【日本郵便】新国際配送10月開始へ、EMSとの違いは

ECのミカタ編集部

 日本郵便株式会社(以下、日本郵便)は、主に越境EC事業者に向けた新たな国際配送サービス「国際eパケットライト」の取り扱いを、10月1日(土)から試験的に開始する。従来の「国際eパケット」そしてEMSとどう変わるのだろうか。

国際eパケットライト誕生!より安価な越境ECを実現

 日本郵便の国際配送といえば、EMS(国際スピード郵便)を思い浮かべるEC事業者も多いことかと思う。EMSは、最大30kgまでの荷物を120以上の国と地域に素早く送ることができる国際配送サービスだ。

 もちろん、ヤマト運輸株式会社や佐川急便株式会社も同様に国際配送サービス を展開しており、それぞれ配送できる国や荷物の重量などが異なってくるため、EC事業者は自社の目的に合った配送サービスを選択することができるだろう。

 日本郵便の場合、発送したい商品の大きさが長さ+幅+厚さ=90cm 以下、重量が2kg以下であれば、EMSよりも「国際eパケット」が適しており、今回新しく開始される「国際eパケットライト」は、「国際eパケット」よりもリーズナブルな価格で海外へと配送を行える。ちなみに「国際eパケット」は書留での配送となる。

 また、「国際eパケット」と「国際eパケットライト」は運べる荷物の大きさが変わらず、「国際eパケットライト」は追跡サービス付きで2週間程度で受取人の郵便受箱へ商品を届けられるので、利用者はそれまでの「国際eパケット」と比べても違和感なくサービスを利用できるのではないだろうか。

 最初の配送対象国としては、6か国・地域( 米国、香港、韓国、シンガポール、ベトナム及びニュージーランド)だが順次拡大予定。対象国宛ての商品引受局は、東京都内の 22 局、海外から届いた商品の受け取りは、簡易郵便局を除く全ての郵便局で行える。

変わる越境EC、日本郵便がみせたその片鱗

 越境ECへ挑戦する国内EC事業者の選択肢がまた更に広がった。日本郵便の配送は、今回紹介した「国際eパケット」「国際eパケットライト」そしてEMSだけにとどまらず、通常の航空便から船便など、顧客の用途に合わせた配送サービスを展開している。これも、拡大する越境EC市場に応える形でのサービス拡大となるのだろう。

 越境ECが拡大することによって、各物流企業のサービスのレベルも上がってきている。次第に、国内配送と同じような質の高い配が実現できるようになるかもしれない。

その片鱗は、今年6月にクールEMSで配送可能な荷物のサイズ(https://ecnomikata.com/ecnews/9204/)が変更されたことにも見られる。クールEMSは保冷配送であるために、冷蔵食品などの配送が可能なので、そのような商品を扱うEC事業者も積極的に越境ECに挑戦することができる。

こうしたサービスの拡充が目覚ましい日本郵便、「国際eパケットライト」が越境ECにどのような影響をもたらすのだろうか。10月が待ち遠しい。


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