サイト内チャットを便利だと感じる人は84%!EC消費者意識調査 チャット・LINE・レビュー編
LINEやチャットなど、消費者とコミュニケーションをとる方法は増えていますが、実際に消費者はそれを活用できているのでしょうか?そこで今回は 「ECサイトでチャットを利用しない理由」をアンケート調査し、その回答から明らかになる消費者のインサイトと傾向をまとめました。
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ユーザーの80%以上がECサイト内チャットでの問い合わせ経験なし
回答者400名に対して、「ECサイトのチャットからお問い合わせしたことがありますか」と聞いたところ、全体の81.3%が「ない」と回答しました。
性別で割合をみると、男性は女性に比べて「ない」と回答した割合が4.7ポイント高いという結果でした。
ECサイトのチャットからお問い合わせをしたことがある人は、全体で5人に1人程度であることから、一見すると利用が少ないように感じられます。
しかし、Amazonや楽天市場でも標準ではチャット機能を提供していないことや、ECサイトにおけるチャット内サイトの普及率がおそらく20%未満だと考えると、見かけの数字の印象よりもサイト内チャットの利用は広がっていっているのではないかと考えられます。
チャット利用経験者の84%、チャットが便利だと評価
ECサイトのチャットからお問い合わせをしたことが「ある」と回答した人に対して、「ECサイトのチャットは便利だと感じましたか」と聞いたところ、全体の84%が「便利である」「まあまあ便利」と回答しました。
一方でチャットが「少し使いづらい」と回答した割合は全体の4%程度に留まり、「使いづらい」という回答に関しては0%でした。
このように、EC内チャットに対しての満足度が高いことから、チャットの導入によりECサイトの評価を高めることに繋げられると考えられます。
チャットの導入にあたり、オペレーターの増員やAIを活用したチャットボットの導入など、きめ細かな対応を行う場合は、それなりのコストが必要となりますが、現時点ですでにチャット利用経験者から高い満足度を得られていることを考えると、まずはあれもこれもではなくスモールスタートで始めてみるのが良いのかもしれません。
約2人に1人が企業のLINEアカウントを登録したことがない
回答者400名に、「LINEの友だちにECサイトやブランドのLINEアカウントをいくつぐらい登録していますか(過去ブロックしたものも含む)」と聞いたところ、48.3%がECサイトやブランドのLINEアカウントを「登録したことがない」と回答しました。
登録後アカウントをブロックするでもなく、そもそも友だちに登録したことがないということは、LINEをプライベートなコミュニケーションツールと位置づけ、プロモーションの類が入ってくること自体を嫌っているのではないか、と推察できます。
一方で、登録している数を1~5つと回答する人が30.8%と一番多い割合を占めていました。
ECサイトで1カ月に1回以上の頻度で買い物をする人は、それ未満の購入頻度の人と比べて1.9ポイント高いという結果でした。
LINEの友だち登録の施策自体はECを運営していない実店舗のみの事業者でも行われていることを考えると、ECサイトやブランドのアカウントを友だちに登録するかどうかは、ECを含むWebサービスの利用頻度とはあまり相関性がないのかもしれません。
2人に1人が、クーポンやお得な情報のために友だち登録
ECサイトやブランドのLINEアカウントを1つ以上友だち登録したことがある207名に対して、「ECサイト・ブランドのLINEアカウントを友だちに登録しようと思った理由」を聞いたところ、56.0%がお得な情報やクーポンが欲しかったからと回答しました。
ECサイトでの購入頻度別で比較すると、ECサイトで1カ月に1回以上の頻度で買い物をする人は60.3%、それ未満の頻度の人は48.7%となっており、ECサイトで頻繁に商品を購入する人の方がお得さを求める傾向にあることがわかります。
また、回答のうち「特に理由はない」という回答の割合は11.1%でした。
ECサイトでの購入頻度が低い人ほど、特に理由はないと回答した割合が高くなる傾向にあり、ECサイトで1カ月に1回以上の頻度で買い物をする人は7.6%であったのに対し、それ未満の頻度の人は17.1%と9.5ポイント高いという結果となりました。
そういったことから、ECでの購入頻度が高いユーザーほど、SNSを通した企業やブランドとのコミュニケーションに目的意識を持っていると考えられます。
94.2%が企業のLINEアカウントに対してネガティブな印象はない
ECサイトやブランドのLINEアカウントを1つ以上友だち登録したことがある207名に対して、「ECサイト・ブランドのLINEアカウントからのLINE情報発信に対して、どのような印象を持っていますか」と聞いたところ、「悪い印象」、「非常に悪い印象」と回答した割合は全体のたった5.7%でした。
一方、「どちらでもない」と回答した割合は54.1%と全体で一番多く、「非常に良い印象」、「良い印象」と回答した人と合わせると、94.2%が企業のLINEアカウントに対してネガティブな印象を持っていないといえます。
94.2%がECサイト・ブランドのLINEアカウントに対してネガティブな印象を持っていないといえ、実際のところせっかく友だちに登録してもらったのにブロックされてしまうことは少なくありません。
印象は悪くないのにブロックされてしまう理由を深掘りすることが、LINEを通したコミュニケーションの改善において重要であると考えられます。
ネガティブな理由は思ったより少ない?
回答者400名に、「どういう理由でレビューを書きましたか」と聞いたところ、59.0%が「ポイントやクーポンがもらえるから」レビューを投稿したと回答しています。
レビュー投稿を集めるために、サイト上やメール等でレビュー投稿を促すUIとしての改善施策はもちろん進める必要はありますが、回答結果を鑑みると、具体的なインセンティブを提示することはやはり重要であると言えます。
また「良い商品であることを広めたかったから」という理由でレビューを書いたという回答の割合は22.5%、「悪い商品であることを広めたかったから」という理由の回答の割合は6.8%でした。ポジティブな理由とネガティブな理由の比率はおおよそ4:1となります。
レビューを集めるときどうしてもネガティブな書き込みの影響を気にしてしまいますが、ネガティブな動機での投稿の割合は6.8%であることを考えると、あまり慎重になりすぎずに、楽観的にスタートしてみる方がよいかもしれません。
今回の調査データの詳細はこちらからダウンロードできます。
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