氏、山口周平氏、藤田圭一氏にお話を伺った。
さまざまな物流のニーズに応えてきた経験を、EC物流にも役立てたい
ーー御社の会社概要を教えて下さい。
西 弊社は書籍、雑誌の出版卸売最大手である日本出版販売株式会社と、全国で約1,300店舗を展開しているTSUTAYAを運営する株式会社TSUTAYAとの合弁会社として、2006年に設立しました。
もともとはTSUTAYAが全国で1,000店舗を超えたタイミングで、さらに店舗拡大を目指すための物流をサポートする会社として、日本出版販売株式会社の持つ流通、請求システム、倉庫といったインフラやアセットを生かしながら、商品の仕入れ、在庫管理、デリバリー、請求業務などのバックヤード業務を担っていました。
ーーEC企業向けの物流を始めるきっかけは何だったのですか?
西 これまでTSUTAYAや、フランチャイズ加盟企業様などさまざまな業態におけるB to B物流のニーズに応えてきた中で、弊社独自の多彩なソリューションを生み出し、また配送機能や環境を整えてまいりました。
現在、多くの小売業がEC化を進めていく中で、より多くの企業様に弊社の持つ物流の企画力やリソースを役立てていただけると考えました。
商品や企業ブランドに合わせた細やかな流通加工が可能。全国に拠点がある強みも
ーー物流における御社の強みは何ですか。
藤田 ひとつは、細やかな流通加工が得意なところです。もともと書籍やCD、DVDをはじめ、文具、雑貨など幅広い商材の物流を手がけており、店頭のニーズに応じた梱包、配送を行ってきました。たとえば店舗で誰でも簡単に陳列ができるよう、物流倉庫に店舗と同じ配列の棚をつくり、書籍をあいうえお順に並べてそのまま箱につめるような、細やかな手作業も行ってきました。
逆にディスクをケースにおさめたり、バーコードを発行・貼付したりする作業はロボットが全自動で行うなど、機械化できる部分は徹底的に省人化しています。アナログと機械化の両極端なことができるので、事業者様に最適な流通加工が可能となります。
また、物流に非常に厳しい目を持つ親会社が荷主におりますので、荷物を開けた人が嬉しくなるような梱包もこころがけています。
現在多数のEC企業様からのお取引では書籍やCDなどだけでなく、化粧品や雑貨、食品などの幅広い商材を取扱いさせていただいております。サイズは封筒サイズのものから、60〜140サイズ程度までがメインですが、その他もご相談いただければと思います。
ーー倉庫拠点も全国にお持ちですね。
埼玉、神奈川、大阪に2箇所、沖縄、の5箇所あります。地方の事業者様でもお近くの倉庫を利用いただければ、商品や物流現場を直接見に来ていただけるメリットがあります。また事業者様の成長にともない、別エリアに進出する際にもスムーズに展開していただくことができます。
自社倉庫ですので、条件さえ合えば2週間〜1ヶ月と早めに委託をスタートしていただくことも可能です。また自社構築のWMSで柔軟な対応が可能ですので、入出庫管理や在庫管理もスムーズに行っていただくことができます。
小規模からでも対応可能!クオリティの高い物流をオーダーメイド対応できる強み
ーー御社の物流は事業者に寄り添うオーダーメイド型と伺ったのですが。
山口 依頼されたことを単に遂行するだけではなく、よりよい物流にするためにこちらからご提案もさせていただきます。業務内容をヒアリングした上で、業務フローを整理・可視化し、課題を洗い出して、より効率化するためのシステム作りなどのご提案やコストメリットもご提示することが可能です。
こうした作業は、親会社の物流を作り上げていく中で繰り返し行ってきましたので、弊社の非常に得意としているところです。とくに少人数で忙しく運営され、業務の整理をしたくてもなかなかできないEC事業者様には「こういう提案が欲しかった!」と喜んでいただいています。
またモール展開についてもアドバイスさせていただくことが可能です。自社サイトに加えて楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングなどモール展開をしていく場合、担当者様がマニュアルを見ながら運営するのは大変です。弊社では自社でモール出店もしておりますので、各モールの特性も理解したうえで、具体的な運営のノウハウや受注業務などについてもお話させていただきます。
コスト面はどの事業者様でも気になると思います。弊社では商材に適した物流を提案するなかで、コストをかけたほうが良いものはご提案しつつ、代わりに倉庫の滞留在庫を安い倉庫に移す、梱包資材を工夫する、といったコストを下げる工夫もご提案しています。資材に関してはグループ会社にメーカーもありますので、ニーズに合わせた提案がしやすいことも強みです。
物流が店舗のプラスになるように。EC企業のブランド価値を物流面で支え、ともに成長を
ーー今後の展望をお聞かせください。
西 弊社では、物流はEC企業様のブランド価値を支えるものだと考えています。さまざまな事業者様からお話を聞くのですが、ECサイトの店舗評価の半数を占めているのが物流についての内容です。
弊社にお任せいただければ、物流が足かせではなく店舗のプラスになるようなご協力ができると思います。たとえば高価格帯の商品なら梱包資材にこだわったり、箱にロゴ入れたりすることで、店舗の評価が上がり、売上に影響することもあります。事業者様には空いた時間で販促や営業などに力を注いでいただければ、お互いの成長につながっていくと思います。
そうした良いスパイラルができるよう、弊社では引き続き物流面で何ができるかを極め続け、ご提案していきたいと思います。また今後は物流のみならず、EC支援を次のステップとして、EC企業の評価や集客につながるようなご提案ができるようになることも目指しております。
また、BtoCだけでなく、BtoBの物流も弊社の得意とするところですので、並行してアウトソースされたい企業様のお役にも立てると思います。 まずはお気軽にお問い合わせください。物流に関してのさまざまなご相談お待ちしております!