消費者調査で見えた“ポップアップ”の有効性 Sprocketが提案するこれからのWeb接客のあり方とは

ECのミカタ編集部 [PR]

実店舗で店員が行うような接客をオンラインで実現したい――。こうした要望に応えるのがWeb接客ツールだが、おおまかに分類すると「チャット型」と「ポップアップ型」に分けられる。チャットがユーザーのアクションに対してリアクションをする受動型なのに対し、ポップアップはこちらからユーザーにアプローチする能動型。どちらもEC運営には欠かせない消費者とのコミュニケーションツールだ。今回は株式会社Sprocketが2月に実施したポップアップに関する消費者調査の結果をふまえ、深田浩嗣社長にその種類や表示タイミングによる消費者の受けとめ方の違い、接客ツールとしての有効性などについて話を聞いた。

平均コンバージョン改善率145.4%という実績

――まずは御社の概要についてお聞かせください。

当社はコンバージョンを最適化するWeb接客プラットフォーム「Sprocket」の提供と、その運用に関するコンサルティングを行う支援会社です。サイト訪問者の行動をリアルタイムに分析し、「閲覧する」 「クリックする」「ページをスクロールする」など、特定の行動に対して任意のポップアップを表示することで、エンドユーザーの心地良い買い物体験をサポートしています。

――ウェブサイトを実店舗に例えると、店員が心地良い接客をしてくれるイメージですね。

そうですね。ポップアップは実店舗でいえば、店員の「お声がけ」のようなものです。Web上でも最適なタイミングで、適切な情報を提示し、エンドユーザーとコミュニケーションを取ることが、顧客満足度向上はもちろんコンバージョン改善にもつながります。

――Sprocketでは、なぜ最適なタイミングで効果的なポップアップが表示できるのですか。

当社では「いつ、誰に、どのような」案内をするかというシナリオを、業種・業態別に150種類以上ご用意しています。シナリオは累計5万回を超えるA/Bテストの結果に基づいて常にブラッシュアップしていますので、こうした地道な作業の継続が平均CVR改善率145.4%という結果につながっているのだと思います。

コロナ禍で約50%の消費者はネット利用が増加

コロナ禍で約50%の消費者はネット利用が増加

――先般、ポップアップに関するエンドユーザーの意識調査を行ったそうですね。

はい。2月上旬に20~60代の男女1,000人を対象にインターネット調査を行いました。調査対象はスマートフォンで週に一回以上インターネットにアクセスし、直近3ヵ月以内に商品の購入やサービスの申込を行った人です。

デジタルシフトの実態把握はもちろん、インターネットの利用シーンを明確にしたかったのと、Web上で表示されるポップアップがエンドユーザーにどのような印象を持たれているのかを確認するのが調査の主な目的でした。

――調査ではどのようなことがわかったのですか。

まずわかったのは、コロナ禍で約50%の一般消費者はネット利用が増加しているという事実です。特に男性より女性、高齢層より若年層でこの傾向が顕著で、ECサイトでの購入頻度や利用サービスの種類、金額などが増えています。ただし、60代女性ではネット利用が増加するなど、イレギュラーな動きも見られました。

また、利用シーンに関しては、男女とも「夜の暇な時間」に利用するユーザーが約80%となりました。スマホ特有の「ながら利用」に関しては、若年層ほど高い傾向にあることもわかりました。

表示方法とタイミング、そしてUI設計が重要

――ポップアップが消費者に与える印象についてはいかがでしたか。

一口にポップアップと言ってもさまざまな種類があります。今回は①閲覧しているサイトとはまったく関係の無い内容が表示される「広告型」、②閲覧しているサイトの機能や使い方についてのヒントやガイドが表示される「吹出型」、③キャンペーンやお知らせが表示される「カード型」、④チャットを起動させるためのアイコンが表示される「チャット型」の4つを対象にその印象を伺いました。

