Shopify Reunite開催!新機能とShopifyエバンジェリストの視点をご紹介
日本時間、5月21日0時に開催されたShopify Reunite。新しい機能や、コマースの未来に関するインサイトについて語られたイベントとなりました。
ここではShopify Reuniteで紹介された新機能について簡単にまとめていこうと思います!
早速機能紹介といきたい所ですが、先にShopifyパートナーの株式会社フラクタ 代表取締役、さらにはShopifyエバンジェリストでもある河野氏に、今回の発表通しての注目ポイント・感想・今後、事業者に期待してほしいことの3点を伺いました。
日々Shopifyのパートナーとして活動をされている方の目線でコメントいただいたので、ここだけ読んで離脱していただいても大丈夫です(笑)。
Shopifyエバンジェリストは発表を見て何を感じたのか。
ーーーReuniteで発表された情報で注目ポイントすべきポイントはどこでしょうか。
「今回の発表は、今世界中で大変な思いをされている飲食店さん、小規模店舗さんなど、事業者さんに対する早急な課題解決に強く比重を置いた、Shopifyという企業の思い、スタンスを明確に示した発表だと感じています。
まだ開発中のものもありますが「店舗からの配送(ローカルデリバリー)体験」や「店頭受取機能」はそれを体現しているものと言えます。
また、まだ米国国内のみの展開ではありますが、Shopify Capital(資金調達の仕組み)Shop Payの分割払いなど、この辺りもECのプラットフォームの枠組みを超えた挑戦だなと。正直、このスピード感で出してくる(リリースできる)というのは驚きでした。それくらい本気だということが強く感じられますね。
もう一方で、一見すると地味に見えがちなアップデートも、事業者さんからすると強力なアップデートであると感じられるものも多くありました。
注文一覧の新デザインやする機能追加などは、事業者さんにとって、痒いところに手が届くアップデートだと言えます。」
ーーーShopifyパートナーとしての目線での純粋な感想を教えてください。
「パートナー目線としては、純粋に「楽しい、ワクワクする!」という感じでしょうか。パートナー向けの発表は**パートナー向けタウンホールミーティング —**でも追加でありそうなので、そちらも注目ですね。
こういったイベントでパートナー同士が、まるでスポーツチームを応援するかのような一体感をもって楽しめるのは、Shopifyならではの体験と言えると思っています。ここで得た情報を、我々のクライアントであるブランドさんや店舗さん、事業者さんにお伝えするのが楽しみです!」
注) Shopify パートナー向けタウンホールミーティング — テーマ:Reunite
Reuniteで明らかにされる新製品や最新ニュースについて討論します。開催日は5月28日です。さらに、パートナーに関する特別な発表もあります。どうぞお見逃しなく。
ーーー今後、EC事業者に期待してほしいことはなんでしょうか。
「Shopifyのパートナーすべてに言える事だと思うのですが、今回の発表はやはり皆楽しみつつも、事業者さんの期待に答えていかなければいけない危機感も持っています。Shopifyパートナーには単なる機能開発や構築だけは最早求められておらず、如何にして事業者さん(Shopifyではマーチャントさんとお呼びしています。)のビジネスの成功を支えていくか。Shopifyのコミュニティやパートナー同士の会話では、常にその視野をもってディスカッションが繰り広げられており、今回のReuniteの発表は嬉しい反面、さらに我々パートナーに対して高い期待値と可能性をShopify側は与えてくれたなと(笑)。
