小学館が新サイト『URBAN RESEARCH』をローンチ これまでの資産を結集してECへの新たな導線を作る
株式会社小学館(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:相賀昌宏)は株式会社アーバンリサーチ(本社:大阪府大阪市 代表取締役:竹村幸造)と協業でアーバンリサーチが運営する新サイトを2019年10月1日にローンチすることを公表した。
新サイト上でコンテンツ開発を行うことで合意
小学館は株式会社アーバンリサーチと協業でアーバンリサーチが運営する新サイトを2019年10月1日にローンチすることを公表した。小学館はこれまで総合出版社として各種雑誌やコミック、絵本、図鑑、百科事典など数々の出版物を世に送り出してきた。
ファッション分野においては、1981年のCanCam創刊以来、特に働く女性に寄り添ったコンテンツ作りを行っている。今回、ファッション界において強力な影響力を持つアーバンリサーチと、新ウェブサイト「URBAN RESEARCH」において協業によるコンテンツ開発をおこなうことで合意した。
◆協業各社(サイト)概要
[株式会社小学館]
1922年創業。小学生を対象とした学年別学習雑誌に始まり、現在では幼児誌から週刊誌、ファッション誌、ライフスタイル誌、コミック誌など幅広く発行する一方、書籍部門でも絵本、図鑑、辞典、百科事典、文芸書、実用書、電子書籍などを発行する総合出版社。ファッション誌、美容誌分野においては、1981年のCanCam創刊を皮切りにOggi、Domani、Precious、和樂、美的等女性に寄り添った数々の雑誌を発行している。
[Oggi.jp]
Oggi.jpは1992年創刊の女性ファッション誌OggiのWebサイト。月間1718万PV/824万UUと、アラサーターゲット女性誌メディアではNo.1のUU数を誇る。雑誌・Webサイト・SNS等、OggiとOggi.jpでカバーする読者数やフォロワー数は月間896万人にも上り、多くの働く女性にリーチしている。
[株式会社アーバンリサーチ]
1997年にセレクトショップ「アーバンリサーチ」を大阪・アメリカ村にオープン。国内外より独自の審美眼により数多くのブランドをセレクト。2003年よりライフスタイルコンテンツにも着目した「アーバンリサーチ ドアーズ」を出店し、現在は国内で13ブランド、270店舗を運営。早くから自社ECやオリジナルアプリも開発し、店舗+ECにおける購買機会のオムニチャネル化にも取り組んでいる。ファッションだけでなく、地域との繋がりを商品として具現化した「JAPAN MADE PROJECT」では各都道府県の行政も巻き込んだ施策となっており、ライフスタイル全般の中で様々なコンテンツをいち早くビジネス化している。
気に入った商品はワンクリックでECページへ遷移
新サイトでは旬なアイテムについて、スタイリング含め、商品のポイントをわかりやすく伝える。気に入った商品はワンクリックでECページへ遷移する。コスメやナイトウェアなどファッションサイトでは伝わりにくい分野に関しても、専門の美容ライターが担当することによりユーザーに対してより深い理解を促すことができるとしている。
ファッションだけでなくSDGs(国連サミットで採択された持続可能な開発目標)に関する取り組みなど、環境と未来のファッションを考えるコンテンツのほか、アーバンリサーチが所有・運営するキャンプ場「TINY GARDEN 蓼科」などの施設情報などもアウトドアコンテンツとして新設される。なお人と街をつなぐ紀行型コンテンツ「URBAN TUBE」も同サイトへ統合される。
これまでの資産を結集し新たな展開
また新サイトでは、これまでアーバンリサーチが独自に運営してきたECサイトだけでは紹介しきれない商品の魅力を小学館のノウハウを生かして、さらに深掘りし、商品+「魅力」としての情報をわかりやすく紹介し、新たなECへの導線を作ることが最大の狙いだという。
従来の「URBAN TUBE」が手がけてきた「街」との繋がりを意識したコンテンツは既存の形で残し、各業界のクリエイターから知る人ぞ知るフリーターまで多種多様なコラム陣もそのまま新サイトにコンテンツとして移動する。
編集長は前サイト時から同様、アーバンリサーチの販売促進部シニアマネージャーの齊藤悟氏が担当。ドメインもサブドメイン(media.urban-research.jp)に移し、メディアの自由度を生かしたブランディングとECの導線強化の両軸を担う。また小学館からはOggi.jp編集長の岩﨑僚一率いるチームが参画、出版社ならではのコンテンツ制作力を発揮する。
ネットの普及などにより紙媒体の退潮が言われて久しい。そうした中でも魅力あるコンテンツを生み出してきた小学館は、次なるサイト戦略をアーバンリサーチとの協業で具体化するようだ。ECとのシームレスな展開もなされるとのことで、そこから発信される新たなコンテンツに注目したい。