EC業界News1週間まとめ〜ヤフー参入!スマホ決済は“経済圏”の要/Twitter等で漫画がビジネスの表舞台に

石郷“145”マナブ

こんにちは。
メディア編集部の石郷です。

今週、読まれたのはこちらの記事。
【第4弾】20代男女、”興味”が左右するPRやAD表記へのアクション。〜ミレニアル世代が持つ、EC利用時のマイルール〜
https://ecnomikata.com/column/18146/
SNSで輝いた漫画家がEC企業の価値を底上げする〜やしろあずきや森もり子と聞いてあなたは分かるか?
https://ecnomikata.com/ecnews/18321/
フリマアプリ・オークションサイトの最新動向は?【MM総研調査】
https://ecnomikata.com/ecnews/18304/

埋もれていたSNS漫画家の才能に光が。企業にもプラスの価値を。

僕が個人的に注目したのは、SNS漫画家の存在です。

 これまででいえばマスメディアでヒットが生まれた時代から、何気なく隣にいる誰かがを起点にSNSなどでヒットが生まれる時代だなと思っています。以前、記事にした通り、それはTwitterで言えば、366日の誕生花で名前入りの世界で一つだけのハンコのツイートが3万2000を超えるリツイートをされたという話がありました。一人一人がメディアを持っているような状況で、シェアしたくなるという要素がそのネタに存在すれば、十分、ヒットの可能性があるという思いがあります。

 その延長線上にあるのが、この話題だと思っていて、面白く話題性を持った漫画であれば、いつしか1万人以上のフォロワーを持つことも珍しくなくなってきました。一方で漫画家っていうのは有名漫画誌に取り上げられない限り、ご飯を食べていけないというくらいで、その真ん中くらいの影響力を持った人たちに光が当たる要素はなかったんです。

関係あるなしではなく、時代の変化を感じることが大事

 ところが、SNSが生まれることにより、漫画という要素をマーケティングツールとして使うことができる。特定の漫画家の漫画を気に入ったそのフォロワーはその漫画に興味があり、その漫画家に特定企業のプロモーションに繋がる漫画を、今回取り上げたwwwaapの「編集力」で開花をさせるというわけです。

 SNSで生まれたまさにその漫画家のコミュニティへの影響力を最大化させてビジネスに繋げて、漫画家として稼ぐ道を作った功績は僕は大きいと思っています。ECサイトにおいてもいかに新規のお客様を獲得できるかという話の流れにおいて、自社の商品なりコンテンツに紐づけて、影響ある漫画家に描いてもらい、その影響力ごと、その商品に光をあてるという切り口は他では今までなかったので、非常に新しいし、時代の潮流を抑えているな、と思ったので記事にさせていただきました。

 いかにして認知を広め、また継続させるかの方法が、テクノロジーの進化とそれに伴う環境の変化で音を立てて変わってきているという現実を受け止めるべきだなと思っています。

ヤフーがいよいよ決済に本腰。決済は経済圏構築の本丸と見た

 もう一つは、ヤフーがリアルな店舗でヤフーウォレットを使って決済をできるようにしたという話題も今の時代らしい動きだと思います。以前、僕は「1週間まとめ」でLINE Payの話題を取り上げた際、電子マネーはきっとこれから注目を集めるという話をしたと思いますが、まさにその文脈で起こっていることだと思っています。

 LINE Payの時には、LINEショッピングなどで獲得したLINEポイントがそのUIの高さで、簡単に、現金に置き換えられることでいろんなポイントもお得な要素としての位置付けから、貨幣と変わらぬ価値として認識されるだろうという話で取り上げました。つまり、世の中が限りなくキャッシュレスの世界へと向かって行き、各社が持つ独自の貨幣に近しい価値を活用して行く時代に拍車がかかって行くはずであり、そこにおいての囲い込みが始まってくるはずなのです。

 今でいうと、ポイントが貯まる意味での「経済圏」を構築していますが、その経済圏で消費をするほどに、ポイントが生まれ、そのポイントで支払いをして、ということで、文字通り、経済圏の延長線上には独自の貨幣という考えに行き着き、どの貨幣を持つかが、それぞれのユーザーにとってお得なのかを考えるようになり、各々がお気に入りのポイントと同様に、お気に入りの貨幣という考え方に推移して行くと思うのです。

 前置きが長くなりましたが、ここでヤフーが何を思うかと言えば、ヤフーの貨幣(=ヤフーウォレット)の利用シーンを増やし、貨幣のジャンルでも囲い込みをしていこうということになるでしょう。「仮想通貨」というキーワードで語るべきかどうかは悩むところですが、大手企業は独自通貨を出して、囲い込みをしてきた時に、それぞれの経済圏が果たすポイントの意味は今よりもっと増してくると思います。ポイントは勿論、ECの中で発生するものだからこそ、我々としても無視できないと思うのです。

 今日はこの辺で。
笑顔あふれる一週間でありますように。
また来週お会いしましょう。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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