その期待値に答えて、世界中の事業者さんの成功を支えるのが我々Shopify パートナーであり、そして期待を超えた結果でShopify側にもさらなる高い要求をしていくことで、お互いに相乗効果を生み出しより素晴らしい世界を作っていく。そんな事が我々パートナーの求められるところだと思っており、事業者さんに期待して欲しいことだと思っています。」
河野さん、ありがとうございます。フラクタさんは日々、Shopifyについて様々な情報をnoteにて発信していますので是非、参考にしてみてください。
→
フラクタさんnoteトップ
:https://note.fracta.co.jp/
:https://note.fracta.co.jp/m/m4f02b806db97
河野さんの自己紹介note: https://note.com/kounotakanobu/n/na5ed94d51493
国内向けサービス
それでは早速、Shopify Reuniteで発表された機能について紹介していきます。まずは国内事業者が利用可能なサービスです。
・オンライン販売をより速く、よりシンプルに「Express」
ストアを1秒でも速く公開できるツール。主に飲食店やレストランが対象となり初めてECを運営する初心者向けのツールです。これからEC・Shopifyに挑戦する方や、急ぎの時におすすめです。
・キャッシュフロー改善に「ギフトカード」
Shopifyの全てのプランで、ギフトカードの機能が無期限に利用可能になります。クーポンコードなので売り上げそのものは減少してしまいますがキャッシュフローは大きく改善されます。
・ファン顧客がさらなるアクションを?「サポート機能」
消費者が決済の際に、任意でプラスアルファ、お礼を店舗に支払える機能です。日本では馴染みありませんが海外ではチップの文化があります。その文化をオンラインでも実現した仕組みですね。
・グローバル展開を支援
Shopifyペイメントで利用できる通貨が133種類に増え、よりグローバルな展開が可能になります。また2020年後半には、国・通貨・言語ごとに異なる固有のドメインを割り当てるアップデート・通貨ごとにレートをカスタムする機能も控えており、越境施策にさらなる追い風が吹くのではないでしょうか。
・管理がもっと簡単に。ストアエディタもアップデート
画像や動画などのコンテンツがドラッグ&ドロップで追加可能になるとのことです!地味だけどストレスフリーな機能追加。こちらも2020年後半に公開予定です。
・遂に定期購買機能を・・・。
ここまでスクロールしてくれた方はあまりいないと思うのでぶっちゃけますけど、定期販売ならShopifyより定期に特化したシステムの方がいいと思っています。いえ、思っていました。
2020年後半ローンチ予定の、Shopifyでも定期購買体験が可能になるアプリを開発中とのこと。楽しみですね。
・実店舗・オムニチャネル展開も「Shopify POS 」
店舗を運営している事業者はアプリをダウンロードすることで、タブレットやスマホをPOSとして使えるようになります。
その結果、オンラインの顧客とオフラインの顧客の管理が一元的に可能になり、売り上げや在庫の管理がシームレスになります。詳細の機能は公式サイトから確認してください。
・顧客接点を持ち続ける「Shopifyメール」
すでに日本でも運用されている事業者は多いShopifyメールも、どんどん機能がアップデート予定とのこと。メールってECにおける顧客接点の基本だからこそ蔑ろにしてはいけない部分ですよね。追加情報待ちましょう!
バックオフィスの使いやすさこそShopifyの強み!
