ECサイト × ソーシャルログインなら、LINEログインがおすすめの理由

大西 真央

ECサイトの会員登録やログインの簡略化の目的でも多く導入されている「ソーシャルログイン」。せっかく導入するなら、ユーザーにとっても企業にとってもメリットの大きいものを選びたいですよね。

株式会社ソーシャルPLUSでは、毎年「ソーシャルログインの導入・利用状況調査」を実施しています。調査結果をみると、直近数年では「LINEログイン」が最も導入・利用されており、年々利用ユーザー数が伸び続けています。

本記事では、この調査データをもとに、「ユーザー視点・企業視点で、なぜLINEログインが最も利用されているのか?」を解説した後、LINEログインの導入効果を最大化するためのポイントについても紹介します。

▼参照調査データ:「ソーシャルログイン導入・利用状況調査2023」

※本調査の対象サイト:ソーシャルPLUSを導入しており、2023年12月時点でソーシャルログイン機能を提供している全サイト(345サイト)で、一般消費者向けのECサイトなどが中心です。

そもそも本当にLINEログインは利用されている?

まずはソーシャルPLUS社の調査データから、近年のソーシャルログインの利用トレンドをみていきます。

スマートフォンで最もよく利用されているのはLINEログイン
スマートフォンで最も利用されているソーシャルログインが「LINEログイン」です。2023年の調査では、ソーシャルログインの全利用回数のうち89%をLINEログインが占め、圧倒的によく利用されていました。

▼参照元:ソーシャルログイン導入・利用状況調査2023!LINEログインの導入サイト数が過去最多に 利用回数でもLINEログインがトップ

ソーシャルログイン導入の上位5パターン全てで、LINEログインが最もよく利用された
ソーシャルPLUSで導入できる6種のソーシャルログイン(LINE・Yahoo! JAPAN・Apple・Google・X・Facebook)のうち、「各サイトがどのような組み合わせでソーシャルログインを導入したのか?」を調査した結果では、LINEログインのみに絞って導入したサイトが124サイト(345サイト中)で最多でした。

そして、組み合わせランキング上位5パターン全てで、LINEログインが最もよく利用されていました。下記の図表は、ランキング2位の導入パターンでの利用状況をまとめたものです。

5種(LINE・Google・Yahoo! JAPAN・X・Facebook)のソーシャルログイン導入サイトにおける、ソーシャルログインの利用状況

※3〜5位の導入パターンにおける利用状況は、こちらからご覧いただけます。

このように、ECサイトをはじめ様々なサイトでよく利用されている「LINEログイン」。次章では、「なぜここまでLINEログインが利用されているのか」を解説していきます。

LINEログイン人気の理由1:LINEアプリ自体の浸透率の高さと、優れたスマートフォンでのUX

まずはユーザー目線での利用メリットについてです。LINEログインはスマートフォンでの挙動が非常にスムーズで、ほとんどのパターン ※1 でID・パスワードの入力なしで簡単にログインできます。

ログインのスムーズさでは「Appleでサインイン」も優れていますが、「Appleでサインイン」はiOSまたはWebブラウザでしか利用できないのに対し、LINEアプリは国内でのMAU9600万人※2 と、人口の9割以上をカバーしています。日本での利用で考えるなら、「すでに手持ちのスマートフォンに利用環境があって(LINEアプリがインストールされていて)」「ログイン操作も簡単」というのは非常に大きいメリットといえるでしょう。

近年ではLINEログインを活かした会員証発行・提示の事例も増えてきており、レジ前での会員証発行の手間の軽減にも一役買っています。

参考事例(PAPABUBBLE様):LINEログインを活かした店頭での会員証発行フロー

※1 デフォルトのブラウザ以外(シークレットブラウザやメールアプリなどの内部ブラウザなど)でLINEログインを行おうとした場合にはエラーが出ます。(参照

※2 LINEヤフー社調べ 月間アクティブユーザー数(日本) 2023年12月末時点

LINEログイン人気の理由2:企業のLINE公式アカウント活用と相性がいい

企業側がLINEログインを導入するメリットについては、前述したLINEログインの利用率の高さに加えて、「LINE公式アカウント活用との相性がいい」ことが挙げられます。

一般的にソーシャルログインといえば「会員登録・ログインを簡単にするもの」ですが、LINEログインの場合はそれに加えて「LINE公式アカウントへの友だち追加と、会員IDとLINEのID連携も自然に完了できる」というメリットもあります。

参考事例(Kanro POCKeT様):LINEログインを利用した会員登録フロー

会員ユーザーとLINEで接点を持てるのはもちろん、LINEのID連携も完了するため、ECサイト側で管理している顧客データ(購入履歴など)をもとにしたLINE配信も可能になります。

LINE公式アカウントの料金は月額料金 + 通数課金となっているため、将来的に通数を絞り、費用対効果を上げるためのセグメント配信(メッセージの出しわけ)を行うことを見据えて、LINE公式アカウントの活用初期からID連携を促進しておく事例も増えてきています。

LINEログインをECサイトに効果的に導入するには?

このようによく利用されているLINEログインですが、「とにかく導入さえすればたくさん使ってもらえる」というわけではありません。300サイト以上でLINEログインの導入・活用を支援してきた弊社の視点で、「なかなか利用数が伸びない」「もっと利用してほしい」という際によく提案させていただいている改善ポイントをご紹介します。

ログインページだけでなく、新規会員登録ページにも導線を追加する
LINEログインを導入しているサイトで意外と多いのが「新規会員登録ページには導線がなく、会員登録後のマイページやログインページにのみLINEログインボタンを設置している」というものです。

もちろんその導線でもある程度利用はされますが、新規会員登録ページからもLINEログインを利用できるようにした方が、より利用数(= LINEのID連携ユーザー数)も伸びやすいです。

実際、新規会員登録ページにもLINEログインボタンを追加したことで、月間の利用数が約11倍に伸び、LINEログインを利用した新規会員登録者数も昨年同月比で約6倍に増加したという事例もあります。

参考事例(富澤商店様):新規会員登録ページへのLINEログイン導線追加効果

また、可能であればファーストビューにLINEログインボタンが入るようにすると、ユーザーにとって気づきやすくおすすめです。「普通のフォームよりLINEログインが先に目につくのはどうなの?」という不安のある担当者様もいるかと思いますが、会員登録手段をLINEログインに限定しても1ヶ月で1000人以上の方が登録されたという事例もあるほどですので、試していただく価値はあるかと思います。

さいごに

ECサイトでLINEログインの導入がおすすめの理由を解説させていただきました。

ソーシャルPLUSでは、現時点で300サイト以上のLINEログイン活用を支援しています。自社開発と迷っている場合などにもフラットにご相談に応じさせていただいていますので、お困りの際はぜひお声がけください。

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著者

大西 真央 (Mao Onishi)

LINEのCRM活用・ソーシャルログインサービス「ソーシャルPLUS」およびLINE連携Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」のマーケティング担当。企業のLINE公式アカウント活用に関連したコラムや事例取材記事を多数執筆。

◆「ソーシャルPLUS」公式サイト
https://www.socialplus.jp

◆「CRM PLUS on LINE」公式サイト
https://crmplus.socialplus.jp

◆LINE公式アカウント徹底活用ブログ
https://blog.socialplus.jp/