動画広告市場は拡大傾向、2022年には2,918億円に【オンラインビデオ総研・デジタルインファクト調べ】

ECのミカタ編集部

 ECにおける商品の宣伝には、SNSやメルマガ、動画広告など様々なツールがある。特に近頃では、動画を視聴するユーザーが増えており、「動画広告」の効果も期待できるようになってきた。

 今回は、株式会社サイバーエージェントが運営する、動画広告に特化した研究機関であるオンラインビデオ総研が株式会社デジタルインファクトと共同で実施した調査「国内動画広告の市場動向」を基に、動画広告の市場に迫る。

スマホ動画広告の需要は576億円に拡大

スマホ動画広告の需要は576億円に拡大

 調査結果によると、2016年の動画広告市場規模は、前年対比157%となる842億円に達する見通しだ。動画広告をけん引したスマートフォン動画広告の需要は、前年対比約2倍の成長を遂げる576億円に拡大し、動画広告市場全体の約7割を占める。さらに、2020年には2,309億円、2022年には2,918億円に達すると予測されている。

 動画広告の種類では、インストリーム広告が市場全体の52%を占める439億円に成長し、前年に引き続き主流は変わらないものの、インフィード広告とインバナー広告を合計したアウトストリーム広告と呼ばれる広告商品の需要が急増した。

 特に、スマートフォンのユーザー体験を損なわない広告フォーマットの普及に沿い、インフィード広告の需要が著しく急増しており、2016年は197億円、前年比約2.5倍の成長となる見通しだ。また、2022年には5倍超成長の1,018億円に達することが予測される。

YouTubeの合間に動画広告を流す

 今回の調査をみると今後も動画広告の伸びが期待されるが、そもそも、どのくらいのユーザーが動画を視聴するのだろうか。動画視聴で多数の人が利用する「YouTube」の公式発表によると、YouTubeは全インターネット人口の約3分の1を占める10億人以上のユーザーが利用しているそうだ。

 YouTubeでは、見たい動画の前に動画広告が流れる。この方法では、動画広告を自然に視聴するようになり、より気軽に購入につながる可能性がある。また、自社のメディアに掲載するタイプの動画広告もある。この方法では、そもそも自社のメディアに興味があって訪れているユーザーが対象なので、共感を呼び愛着を持ってもらうような関係作りにも使えるだろう。

 市場の成長状況を見ていると、動画広告には可能性があるように思える。ただし、一口に動画広告と言っても種類があり、自社のターゲット層にあった方法を選ぶことの重要性は、従来の広告と同様だ。前述のようなデータを活用して、ぜひ効果的な使い方をしてほしい。


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