【楽天SKUプロジェクト】必要な対応と注意点を徹底解説!
楽天市場で2023年4月から順次移行中の楽天SKUプロジェクトは、簡単に言うと、サイズ違いやカラーバリエーションなど、価格が異なる商品を1つの商品ページにまとめられるようにするプロジェクトのことです。
ここではSKUプロジェクトについての理解を深め、対応漏れがないよう重要なポイントをそれぞれ解説していきます。
楽天SKUプロジェクトとは
楽天市場で2023年4月から順次移行中の楽天SKUプロジェクトは、簡単に言うと、サイズ違いやカラーバリエーションなど、価格が異なる商品を1つの商品ページにまとめられるようにするプロジェクトのことです。
これまでは、例えばソファーカバーの販売で「2人掛け 2000円」「3人掛け 3000円」「4人掛け 4000円」だった場合、価格が異なるためサイズごとに別々の商品ページで販売するか、もしくは同じ価格で販売する必要がありました。
しかしSKUプロジェクト移行後は、1つの商品ページ内で「2人掛け 2000円」「3人掛け 3000円」「4人掛け 4000円」を展開できるようになります。
ただし、これらを実現するためには「SKU」という商品の最小単位での管理が必要になるため、店舗側ではさまざまな準備が必要です。
ここではSKUプロジェクトについての理解を深め、対応漏れがないよう重要なポイントをそれぞれ解説していきます。
早期対応のメリット
移行に不安を感じている方は、余裕を見てできるだけ遅い時期に対応したいと思うかもしれません。
しかし、早い時期に対応を進めて商品ページが見つけやすくなり、ユーザーの回遊性を上げることで、ライバルに差を付けるチャンスにもなります。
楽天SKUプロジェクト ユーザー目線での2つの変更点
ユーザー目線では、大きな変更点として以下の2つがあります。
【検索結果が見やすくなり、目的の商品にたどり着きやすくなる】
カラーやサイズなどの比較検討がしやすくなる
検索結果が見やすくなり、目的の商品にたどり着きやすくなる
これまでの楽天市場では、例えば「Tシャツ Mサイズ 白」で検索した場合の検索結果一覧を見ると、商品単位「Tシャツ Mサイズ 白」の商品価格・送料・付与ポイントが記載されていました。
楽天SKU対応後は、S・M・L,白・黒など、SKU単位でバリエーションが表示されるようになります。
より最適な検索結果が表示されるようになることで、ユーザーは価格を比較するために別の商品ページへ移動する必要がなくなります。
【カラーやサイズなどの比較検討がしやすくなる】
これまでの楽天市場では、商品ページは1つの品番に対して価格が1つという設定のため、ユーザーは価格とバリエーションの異なる同商品を比較する際に、複数のページを行き来する必要がありました。
楽天SKU移行後は、ユーザーは別ページへ移動することなく、同一ページ内での閲覧、比較検討が可能になります。
【店舗側のやることリスト】移行に必要な5つの対応
ここからは、SKU移行に際して店舗側で対応すべきことを5つ解説していきます。
【CSV/APIをアップデートする】
現在CSVやAPIを使用して商品管理をおこなっている場合は、それぞれSKU対応版にアップデートする必要があります。
まずは店舗運営Naviの仕様変更一覧ページを確認して、改修の要否を判断しましょう。
不明点は各ツールの窓口に問い合わせて、アップデートの可否や時期について確認します。
【商品ページをまとめる】
複数のSKUを1つの商品ページにまとめて多様なバリエーションを1ページ内で展開し、レビューも集約することで、ユーザーのページ離脱を回避できる可能性が高くなります。
【商品レビューの移行を申請する】
複数のSKUを1つの商品ページにまとめた場合は、各SKUの商品レビューも1つの商品ページにまとめる移行申請を、楽天運営におこなう必要があります。
【商品属性を入力する】
SKU移行後は、タグIDに代わって「商品属性」を登録することになります。
7桁の数字によるタグIDとは異なり、商品属性は「ブラック」など実際の文言を入力できます。
SKU移行日から180日間は商品属性が未入力でも商品の登録・更新が可能ですが、移行日から180日を過ぎると、商品属性の入力が必須となります。
【SKU画像を準備・設定する】
SKU移行後は、項目選択肢画像が自動でSKU画像に切り替わりますが、SKU画像が楽天サーチ等で表示されるにあたり、SKU画像が商品画像登録ガイドラインの適応対象となります。
SKU移行日から180日間はガイドライン違反のペナルティは発生しませんが、猶予期間経過後は違反点数制度の対象になるため注意が必要です。
楽天SKUプロジェクトの注意点
SKUプロジェクトによる変更点や必要な対応について押さえたところで、次に注意点についても解説します。
【商品一括編集にはSFTPソフトが必要】
SKU対応の商品一括編集CSVのダウンロード・アップロードにはSFTPソフトが必要です。
推奨されるSFTPソフトは「WinSCP」や「CyberDuck」です。
【スーパーSALEサーチの申請は全SKUが審査対象】
これまでは、商品単位で販売実績の有無が確認されていましたが、SKU移行後はSKU単位での確認になります。
在庫切れのSKUについては販売実績が計算されず、1つでも販売実績が満たないSKUを含む商品は不合格になります。
【新規で追加したSKUの販売実績は初期化される】
商品ページをまとめた場合、新規で追加したSKUの販売実績は初期化されるため、商品ページをまとめる際は、まとめる商品の検討が必要です。
また、SKU管理番号を変更した場合も、それまでの販売実績は初期化されますので、同様に注意しましょう。
楽天SKUプロジェクトに関するよくある疑問点
最後に、SKUプロジェクトに関するよくある質問にお答えします。
・SKUプロジェクトには対応すべき?
表示形式やユーザーサービスへの影響を考慮すると、対応することが望ましいと言えるでしょう。
楽天配送認定ラベルの獲得にもSKUプロジェクト対応が条件となっているため、将来の優遇措置も予想されます。
・商品ページをまとめた後に残ったページはどうなる?
まとめたい側の商品ページに追加したSKUの元の商品ページは、SKU移行日から360日間は「注文ボタン」を「非表示」とし、新規の注文が入らないようにすることが推奨されています。
ただし、元の商品ページを残す必要がない場合は、すぐに削除したり、倉庫に入れても問題ありません。
・SKU移行対応、結局何から始めるべき?
SKU移行対応でまずおこなうべきことは、対応を要す項目やリソース、各優先度を確認したうえで、対応スケジュールを立てることが最も重要です。
楽天SKUプロジェクト:まとめ
今回は楽天のSKUプロジェクトの概要やメリットをはじめ、変更点や店舗側が必要な対応までわかりやすく解説しました。
SKUプロジェクトは影響範囲も広く店舗側の対応も多いため、各担当者だけで動けるものではないという前提で対応に備えましょう。
また今回書ききれなかった様々な有益な情報を今後も発信していきますので、ぜひご覧ください。