物流費削減には、何をしたらいい?

小橋 重信

今回のテーマは「物流費削減には、何をしたらいいか?」についてお伝えしたいと思います。

前回こんなことをブログで書きました。
「物流会社をいくら変えても無駄!!」
そこでは、物流費の削減を考えるなら、物流会社を変える前に自分たちが変わるべきだとお伝えしました。

物流会社にも良い会社と悪い会社はあると思います。
もしくは、自社にあっている物流会社とあっていない物流会社、相性の合う合わないはあると思います。

あと、物流会社も荷主企業のニーズに応えられるよう、定例会などで常に意見交換し、物流費の削減は当然のことながら、
売上げや顧客満足につながるサービスの向上を提案し続けることが絶対条件だと思います。
その点でも、物流会社と荷主との間にはパートナーとしての信頼関係が構築されている必要があります。

さて、皆さんの会社はどうでしょうか?

・荷主企業の方は、物流会社の事をどれだけ知っていますか? もしくはどれだけ話していますか?
・物流企業の方は、荷主企業の事・・・物流だけでなく、その会社の売上げ、ブランド特性、事業戦略、課題・・等々、どれだけ知っていますか?

物流会社が下請けでよかった時は、そんなこと知る必要もなかったです。ただ、言われたことだけを黙々とこなしていれば良かったです。
今での物流会社にはそこまで期待していない・・・そんな会社もあると思いますが、どう思います?

物流費を下げるポイントは?

倉庫の中だけでの改善では限界があり、そもそもの商流・・・
サプライチェーンから変えていかないと抜本的な削減にはならないです!(断言)
そもそも、物流費が嵩むのは、計画性のない、イレギュラーが多い物の流れや、作りすぎた在庫の、無駄に出し入れから発生します。
そうでなくても、季節の波動が多く、商品SKUの多く、商品サイクルが短いファッション商材は、物流費が嵩む傾向にあります。

物流費を下げるために、何をしたらいいか?
⇒いろんな物流会社に見積りを出せて、一番安いところを選ぶ・・・。
一番楽な方法ですが、残念ながら違います。

まずは、「毎月送られる物流会社からの請求書を見て、どこに物流費がかかっているのか? その要因を洗い出すことが重要」だと思います。

そのためには、物流費は作業単価制になっていて、何の作業に物流費がかかっているか?作業別物流費分析が条件になります。
売上げが伸びていないのに、物流費が上がっているのは、返品が増えて、倉庫スペースも広がっていることがほとんどです。

その次は、「作業別費用は、その作業にかかった時間から算出されているので、その作業の負荷分析を倉庫会社と話し合う」ことが良いと思います。

さらには、「そもそもこの作業は必要なのか? この作業は店頭での売上げやお客様満足につながっているのか?」
を倉庫の中だけでなく、商流から見て物の流れを見直すと物流費は驚くほど下がると思います。

なので、他の物流会社に見積り取る前に、今契約している物流会社に相談してみることをお勧めします。
物流会社は売上げが下がっても、効率化されて、スペースも投入する人員も少なくなれば、ちゃんと収益はでます。

ただ、強制的に下げられて、そもそも赤字で運営している物流もありますが、
いずれそこは破綻して結果荷主にとって最悪の結果になります。

最後に・・・

好き勝手な事をいわせてもらいましたが、物流会社も変革の時代になっていると思います。
なので、物流会社も真のパートナーになれるよう、荷主企業様の事をもっと知り、学び・・・提案力が求められています。

そんな変化に対応しつづける「本物だけが生き残れる時代」になっているのではと感じています。
みなさんはどうお考えでしょうか。 いろいろとご意見を頂ければと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


著者

小橋 重信

アパレル企業に10年勤務し、商品の企画・発注から店舗運営などに関わってきました。

その後は、IT関連の会社で提案営業として企業のネットワーク及び、サーバー構築を行ってきました。

OTSでは、ジュエリー物流の責任者として業務にかかわり、現在はマーケティング部の責任者として、

お客様の物流改善のアドバイスからEC物流、品質管理サービスなど、OTSの付加価値サービスの企画・提案を行っております。

趣味:テニス マラソン ゴルフ・・・子育て奮闘中!

http://www.e-ots.jp/