第5回 1500万円~2000万円を目指す皆様へ。

藤井 玲

皆さんこんにちは。
本日でコラムは5回目となりました。
慣れないコラム投稿という役割も残すところ今回を含めて後2回となりました。
当社が今まで経験してきたノウハウを少しでもお伝えすることで、これからECの業界に入ってこられる方、今、頑張っておられる方のお役に立てればと思い進めて参りました。
コラムをご覧になって、ご不明点やご相談したい事があれば、なんでも結構ですので、是非ご相談下さい。
さて、本日は、月商1500万円の大台を超え、更なる高みを目指している事業者様、責任者の方に向けた内容となります。
次回はまとめとなりますので、ステージごとの内容は今回が最後になります。
では始めて参ります。

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第4回 成功店への仲間入りの証、月商1000万円達成!これからどうする!?
https://ecnomikata.com/column/10021/

最終回 移り変わりの早いEC業界での取り組み。
https://ecnomikata.com/column/10518/

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必ず押さえなければならない3つの数字。


既に基本的な事は抑えているかと思いますが、アクセス解析とその数字と向き合う方法をお伝えしたいと思います。

どう改善し、どう成長に結び付けていくのか?
広告を販売する営業とは異なる、EC運営のコンサル的視点でご説明をさせて頂きます。

これは、ECを運営していく上で基本的な事になりますので、既に勉強されている方には、物足りない事かもしれませんが、より現場的な話なので、何か1つでも得るものがあるかもしれません。
是非、最後までご覧ください。

「アクセス数(PV)×転換率(CVR)×客単価=売上」


もうご存知だと思いますが、私からお伝えするのは実運用者としての意見です。
大手モールの担当者に売り上げを上げたいと相談すると、必ずこの数式を出されて、こう言われます。

御社は、CVRが2%で、客単価は5千円です。売上目標が300万円なら3万PV必要です。と。
現在、1万PVしかありませんので2万PVを作らなければ売上達成できません。

何と言われましたか?
そうです。広告をかけて、2万PV作りましょう!

私は、10年以上前から同じ説明をされてもう、うんざりしています。
それしか言えないんじゃ相談しても意味がありません。
単に広告を売りたいというだけにしか聞こえません。まあ、役目がそうなのだから仕方ありませんが。

もちろん、理にはかなっています。間違いではありません。
しかしそれだけでは、広告営業マンの餌食になるだけです。
そして、言われた通り広告を出して、売れなかったときになんて言われるか?
「他社では実績あるんですけどね。」「アクセスは取れてますよ」

つまり、アクセスだけ伸ばしてもダメだという事を言っているわけです。

さて、ではどうしていきましょう?

この3つの数字というのがポイントです。この3つが全て大事という事です。
理由は、掛け算だからです。

どれか1つが0になったら、売り上げは0になります。
どれかが飛躍すれば、売り上げは必ずあがります。

という事で、売上目標を達成するには、アクセス数も、転換率も、客単価も上げていく。これを継続的に行う事によって、売上のベースが上がっていきます。

広告費をかけてアクセス数を上げることは一過性の安易な方法と思い、基盤づくりを一生懸命対策していきましょう。

そして、準備が整ったと思った時に、どうしても足りないアクセス数を広告で補うという考え方をもって、運営に臨んでください。

では、1つずつ数字の上げ方の基本を捉えていきましょう。

アクセス数(PV)

サイトに訪れて頂くお客様を増やすには、流入経路を増やすか、入ってきたお客様に多くのクリックをして頂くかになります。

もちろん、サイトごと、商品ごとの特性により異なりますので、ご了承ください。
ここでは一般論としてお伝えします。

流入経路を増やすには、

・単純に商品数を増やす。
・商品が検索で上位表示をされるように検索対策やレビューを増やす。
・SNSなど外部から誘導する。
・メルマガで誘導する。


最近では、Amazonやヤフーなどが購入履歴や閲覧履歴を元にメルマガを送ってきます。
これも流入経路を増やす施策の1つです。

そして、お客様に多くのクリックをして頂くには、平均PVを上げるという話ですが、お客様がサイト入ってきてなるべく多くのクリックをして頂くようサイトの作りを最適化する。
ナビゲーション、パンくずリストの最適化、レコメンド、閲覧履歴の表示、色違い、サイズ違いなどをより少ないクリックで紹介出来ているか?などがそれにあたります。

全て基本的な事ですので、これを機にサイトを見直すきっかけになれば幸いです。

転換率(CVR)

私的に一番大事なポイントです!

