クレジットカードの販売手数料削減に向けて政府が関係企業へ要請を
世耕経済産業大臣は、2019年10月1日に予定している消費税を10%に引き上げる施策に伴い、国民生活や中小企業の売上落ち込み防止のため、クレジットカードなどキャッシュレス決済で商品・サービス購入をした場合、購入金額の2%をポイント還元していく方針であると記者会見で述べた。
具体的な内容は年末の予算編成で
以前、消費税を5%から8%に引き上げた際の経験を生かし、経済に影響を及ぼさないように対応・施策を行なっていくとした世耕大臣。
その試みの内の一つとして画策しているのがクレジットカードを含むキャッシュレス決済を行った消費者には、購入金額の2%(増税分)をポイントとして還元するという施策だという。
そのため政府は、さらなるキャッシュレス化の推進を行うため、クレジットカード導入のネックとなっている、カード会社に店舗が支払う手数料を引き下げるよう関係事業者に協力を要請すると発表した。
具体的な実施期間、規模感などは年末の来年度予算編成に向けて内容を詰めていくとしている。
課題となる中小事業者への対応は?
施策の導入に向けて、課題となってくるのが中小規模への対応と述べた世耕大臣。ポイント還元ということで端末の入れ替えや、新規導入が必要になる可能性が高い。その際のコスト負担が事業者の重荷にならないように、様々な金融系企業と連携を密に行っていくともしている。
クレジットカード導入が難しい小規模事業者に対しては手数料削減を始めとし、様々なキャッシュレス決済方法を選択肢として準備するとしている。
まだ確定情報が少なく、具体的な話が見えてこないが、ECはもちろん小売業界全般に大きな影響をもたらすことは確実だ。年末には施策の内容が確定し、事業者が対応しなければならないことも徐々に明かされていくと思われる。
増税に伴い消費活動そのものが落ち込まないようにするための今回の施策。まだ具体的な内容については未定の為、決済面の情報には敏感であることが求められるだろう。
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