その結果、ポップアップが「役に立つ」と回答した人は35.1%、「どちらとも言えない」「役に立たない」と回答した人は64.9%でした。役に立つと答えた人は、総じてネット上での活動が活発で、実際のポップアップが表示された事実に基づき「役立つ」と評価され、一方ネガティブな反応をしたユーザーは、ネット上の活動が少なく、ポップアップがどういうものか判断できずに「どちらとも言えない」「役に立たない」という評価をしています。つまり「どちらとも言えない」「役に立たない」が64.9%と一見多く受け取られそうですが、正しく評価できないユーザー群の規模が大きかったと捉えられるため、そこまで悲観はしていません。

――ポップアップの種類によって、受け入れられやすさに差はあるのでしょうか。

一概には言えませんが、①の広告型は敬遠されがちです。やはり自身に関係の無い広告が表示されることに対しては、ネガティブな意見が多かったです。逆にもっとも受け入れられやすいのが、有益な情報が表示される③のカード型。②の吹出型は、基本的な操作方法などを解説するチュートリアルとして使用する場合に喜ばれています。④のチャット型は評価が分かれました。ECのヘビーユーザーであれば役に立つ機能なのですが、ライトユーザーには心理的ハードルが高いようです。

――ポップアップを出すタイミングや表示方法によっても消費者に与える印象が変わりそうですね。

ポップアップ自体に否定的な意見は少ないんですよ。どちらかといえば、「バツボタンがわかりづらい、押しづらい」「画面をスクロールするタイミングで故意にクリックさせる」といったUIの部分で嫌悪感を抱くユーザーが一定数いるようです。

だからこそポップアップは消費者のマインドをしっかりと見極め、最適なタイミングと方法で表示することが大切です。サイト上で生じるユーザーの“つまずき(フリクション)”を取り除いてあげることがCVRを改善し、LTVを向上させることにつながります。

F2転換見据え“勝ちパターン”をチューニング

F2転換見据え“勝ちパターン”をチューニング

――今回の調査結果を受けて、率直にどのような感想をお持ちになりましたか。

ポップアップの有効性を裏付けるデータが得られたのは非常に大きかったですね。例えば「画像だけを表示させたい」というお客様のご要望に対して、これまでは感覚と経験則でしかアドバイスできませんでしたが、これからは「広告と誤認される恐れがあるので得策ではない」とデータに基づいてお伝えできるようになりました。

また、利用者に有益な情報であればポップアップの表示回数はさほど問題ではないということもわかりました。それよりもむしろ、先ほどお話ししたような、バツボタンの押しやすさや表示方法のUIの部分に気を遣うべきで、回数はそれほど気にすることではないですよと説得力ある提案ができるようになったと思います。

――そうなると、ポップアップ表示の機能はもちろんですが、その運用支援やコンサルティングも同じくらい重要ですね。

そうですね。当社はWeb接客プラットフォームの提供と、その運用支援を事業の柱にしています。結果にコミットするコンサルティングに関しては創業以来力を注いでいますので、どんなことでもお気軽にご相談ください。

繰り返しになりますが、Sprocketは5万回超のA/Bテストで積み重ねたノウハウをもとに、150種類以上の業界別シナリオをご用意しています。この“勝ちパターン”をベースにご要望に合わせたチューニングを行い、お客様と二人三脚で事業に取り組んでまいります。

――さいごに、今後の事業計画やサービス展開の予定などについてお聞かせください。

当社はこれまでお客様のコンバージョンを上げることにフォーカスし、145%を超える高い改善率を達成してきました。手前味噌ながら一定の成果を上げていると自負していますが、これに満足することなく、お客様とエンドユーザーがより良い関係を築けるよう支援を続けてまいります。そのためにはコンバージョンのその先、F2転換までを見据えた提供価値の拡大が欠かせません。プロダクトに関してもそれに合わせ、継続的に機能を拡充していく予定です。



「記事内の1000人調査レポート」からわかったコンバージョン改善のヒント

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