EC業界期待の成長株〜EC支援企業編〜by「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 2017年 日本テクノロジー Fast50」
有限責任監査法人トーマツ(東京都港区)は、日本国内のTMT(テクノロジー・メディア・通信)業界の企業を対象にした、過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率ランキング「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 2017年 日本テクノロジー Fast50」を発表した。
2017年で15回目を迎えた「デロイト トウシュ トーマツ リミテッド 日本テクノロジー Fast50」は、日本国内のTMT(テクノロジー・メディア・通信)インダストリーの、過去3決算期の収益(売上高)に基づく成長率の上昇が著しい日本企業(上場・未上場問わず)の応募からなるランキングプログラムだ。
今回、ランキング入りを果たしたEC支援企業をピックアップしてみた。
(EC事業者編はコチラ→https://ecnomikata.com/ecnews/17420/ )
どういったEC支援企業が成長を遂げているのか、そしてどのような技術やツールが利用されているのかを掘り下げてみたい。
◆株式会社ジーニー
ジーニーはアドテクノロジーおよびマーケティングテクノロジー事業でEC及びメディア事業を広告側から支えてくれる企業だ。最先端のテクノロジーを駆使して、広告収益の最大化を図る。今月(2017年12月)東証マザーズに新規上場しており、初値が公開価格を大幅に上回るなど注目が集まっている。
◆アライドアーキテクツ株式会社
アライドアーキテクツは、Facebook、Twitter、InstagramをはじめとするSNSのビジネス活用を総合的支援してくれる企業。多様なソリューションを通じてクライアント企業や、広告代理店・PR会社などパートナー企業の皆様が抱える様々な課題を解決する。SNSマーケティングにおいても知見が深く無料セミナーなども多く開催されている。
(アライドアーキテクツ社の詳細はこちら⇒https://ecnomikata.com/support_company/?company_id=442)
◆株式会社Speee
「デジタルコンサルティング事業」と「インターネットメディア事業」などを軸に不動産、海外HR、医療など幅広い事業を行っている。マーケティング施策では、データに基づく正確で緻密なプランニングをコンサルティング活動まで一貫して支援してくれるため、デジタル領域において強力なサポートを展開してくれる。
◆株式会社クリエイターズマッチ
制作実績日本最大級のAD制作事業を中心に、ASPサービス事業やクリエイターの教育事業なども手掛ける。バナーやLP(ランディングページ)といった、インターネット広告において、多くの外部クリエイターと強い協力関係を結び、訓練を積んだ社内のディレクターが品質・予算・スケジュールの管理をすることで、スピーディーかつバラツキの少ない優れた品質のクリエイティブを大量に作成することができる。
◆テモナ株式会社
リピートITに特化したテクノロジーとサービスを提供している企業。「リピート」をキーワードに「接客」「販売」「集客」「消費」4つの領域で軸となる事業を展開し、幅広い領域を網羅的にカバーすることでEC事業者とサービスをつなぐプラットフォームを創造している。リピートによって「フロー型」の事業を「ストック型」にしていくという理念の基、継続性や効率性、収益性を追い求めビジネスをより安定させるためのサポートをしてくれる。
(テモナ社の詳細についてはこちら⇒https://ecnomikata.com/support_company/?company_id=271)
◆株式会社アイリッジ
数多くの大手企業様の公式O2O(販促・集客)アプリの開発を手がけている企業で、アプリの企画立案、技術選定、開発、リリース後の運用、コンサルティングまで一気通貫で行ってくれる。顧客に配布するクーポンの設計など、O2Oに関するマーケティングも提案できるのが強みだ。GPS、Wi-Fi、iBeacon(Bluetooth)などの位置情報と連動して、スマートフォンの待ち受け画面にメッセージをポップアップ表示させるとともに、時間・属性など、配信対象を絞り込むことで、よりユーザーに最適化された情報の配信を実現する。
◆ナイル株式会社
デジタルマーケティング事業ではSEO技術を強みとし、Web制作、UI/UX改善、インハウスSEO支援、Web広告運用代行など、Webサイトの総合的なROIを改善するコンサルティング事業を展開している。また、そのマーケティング技術を活かしたスマートフォンメディア事業として、ユーザー参加型のスマートフォンアプリ情報サービス「Appliv」を展開している。
◆シルバーエッグ・テクノロジー株式会社
シルバーエッグ・テクノロジーは、日本で初めてのレコメンデーション技術を専門とする会社で、現在ではリアルタイムにビッグデータを解析できる高精度なレコメンデーション技術による様々なウェブサービスを提供している。人工知能を用いてWeb上での行動情報(閲覧/購入/お気に入り登録等)を、ECサイト/コンテンツサイト/アプリ/メール/DSP/納品書・請求書等、顧客との様々なタッチポイントで活用できるサービスを提供している。
無限の可能性を秘めているECショップとEC支援企業の関係
上記のEC支援企業を見て感じたことは、専門領域において先端の技術を駆使し、それを余すことなくECという分野に注いでいるということ。ECが成長産業であるということを見越した事業内容やツールは多くのショップの力強い味方となっている。
EC事業者編(https://ecnomikata.com/ecnews/17420/)にランクインしたショップが導入しているような施策を、高いレベルで実現してくれる企業が多く入っていることにも注目しておきたい。広告はもちろん、SNS・リピート施策・越境EC・アプリ開発・AI・レコメンデーションなど、売上を最大化してくれるEC支援企業がズラッとランクインした。
こうしたEC支援企業のサポートを受けることで、ショップはリソースを自社のコンテンツ作りに向けることができる。テクノロジーがいくら進歩しようと、魅力のあるコンテンツをユーザーに提供できなければ支援のチカラも及ばないのだ。
多様化が進んだ現代において、数多くのECショップが乱立している。それに伴って様々なEC支援企業も存在し、多くのサポートツールがある。それらの組み合わせは無限大だが、より良いEC業界の未来の為に、我々も全力を上げてEC事業者とEC支援企業とを繋いでいく所存である。