売上アップ成功者の法則。キーワードはレコメンド!

ECのミカタ編集部

「KARTE」と「NaviPlus レコメンド」が連携

 株式会社プレイド(以下、プレイド)は、ウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」において、本日8月4日より、ナビプラス株式会社(以下、ナビプラス)が提供するレコメンドエンジン「NaviPlus レコメンド」と連携を始めたことを発表した。

 まず前提としてレコメンドとは、顧客の好みを分析し、1人1人が興味を持ちそうな情報を選択して表示するサービスのことである。 そして「NaviPlus レコメンド」とは、ハイブリット型のレコメンドエンジンである。

 訪問者の行動履歴を解析する「協調フィルタリング」とページ上のテキスト情報を解析する「テキストマイニング」を用いている為、2つのデータをもとにして顧客に関連性の高い商品をレコメンドすることが可能だ。「この商品を見ている人は、他にこんな商品も見ています」「あなたへのおすすめ商品」等といったレコメンドを、顧客へと提示することができる。

 サイトごとの課題によって選択できるコンテンツの豊富さ、サイトの様々な販売戦略に対応できるルール設定機能、フィルタリング機能、ロジックチューニング機能等も特徴で、 450 サイト以上の導入実績を誇る。

 一方で、「KARTE」とは、ECサイトへの来訪者個人に合わせたメッセージを配信することができるサービスである。サイトへ数行のコードを埋め込むことにより、来訪者の特徴や行動をリアルタイムに解析し可視化することができるため、本サービスは実現している。

 大きな特徴として、リアルタイム解析を可能にしたことが挙げられる。利用者がサイトから去ってしまう前に、必要な情報を適切なタイミングで自動的に提案することができるのだ。チャット、SMS、メール、Facebook通知、ブラウザ通知、スマホ通知などでのアクションが可能であり、2016年2月末時点で導入社数は800社を突破している。

レコメンド効果の具体例

 今回の「KARTE」と「NaviPlus レコメンド」の連携は、レコメンドを表示するタイミングや出し方を、ECサイトが自由に設定できるようになる。また、「KARTE」で蓄積した訪問者の特徴に合わせた「レコメンドの種類の出しわけ」を行うことが可能となる。

 レコメンドは通常、フッターなどの定位置に表示する形となっていた。しかし連帯したことで「KARTE」によってレコメンドを表示することにより、特定のページに遷移したタイミングでポップアップを表示するといったことができるようになる。つまり、顧客の状況を理解し、臨機応変にレコメンドすることが可能になるのだ。

 加えて、レコメンド効果に応じて、表示のタイミングを簡単に変更することができる。従って高速にPDCA サイクルを回しながら、効果的なレコメンドの表示方法の検証が可能になる。例としては、以下の4つのようなものがある。

過去の行動履歴に応じたレコメンド
 商品を長い時間かけて検討している顧客に対し、閲覧履歴や購入履歴に応じたレコメンドを表示することができる。多くの場合、閲覧履歴に応じたレコメンドは商品詳細ページ、購入履歴に応じたレコメンドはカートページに提示する。しかし「KARTE」を利用することにより、他のページでも表示することができるため、購入率の向上が期待できるのだ。

会員属性に応じたランキング
 男女というような属性に応じた商品を扱う場合、会員属性に応じたランキングを表示することができる。ECサイトで買い物をする際に、ランキングをチェックする方も多いのではないだろうか。元々購入するつもりがなかった商品でも、興味を持たせるきっかけを作ることができるのだ。

来訪時に新着アイテムをレコメンド
 再度ECサイトへ訪れた顧客へ、新着アイテムを自動的にピックアップして表示することができる。再度訪問するのは、少なくともそのECサイトの商品などが気に入っているからだろう。そこで新着アイテムという新しさを提供することによって、買い物の楽しみを与えられる場合が多い。

今、この商品が売れました!
 売れたアイテムを新着順に表示することができる。他にも多様なレコメンドの出しわけが可能である。滞在時間が長いユーザーに表示することによって、回遊を促すことができるだろう。

ECで成功するための法則

 「KARTE」と「NaviPlus レコメンド」連携の最初の事例として、「@cosme(アットコスメ)」の姉妹版の通販サイトである「@cosme shopping」では、既に導入されている。

 「@cosme shopping」とは、日本最大の化粧品・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を活用し、生活者のニーズに基づく品揃えで「みんなの欲しいを叶える」ECサービスだ。百貨店ブランドから低価格帯のブランドまで、一緒に購入し一緒に届くという、化粧品と美容領域で新しい価値観の購入体験を提供している。また、2016年6月時点で、取り扱いブランド数は1,700 ブランド、取り扱い商品数は19,000 点を超えている。

 「@cosme shopping」に導入された理由として、取り扱い商品数も1つのポイントになっているのではないだろうか。商品点数が多いと、どうしてもすべての商品を見ることができない。そして膨大な商品の中から、自分が求めている、または好みの商品を探し出すのは至難の業だ。

 そう考えると、商品数が多いというのは顧客のニーズに対して最適な提案ができる可能性が高いというメリットもあるが、購入の機会損失に繋がっているというデメリットもある。そこで問題を解決するのが、本サービスなのである。

 ECサイトは、レコメンドのタイミングや出し方を最適な形に設定をし、顧客に合わせた出しわけを行うことで、購入に繋げる機会を増やすことができる。また、自分が欲しい商品を自分に合わせてECサイトが提案してくれたら、顧客は嬉しく感じるはずだ。

 つまり、本サービスは顧客満足にも繋がるのである。顧客満足を追い求めることは重要だ。なぜなら、リピーターになる可能性が上がるから。現状、「@cosme shopping」 は成功してきている。顧客のことを第一に考え、最適な接客を追い求めていく、これはEC業界における勝者の法則かも知れない。


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