売上が下がっていると思い、アクセス解析を見ると、よく、この転換率に変化が起きています。

どういう事かと言うと、サイトにはお客様は着て頂いているが売れない。
つまり欲しい商品がない(在庫がない、新商品や魅力ある商品がなくなった)、もしくは、他社と比較されて、負けている。という可能性があります。


自社に起因することは自社で把握が出来ていると思いますので、他社に負けているという可能性を探りましょう。

・他社が価格を下げた。
・他社がポイントを付けている。
・他社が送料無料にしている。
・他社が明日着くようにしているが自社は遅い。(あす楽、あすつく、AmazonFBA)
・他社がレビューを書くとプレゼントをしていて、いつの間にかレビューが抜かれている。
・他社がスマートフォンに力を入れている。
・他社がメルマガに力を入れて、顧客の囲い込みをされてしまっている。
※ライバルのメルマガは購読すべきです!取り組みが分かります。


という事で、簡単に言うと、他社に負けているんです。
もうご存知の通り、ECは、1クリックで他社のお店に行ける非常にシビアな世界ですので、売れてきたと言って余裕を見せていると一瞬でその立場から引きずり降ろされます。
当社の商品は、競合がないから。と言っているお店さんもそんなことはありません。
他社の似たような商品と比較されていますので油断してはいけません。

客単価

これは、一番分かりやすいと思います。
有名な、コンビニのレジ横に置いてあるあれです。

最近では、大福なんかも置いてますよね。
大福を探していない人も、なぜか買ってしまう。。。

もちろんそれだけではありません。
送料や代引き手数料が無料になる購入金額を少し検討するだけでも変わります。

そしてページ制作の施策としては、追加で購入してもらえそうな商品をページでしっかりと紹介する。

例えばスーツケースを販売していれば、スーツケースベルトや鍵、荷物を詰めるのにあると便利な圧縮袋、旅行先のセキュリティの重要性を訴え、パスポートケースをお勧めし、お土産が増えたときの為のポケッタブル(折り畳める)バッグ。など色々とあります。
そして、それをセット商品にしてしまうというのも良いですね。

お客様には色々なタイプがいます。
特に上記のようなスーツケースなどでは出張が急に決まったという人は、わざわざ悩みたくありませんので、一通りそろっているのが欲しいというニーズもあります。
そんな時に、「プロ」が必要と思うものを詰め合わせてセットにしました。
そして、それがちょっとお得!であれば、その商品をご購入して頂く事は十分に可能です。

結果、客単価はあがります。

この辺の話はサイトごとに、ご相談を頂くと色々と改善提案ができるのですが、一般的なヒントになる程度ではありますが、お伝えしてみました。

以上、大変長くなりましたので、3つの数字については、以上にしておきます。

実際に皆様と同じようにECを運営してきた(未熟なときには無駄な広告をたくさんやりました・・・)立場であり、現在、コンサルとして多くのサイトを見させていただいている立場としてお伝えしたいのは3つの数字は3つとも重要であり、そしてその3つとも上げるように努力し、広告に頼らない運営を心掛ける。

そして広告は、3つの数字を上げる準備ができたときに、アクセス数を増やせば、転換させられるという自信がついた時に、行うという心づもりでいると大変効果的かと思います。
この3つの数字を考慮した運営ができると売上が安定します。
そして、徐々に売上のステージを上げていくという事につながります。

それでは、次回はラストで、まとめの回となります。
どうぞよろしくお願い致します。


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著者

藤井 玲 (Akira Fujii)

2002年に自社の直営店として、輸入雑貨のECサイトをまだまだ小さな会社だった楽天市場に出店。以降、Yahoo!店、Yahoo!オークションストア、ビッダーズ店と自社店舗を経験。

その後、東証一部上場企業のファッション系ECサイトの運営全般のサポート業務を行うことになり、自社運営サイトを全て閉店し、EC運営代行事業を開始。

EC運営代行事業を行っていくなかで、EC運営には、ECに特化した受注や物流、在庫管理の問題を解決する仕組みが必要だと痛感し、EC特化型在庫管理システム【スマロジ】を開発し、提供を開始した。

自身も小売業出身の為、小売業の皆様の気持ちが一番分かるITの専門家として 難しい専門用語をなるべく使わずにご説明、ご提案することをモットーとしている。