楽天株式会社の地域活性プロジェクト 「インターネットの利活用による地方創生」

この取材記事のまとめ

・楽天が行っている地方活性化プロジェクトの実例発表会が行われた。
・釧路、沖縄、静岡の3地域での楽天活用事例を発表。
・それぞれが抱える課題を楽天を活用し、いかにして解決に導くか…

釧路、沖縄、静岡に見る地方の楽天活用事例

釧路、沖縄、静岡に見る地方の楽天活用事例


「地方から日本を元気に」というテーマの元展開されている、楽天株式会社の地方創生に向けた取り組みの発表会が行われた。「インターネットの利活用による地方創生」と題され、各自治体がそれぞれ持つ課題をいかに楽天を活用して解決しているか、実例発表を主軸に会は進んでいく。

楽天市場:地方創生に向けた取り組み

楽天市場:地方創生に向けた取り組み


初めに登壇するのは、楽天株式会社の塩沢友孝氏。楽天の地域活性プロジェクトの概要おさらいと、取り組みに対する基本理念など説明していく。


地方都市で見られがちなシャッターストリートなど、商圏が縮小してしまっている中で、インターネットを通じて人々と社会に力を与えることを楽天市場のミッションと捉え、地方の中小規模店舗さんとの二人三脚の歩みをめざしているとのこと。主役は楽天ではなく、あくまで出店している店舗の一店一店が主役であり、主役の集合体が楽天市場であるという。
楽天は創業以来、インターネットの利活用によって地方の事業者を支援し、地域経済の活性化の促進とともに地域社会への貢献することを掲げている。地方の店舗を支える楽天の支社展開は全国15支社、500名のECコンサルタントとのネットワークを持ち、包括的な地方創生への取り組みを展開している。
2013年春には、さらなる地域活性化を促進するべく楽天市場事業内に新組織「地域活性グループ」を設立。観光、教育、金融など幅広い取り組みを行っているとした。

釧路:地域密着、地域一体で目指す釧路市の活性化

釧路:地域密着、地域一体で目指す釧路市の活性化


釧路市と楽天の取組事例を説明するのは、釧路市総合政策部都市経営課の菅原隆博氏。


11月1日より始まった「くしろスキップRポイントカード」では、釧路地域ポイントカードと楽天Edy、楽天Rポイントが連携した。スキップ加盟店で使用すると、決済額100円につき1ポイントのスキップポイントか楽天スーパーポイントが貯まるというものである。スキップポイントは一部、まちづくり基金へ貯まっていくため、地域活性化のための資金も同時に貯めることができる。
市民の市内での購買活動を促進することで釧路市の自立的発展を目指すことが狙いだという。このカードは釧路以外で使用してもポイントが貯めるため、釧路市以外の人もカードホルダーになるメリットがあるとしている。

沖縄:沖縄県におけるEC施策について

沖縄:沖縄県におけるEC施策について


続いての事例を講演するのは、沖縄県商工労働部の宮北佳岳氏。


沖縄が抱える課題には、沖縄ブームの落ち着きに伴い県産品の売上が減少傾向にある中、販路拡大を目指しブランド力の強化をしなければならないという点があげられるという。その解決で有力なキーとなる「小ロット」「小規模」というポイントは、ECで解決できる可能性が高いとする。
特に離島地域において、課題解決に向けECを活用した販路拡大を目指すには、小規模零細で単独でECを行えない企業を取り込む環境を構築し、ECの担い手不足を解決する必要がある。
そのため、「eコマース活用離島・やんばる販路拡大事業」を推進している。
ECノウハウ蓄積のための勉強会を開催するなどし、「点から面へ」というイメージを押し出し、小規模企業は商品を送るだけにし、地元流通企業がまとめて販売するという施策を行っている。
楽天を活用する理由としては、「沖縄県との包括的連携協定を締結」「沖縄支社の存在」「ECコンサルタントの存在」などがあげられた。

静岡:シンガポールeコマース支援事業

静岡:シンガポールeコマース支援事業


最後の登壇者は、静岡県理事の望月誠氏。


リーマンショック後、製造品出荷額が約19兆円から15兆円まで低下する中、官民が連携し未来につながる産業構造を形成する必要がある、という課題を明確化し、実行可能な施策について迅速に対応するべく「静岡県産業成長戦略会議」を設置した。
県経済を本格的な回復軌道に乗せ持続的に発展させていくには、新たな販路拡大か新たな商品開発か、どちらしかないと結論付いた。戦略会議で決定した早期に取り組むべき施策の中の「地域企業の海外輸出促進による販路拡大」という項目に注目し、楽天シンガポールのシステムに白羽の矢が立った。
楽天シンガポールのシステムは「小ロット用の物流システムが構築されている」「常時、消費者ニーズの把握が可能」「東京の物流会社まで送るだけ。国内配送の感覚で海外へ」という特徴があり、日本語による店舗運営サポートなども充実しているため輸出に不慣れな県内企業の後押しとなったとしている。
今後の狙いは、出店者の成功をPRし、今まで様子見であった企業の参加を促し、県産品の海外販路開拓手段として定着化を目指すとのこと。
講演の最後には、「楽天うまいもの大会」で売上一位となった「おいもやさん」のスイーツを紹介した。



◆広がり続ける楽天市場ドリーム◆

以上で今回の発表会は終了となった。
楽天は今後も、インターネットの活用により地方の事業者が販路を拡大していけるよう支持し、地域の活性化の積み重ねにより日本全体が元気になっていける流れを応援し尽力していきたいと締めくくった。



取材/写真/文:島名タスク