【第3回】越境ECを始める前に知っておきたい市場規模や課題など基本知識を徹底解説!

岩本 夏鈴

BeeCruise株式会社(BEENOSグループ)にて日本法人向け海外進出サービス事業の企画・国内セールスや海外セールスなどの統括をしております岩本です。

第1回と2回では初心者向けに基礎知識や手順について触れてきました。
実は越境ECは個人でも輸出できるので、誰でも始められるビジネスです。
とは言え、海外での販売には様々な壁や課題があります。それらの課題に対してどのように対応していくのか、3回目となる今回は以下について紹介していきます。
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1.越境ECの市場規模
2.越境ECが拡大している理由
3.越境ECを運用する際に理解すべき5つの重要課題
4.越境ECで人気プラットフォーム7選
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1.越境ECの市場規模

越境ECは誰でもスマートフォンやパソコンを持てるようになってから、大きく拡大しています。ここでは世界市場規模、日米中の市場規模がどのような動きなのかを紹介していきます。

1-1越境EC世界全体の市場規模

参考:平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/H30_hokokusho_new.pdf

まず世界の電子商取引(EC)市場から見ていきます。2020年には9,940億米ドル(109兆円)を予想していました。
しかしコロナウイルスの影響で予想は大きく外れてしまいましたが、経済が戻れば市場拡大がまた進んでいくと予想されるでしょう。

1-2国別の越境EC市場規模

参考:平成30年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/statistics/outlook/H30_hokokusho_new.pdf

中国は2017年に11,153億米ドル、2018年には約1.5倍の15,267億米ドルにまで大きく成長しています。中国の場合はインターネットでの買い物が日常生活の一部と化していることや、自国サイトの安全や品質面で十分に満足できないことから、信用がある越境ECを利用してさらなる利用拡大になると予想出来ます。

2.越境ECが拡大している理由

購入者側の行動として越境ECが拡大している代表的な理由は
「スマートフォンやインターネット環境の普及」
「訪日旅行者によるリピート購入」
「量より質を重視」

が挙げられます。

越境ECを利用する人の多くはスマートフォンを利用して購入しており、「ライブコマース」や「SNS」を利用できるスマートフォンが普及することで越境EC利用者も比例して拡大していくと言えます。決済についても中国を中心として「モバイル決済」の利用率が高いことも越境ECの利用者が増える要因となっています。

次に「訪日旅行者によるリピート購入」についてですが、訪日した際に爆買いする気に入った商品を越境ECでリピート購入する、または日本には行けないので越境ECで購入するという流れになっています。

2-1販売事業者側の活用メリット

参考:総務省|平成28年版情報通信白書|人口減少社会の到来
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc111110.html

販売事業者にとって越境ECを活用するメリットは「商圏が広がる」「販売コストの削減ができる」の2つがあげられます。
国内でますます人口が減少すると国内消費も必然と減少していくことから、海外ユーザーへの販路にシフトしていくことがブランド維持には重要です。

3.越境ECを運用する際に理解すべき5つの重要課題

越境ECを始めるにあたり、重要な課題があることを知って対策をとっておくことが大切です。

課題①言語の壁が高い
商品登録・サポート・配送伝票まで多言語対応できる人材が必要です。ECビジネスに詳しい翻訳会社に依頼することで正確なテキストを作成することが可能となります。

課題②クレジットカードやモバイル決済方法
ターゲット国によってクレジットカードやモバイル決済など、利用されている決済方法は大きく異なります。例えば中国の場合は「微信支付(WeChat Pay/ウィーチャット・ペイ)」や「支付宝(Alipay/アリペイ)」が代表的です。顧客が安心して購入できるような決済方法を導入していきましょう。

課題③在庫管理や物流
越境ECでは配送方法が大きく分けて3つあり、「自社から個別に配送」「国内の提携会社から転送」「現地に拠点を置いて現地から発送」するパターンがあります。
越境EC初心者の方は売上を増やしていくため、配送代行会社に依頼する方法がおすすめです。

課題④梱包や配送での破損リスク
海外へ発送中は雑に扱われることが多く破損してしまうケースがあります。購入者の手元に届いた頃には段ボールや梱包資材が破損してしまい商品に傷が付かないようにするため、海外輸送用の丈夫な段ボール・商品にはエアクッションなどを使い安全に配送できる方法を考える必要があります。また万が一のことを考えて配送会社にある破損補償サービスを利用するのもおすすめです。

課題⑤為替リスクと手数料
越境ECはユーザーが海外となるため、為替変動は顧客が負担するのか出店事業者が負担するのかを考えることが必要です。現地レートで販売価格を固定した場合、出店事業者が利益または損失リスクを背負うことになります。