フロントも大事ですけど、バックエンドが綺麗じゃないと次の施策や日々の運営にどんどんストレスが溜まってしまいます。Shopifyが新たに展開するバックオフィス機能についても簡単に紹介していきます。
・商品プレビュー機能
商品を下書き状態で保存して、プレビュー状態を確認した後に公開設定を行うことが可能になります。今年の後半に追加予定。
・商品写真をスマホから。
スマホから撮影した写真から商品を簡単に作成できるようになります。最近のスマホは素人が使う一眼レフより綺麗に撮影できます。より速く、より簡単に、を追求していますね。こちらも今年後半に実装予定です。
・注文データも見やすく、使いやすく。
注文した購入者や商品をより見やすくデザインをリニューアル。従来は各注文をクリックして発送処理する必要がありましたが、新デザインではあらゆる情報が一目で確認できます。こちらは本日から利用可能とのことです。
・在庫管理の改善
どの業態でも重要な在庫管理。Shopifyが提供する在庫レポートでは、在庫数に関連する深いインサイト・いつ商品を際注文すべきか・在庫費用の軽減を助ける役割を持つとのこと。
こちらもすでに利用可能なので、ぜひ活用して見てください。
・返品対応も一元化
返品対応のフローも全てShopify内で完結することが今後可能になります。配送会社や、決済管理画面など、遷移することなくShopify内で対応が可能に。
スムーズな対応をすることで顧客との関係性をより向上する助けになるのでは。この機能は今年の後半に。
・店舗受け取り機能を実装
商品の店舗受け取りを可能にすることで事業者は送料の節約、消費者は再配達などの煩わしさからの解放に。
お店に訪れた消費者がついで買いを促すような、新しい購買体験の設計も可能になりそうですね。今はコロナの影響もありなかなか難しいかもしれませんが、アフターコロナで何を変えるかは事業者次第かもしれません。
・Uber Eatsのようなローカルデリバリーも
新しい店舗配送機能により近くのエリアへの配達が簡単になります。配送エリアの制限、独自の配送料や最低注文価格を設定し、管理画面・モバイルアプリ・POSから管理することができるようになります。
配送エリアでは配送可能な地域の郵便番号や、発送元の店舗からの一定の距離を設定することができ、商品が購入できる地域を制限することができます。さらに新しいローカルデリバリーアプリでは最適な配送ルートを作成し、商品が配送中のときにはお客様へ通知が送信されます。本機能は現在世界中の事業者に向けて公開中です。
日本進出はこれから、期待MAXのサービスも少し紹介
・Shopify フルフィルメントネットワーク(米国限定)の配送
EC支援をする大企業の多くは物流のネットワークを構築します。Amazon、楽天、ZOZOのように。Shopifyもアメリカのみではありますがフルフィルメントサービスを展開。ロボット駆動の倉庫で、速くミスのないピッキングを実現しています。
今後、日本での展開は未定ですが多くの事業者が期待してしまうサービスなのでは?
・GoogleショッピングとFacebook Shopsの連携
日本では展開されていませんがGoogleショッピングとShopifyがアプリ連携されることで無料リスティングが簡単に同期・配信・最適化が可能になります。
今年の後半にはGoogleショッピングもグローバルローンチ予定なので期待して待ちたいところです。
Facebook Shopsに関しては、別記事で紹介しているので、こちらを参考ください!
(https://ecnomikata.com/ecnews/26177/)
・Shopifyの売り上げを元に資金調達「Shopify Capital」
アメリカ・カナダ・イギリスでのみ利用可能なShopify Capital。銀行などの融資は時間がかかってしまいますが、最低限のペーパーワークと信用調査の省略でShopify Capitalに申し込みが可能です。承認され次第、銀行口座に資金が数日で振り込まれます。
よりスピーディーに活動を行うことが可能になるのではないでしょうか。
Shop Payの分割払いで売上増加
Shop Payを導入しているアメリカの店舗が利用可能。決済の際、分割払いを消費者が選べるようになります。高単価商品などはなかなか一括で購入するのは勇気がいります。が、分割払いなら、という消費者ニーズを拾うことができるようになりますね。
最近Shopifyの話多いですよね
機能をザーッと説明してきました。なかなか情報量で、密な発表会でした。国内におけるShopifyの露出もどんどん増えており、日本対応のサービスが増えるといいなと感じます。やはり世界1のカートシステムということもあり、展開の幅や施策の質、持っている情報や事例は非常に多いと感じます。
ただ「Shopifyがトレンドだから」という理由のみで食いつくのは危険です。Shopifyで出来ない事はたくさんありますし、他システムの方が相性がいいケースももちろんあります。ただ、正直な話、どこがいいかわからない人が大多数だと思います。
今ちょうどECシステムを検討していて、予算も確保しているが、どこがいいかわからない事業者さんがいらっしゃいましたらお気軽にECのミカタにお問い合わせください。
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