EC業界News1週間まとめ〜ヤフー決算、コマース21買収、ヤマトのコンビニ受け取りに進展!

石郷“145”マナブ

EC業界News7/24〜30までのサクッと振り返り

こんにちは。メディア編集部 石郷です。
梅雨が明けたばかりの今日この頃、暑いなーと思ってエアコンをつけたら、
大量の水が噴き出し、大慌て。肝心なときにこそ、こういうこと起こるものです。
暑さに負けず、今週1週間頑張りましょう!

さて、今週読まれた記事は、こんな感じです。
【速報】Yahoo!、コマース21買収!その意図は
https://ecnomikata.com/ecnews/10258/

ヤマト運輸、コンビニ受け取り無料のサービスを開始
https://ecnomikata.com/ecnews/10329/

【速報】ヤフー、2016年度第1四半期連結業績、発表
https://ecnomikata.com/ecnews/10313/

【第五回】ヨナーイ佐々木のEC内緒話~どん底から這い上がった男の成功運営ノウハウ
https://ecnomikata.com/column/10144/

EC事業者が知っておくべきインターネット広告まとめ
https://ecnomikata.com/ecnews/10228

ヤフーの第一四半期連結業績発表

ヤフーの第一四半期連結業績発表

 今週の出来事で言えば、ヤフーの第一四半期連結業績発表がありました。それによれば、ヤフーの売上高は、2042億円(2015年同四半期比+84.7%)で、第1四半期としては、20期連続の増収。また、営業利益は508億円(2015年同四半期比+3.5%)で第1四半期としては過去最高となり、純利益は355億円です。

 なかでも、Eコマースを含む、コンシューマー事業での躍進が際立っており、2015年の第一四半期では、349億円だったのが、1240億円にも膨れ上がっているわけです。これが昨年同期比3.5倍ですから、勢いがすごい。

 実際、Eコマース戦略は奏功していて、その国内流通総額は4300億円となり、その内訳は、ヤフオク2144億、ショッピング1614億、アスクル541億となっています。とりわけ、昨年は、アスクルがなかったですし、ショッピングも昨年同四半期で1022億だったところから57.9%増となっています。オークション事業に関しても、2144億円という数字は、このジャンルにおいて他の追随を許さず、シェアを保ちながらも、昨年同期四半期2088億円から成長しています。

コマース21を買収した真意を宮坂社長が語る!

コマース21を買収した真意を宮坂社長が語る!

 ヤフーにおいては、今までにはそれほど決算発表においても、言及してこなかったマルチビックデータという話も飛び出している。ヤフーというのは、メディアサービスを筆頭に、ユーザーへの様々なアプローチを持っていることから、それらで収集したデータを、活用した新規ビジネスの展開や、既存ビジネスにおけるバリューアップに繋げていきたいとしている。

 特に、ヤフーとしては、メディアサービスとしての力を活用し、ここで特典をつけて、プレミアム会員を増やす一方で、Eコマースやクレジットカード事業へにも送客。また、Eコマースからクレジットカード、クレジットカード特典を通じてEコマースへという具合に、相互に利用し合うよう仕向けていく。すると、それらのデータはより磐石なものとなるとしている。上の表だ。

 その中で、コマース21について、ヤフーが買収したことについて、関連してくることで、ヤフーの宮坂学社長に直接質問したところによると、この買収意図として、マルチビッグデータの活用ということを挙げていたのです。つまり、どうやってもヤフーは、ショッピングかヤフオク、LOHACOでしかその購買データを今のままでは集められない。その点、独自でやられている店舗には、ショッピングにはない顧客データがある。この、どうやっても手に入らない、こうした独自ドメイン店舗におけるお客様の情報を手にすることで、ヤフーが目指すマルチビッグデータによるお客様へのアプローチがより磐石になると、話しているわけだ。