4.越境ECで人気のプラットフォーム7選

自社に合った越境ECサイトは、ターゲット国や販売カテゴリに合ったサイトを選ぶことが大切です。世界で利用されている各ECサイトにはどのような特徴があるのか、販売ターゲットエリア別に7つ紹介していきます。

Amazon(米国を中心に世界各国)
https://www.amazon.com/

「Amazon」は世界17カ国の人々に利用されているサービスです。Amazonの拠点地であるアメリカ国内Eコマースの5割の売上がAmazonです人気の理由は何と言っても豊富な品揃えです。

Amazonで海外のユーザーへ商品を販売する際は、「Amazon.co.jp(日本国内サイト)に出品して、海外へ商品を配送する」ことと「Amazon.com(米国サイト)でAmazonグローバルセリングに出品する」2つの方法があります。規約変更されることが多いのがデメリットですが、登録作業などは国内ECを行っているかのような手軽さが魅力です。


eBay(米国を中心に世界各国)
https://www.ebay.co.jp/

「ebay」はアメリカの企業で世界190カ国に大きなグローバルマーケットへ展開している、世界中1.8億人に利用されている世界最大のインターネットオークションサイトです。アメリカのシェア率はAmazonが50%、ebayは6.6%と低いですが、BtoBだけでなくBtoCにも幅広く取引できるメリットがあります。


Tmall/天猫(中国)
https://www.tmall.com/

「Tmall(天猫)」は中国では知らない人はいないほど認知度が高く、シェア率60%を超える中国最大のECモールです。特に日本のファッションやコスメカテゴリーは人気が高いため、自社でこちらのカテゴリーを取扱っている事業者におすすめです。


Vip.com/唯品会(中国)
https://www.vip.com/

「Vip.com(唯品会)」は女性アパレルやアクセサリーに特化したECモールです。しかしVip.comは非正規ブランドの混入を防ぐため海外のブランドメーカーから直接仕入れ、ブランドイメージを保っています。万が一コピーブランドであった場合は全額保証のサービスによって、ユーザーと事業者双方で安心・信頼度があるのが魅力です。


Yahoo!奇摩(台湾)
https://tw.yahoo.com/

「Yahoo!奇摩」は日本でもよく知られたYahoo!JAPANの台湾版ECモールです。アパレル・アクセサリー・コスメカテゴリーが人気のため、ユーザーの8割は女性となります。その他にも日本製品やアニメキャラクターグッズも人気です。特徴的なのはBtoB、BtoC、CtoCの取引が可能で、月間1,000万人が利用する巨大なモールになっています。


Shopee(東南アジア)
https://shopee.com/

「Shopee(ショッピー)」は東南アジア(シンガポール・台湾・マレーシア・タイ・インドネシア・ベトナム・フィリピン)7カ国で展開し急成長を遂げているECモールです。現在日本でも展開予定があり、数年以内に8カ国目の展開国として準備がされています。

Shopeeが他のECサイトと大きく異なるのは「東南アジアでのアプリダウンロード数1位を獲得」「2017年にアメリカNASDAQで上場」「BtoB・BtoC・CtoCの取引可能」の3つが最大の特徴です。


Lazada(東南アジア)
http://www.lazada.sg/

「Lazada」は東南アジア(タイ・インドネシア・マレーシア・シンガポール・フィリピン・ベトナム)6カ国に展開している、Shopeeの次に東南アジアで人気のある巨大ECモールです。アジア版Amazonと言われるほど取り扱い商品数が多いため、1日のサイト閲覧者数は500万人以上にものぼります。



越境ECや海外進出に関する質問や不安がある場合は、プロフィールに問い合わせフォームがございますのでお気楽にBeeCruiseへご相談ください。

参考:越境ECとは?始める前に知るべき市場規模や課題など基本知識を解説
https://beecruise.co.jp/contents/cross-border-ec/article14/


著者

岩本 夏鈴

大学卒業後、ITベンチャーに入社。入社直後は新規事業であったソーシャルモニタリングサービスにて営業開拓・広報・研修メニュー開発などを担当。その後法人向けSNSリスクモニタリングやソーシャルアプリ向けカスタマーサポートの多言語運用の立ち上げ、フィリピン拠点立ち上げなどを経験。海外法人向けサービス提供のため、サンフランシスコに単身駐在後、フィリピンにて海外セールス・マーケティングチームを立ち上げマネジメントなどを務める。その後ヘルスケアテクノロジーベンチャーにて法人サービス立ち上げなどに関わり、2019年より現職。BeeCruiseでは日本法人向け海外進出サービス事業の企画・国内セールス/海外セールスなどの統括を行い、年間約100案件のマーケティングやプロモーションなどの戦略策定や提案・支援を行っている。

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