【ミレニアル世代】調査データから見るチャットCS、チャットボットの可能性
スマートフォンを利用したアプリリサーチを得意とする株式会社テスティーでは「EC×若者」をキーワードに若年層調査・分析を実施し、若者の意識や消費行動を読み解きます。日々のサービス運営やマーケティングなどにおいて少しでも読者の皆様のお役に立てたら幸いです。
今回は10代〜30代男女1,863名を対象に、EC利用時の問い合わせに関する意識調査を行いました。調査結果をご覧ください。
10代~30代の約8割は、EC利用時の不明点をQ&Aやよくある質問で解消している
まず、ECで商品購入をした経験のある10代〜30代の男女1,863名を対象に「商品に関する質問や不明点を企業や店舗に問い合わせしたことはありますか?」と聞きました。
「問い合わせ経験がある」と回答した人は10代で38.0%、20代で45.2%、30代で52.3%と年代が上がるにつれて問い合わせ経験が高い結果となりました。
続いて、「問い合わせをする前にQ&Aやよくある質問を見ますか?」と尋ねたところ「必ず見る」「たまに見る」と回答した人は10代で81.0%、20代で73.7%、30代で77.2%となりました。
全年代を通して約8割の人はEC利用時に不明点があった場合、Q&Aやよくある質問を見て不明点を解決しようとしていることがわかりました。
10代~30代の6割以上が、不明点を解消できない場合に「購入を断念したことがある」と回答
続いて、「インターネットショッピングをする際に不明点があった場合、Q&Aやよくある質問がわかりづらくて、購入を断念した経験がありますか?」と尋ねたところ、全年代を通して6割以上の人が「ある」と回答しました。
そこで、「購入を断念した経験がある」と回答した人を対象に、どのような方法があったらよかったと思うかを尋ねました。
全年代で最も多かった回答は「(SNSを含む)チャット」での質問フォームとなりました。続いて「(キーワードなどの)検索」、「メール」となりました。
実際に「(SNSを含む)チャット」でのお問い合わせ経験がある人を対象に、チャットで問い合わせをする際に感じたメリットを尋ねたところ、「気軽に問い合わせができる」との回答が最も多く、全年代を通して74.6%、次いで「時間や曜日を気にせず質問できる」が60.9%、「他の方法と比較して返事が早い」が45.7%となりました。
最後に、企業に問い合わせをした際に良かった経験/良くなかった経験を聞きました。
〈良かった経験〉
・対応が早かった上に、商品購入後でもしっかりと対応してもらえたことがある(17歳男性)
・素早く丁寧に対応してくれたこと(17歳女性)
・チャット式で、会話のように自然とお問い合わせができた(27歳女性)
・小さな疑問にもしっかり回答してもらえた(34歳男性)
・マニュアル対応ではなく、こちらの不明点に親切に教えて頂いたとき嬉しかった(39歳男性)
〈良くなかった経験〉
・敬語などのマナーがきちんとされていなかった(15歳女性)
・返信がなかなか来なくて買うのを断念した(17歳男性)
・電話での声が小さくて聞きづらいことがあった(19歳男性)
・メールの返事がこなくて届いてるのか見ているのかわからない(24歳女性)
・明確な答えが貰えなかったので結局購入には至らなかった(38歳男性)
良かった経験では、問題解決までのスピードや丁寧な対応を受けた経験などが多く挙がりました。一方、良くなかった経験では返信が来なかったことやマナーに関する声が多く挙がりました。
以上、10代〜30代男女対象の「お問い合わせ」に関する意識調査の結果をお送りしました。
今回の調査では、「問い合わせ」に対して素早い返信をもらえる点や時間の融通が効く点にメリットを感じている人が多いことがわかりました。また、不明点が解消されなかった場合に6割以上の人が購入を断念した経験を持っていると回答したことからも、問い合わせ対応のみならずQ&Aやよくある質問までの導線のわかりやすさも重要であると言えそうです。
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調査概要
調査期間:2019年4月3日(水)〜4月4日(木)
調査対象:10代〜30代/ 男女 / 自社モニター会員
割付方法:1,863サンプル(10代610サンプル、20代628サンプル、30代625サンプル)