【アフターレポート】北米ブランドのライブコマース活用事例
8/11に開催されたFireworkサマーウェビナーのアフターレポートです。
中国で数年前からトレンドとなっているライブコマース。ここ数年、日本や北米でライブコマースをトライする小売ブランド・ECメディアは多くありましたがこれといった成功事例はあまりみられませんでした。
しかしながら、コロナ禍で大きくユーザーの購入行動が変化。北米の大手小売ブランドも販売チャネル・手法の変革に迫られています。そんな北米EC業界の最新のライブコマーストレンドを、AmazonやWalmartの事例を用いながら解説いたします。
中国と北米のEコマースビジネスの違い
Eコマース、ライブコマースといえば、よく比較に上げられる中国ですが、アメリカや日本とは大きく状況が違います。ポイントは、中国では人件費・配送費が比較的に安いことです。また、スマートフォンが広く普及されており、インターネットを活用してEコマースが広がる状況が整っているマーケットでした。
それによって、多くの企業が安い人件費・配送料を活かした、言わばECサイトをうまく活用したビジネスモデルを練っていました。それに比べて、日本や北米各国では、小さな商品一つだけを各顧客に届けるというのはコスト的に難しい点があります。アマゾンの決算からも、Eコマースが中々黒字化ができておらず、Eコマースがあまり儲からないということが分かってきていました。
コロナ禍後の北米のライブコマース市況
店舗での売り上げが落ちた中で、AmazonやWalmartといった小売プラットフォームでの販売よりも利益率の高い自社ECサイトでの販売に、多くの企業が注力を始めました。また、サードパーティクッキーの使用が不可能になる中で、ユーザーの一次情報を集める動きが強まっています。新しい販売チャネルとして、ライブコマースという1対Nの販売手法がここ一年で盛り上がりを見せているのです。
事例紹介1: Amazon Live
・Top pageで毎日20-30のライブ配信を実施
・各ライブストリーミングの同時視聴者数は50-100人を推移
・インフルエンサーを起用したライブ配信を行うブランドが一定数存在
・Amazonのプロモーションパッケージの一回でメーカー及びブランドが参加
・インフルエンサーのジュリアナ・クレアさんが注目した「ネスプレッソ Vertuo Next コーヒー&エスプレッソマシン」は、Prime Dayの初日に「ホーム&キッチン」カテゴリーで89,692位から21位に上昇(販売ランクが427,000%上昇)
事例紹介2: Walmart x Gap
・Walmart Shop AlongというLPをリリース
・月に1-2回のペースで、パートナーブランドのライブコマースをホストする形式で実施
・ハイクオリティなコンテンツ制作を行い、Walmartで販売している商品の購入を促進
・各ライブストリーミングの同時視聴者数は非公開
・Walmartのプロモーションパッケージの一回でメーカー及びブランドが参加
・Adobe Commerce, Akamai, Cloudflareといった複数のCMS、CDN、データクラウドサービスを連携させてサービスをローンチ
事例紹介3: Betabrands
・ヨガパンツやデニムが人気のブランド
・ホームページのトップにライブストリーミングを設置し、ライブ配信に特に注力
・毎日必ず一商品をライブストリーミングによって紹介しており、全てのアーカイブ動画も後から視聴可能
・ライブ配信中のコミュニティービルディング・コミュニケーションを大事にしており、チャットのアクティブ率をKPIの一つに設定
・製作中や販売前の商品も頻繁に紹介し、ユーザーのフィードバックをライブ中に集めることに注力。新商品開発をユーザーとともに行う体験をライブストリーミングを通じて提供
ウェビナーのフル動画では、Buzzfeedなどさらに3つのブランド事例について紹介しています。下記より、無料で動画視聴と資料ダウンロードが可能です!
https://lp.firework.tv/blog/japan/report-summer-webinar1