マルチビッグデータはネットでの新たな革命の予感

 僕は思うのですが、直接、決算とは関係ないですが、こういうデータというのは、いろんな場面で使い道があるものだと思うわけです。あくまで例えばの話ですが、ヤフーはカーナビのアプリを持っていて、そばが好きな人が、そば屋の前を通ると、クーポンを出したり、といったことができてもおかしくないのです。

 考えてみてください。Y!という名のつくアプリが、様々あることからも分かる通り、そういうデータをそれぞれのアプリで活用したとしたら、様々なところでお客様の身の丈にあった興味に近い提案なり、ができるわけです。

 これらのデータが結びついたところで、出てきた一つ一つの成果は、いずれEコマースにつながってきて、それらの外部のサービスと連携したり、ポイントなどで特典として、お得な要素が増えてくるかもしれない。だとすれば、それはそれで、ヤフーだからこそ、発揮できる強みであって、EコマースであってEコマースじゃない、新しい買い物スタイルが形成されたりするんじゃないか、そんなことを未来に対して思ってみたりします。

 メディアとして使う印象の強かったヤフーが、それらデータを可能な限りお客様の利便性に繋げて、あらゆる生活導線に入り込むことで、ビジネスを拡大し、相乗効果をもたらしながら、成長していく。僕は、この話に、新たなヤフーの姿を感じたというのが、正直な印象です。

ヤマト運輸がうちだけに話してくれた変化とは?次のページで

ショップ利用料0円に!ヤマト運輸コンビニ受け取り

ショップ利用料0円に!ヤマト運輸コンビニ受け取り

 今週、ヤマト運輸にちょっとした変化があったことをご存知だろうか。ヤマト運輸には「ECコンビニ受け取り」というサービスがあるのだが、実は、このサービスをEC事業者が導入する際の利用料が、無料となったというのです。

 このサービスは、ネットショップで注文した商品を、自宅や職場の近くなど、都合の良い場所にあるコンビニを指定し、受け取ることができるというもの。ヤマト運輸では、現在(2016年7月29日時点)、全国25,000以上の店で利用することができると言われており、お客様の利便性向上に大きく貢献しています。このサービスをさらに広めるべく、ヤマト運輸は、コンビニ受け取りサービスを導入する際の利用料を無料とした上で、そのサービスについて、分かりやすく解説した公式ページをオープンしました。

 確かに、不在配達に伴い、何度も配達員が行くくらいなら、コンビニ受け取りの制度を無料にして、インフラを整備したほうが、コストを考えれば、正しい選択と言えそうです。それと同時に、宅配会社における、ネット通販の存在は大きく、そこを踏まえた施策を次々と打ち出す、業界の雄としての存在感はさすがのものだと思います。

アメリカのAmazonの決算発表も行われています!

 28日、米Amazon.comが4~6月期の決算発表を行っています。それによれば、純利益は過去最高を更新し8億5700万ドル、前年同期の約9.3倍です。また売上高は前年同期比31%増の304億ドル。成長の背景に何があったのかといえば、EC事業やAWS事業だとしています。

 EC事業の伸びを地域別にみると北米で約32%増、それ以外の地域では約38%増となっており、世界的に、Amazonの勢いが広がっていることを感じさせます。思うに、出店型ではなく、出品型であり、店を育てる上での工数を削減することで、あらゆるビジネスに適用しやすくしていることが、国を選ぶことなく、やはり大きいのかなと思います。

 世界的な視野でいろいろ仕掛けをしていくので、豊富な資金をトライアルでも積極的に取り組む傾向にあり、また、海外で実施したものを、日本に持ち込む例も見られます。おそらく、今後、ECにとって大きな影響をもたらすであろう、AI=人工知能などにも、積極的な投資をしてくるのではないか、と思われ、今後も、海外含め、Amazonの動向には目が離せません。

 今回は、このへんで。暑いですが、どうか夏バテをしないよう、今週もどうか素敵な一週間を。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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