MERY遂に復活! DeNAと小学館が共同出資会社MERY設立で結論

石郷“145”マナブ

遂にMERYが復活した。

 思えば、今から約半年前、株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は、「WELQ(ウェルク)」において、根拠が不明確で誤った認識につながりかねない医療関連の情報を載せていたことに端を発して、数多くの批判を集めることになり、10個のサイトをクローズした。

 問題となったのは、他サイトからの転用や薬機法などにより表現が不適切なものなど、多岐に渡った。作成から公開までのプロセスに問題があったとしていて、記事作成のプロセスにおいてはプロデューサー(社内)、ディレクター(社内外)、外部パートナー、ライター(社内外)で形成されているものの、記事について責任を持つ人が不明確だった。いわば、本来、他メディアでも見られるように、記事の品質を担保するためには、編集部が存在しているべきはずが、DeNAには存在しないことが問題とされたのだ。

MERYを待ち望む声もDeNAに寄せられていた

 そのクローズしたサイトの中には、女性から支持を得ていたMERYも含まれていた。ファッションやトレンドチェックなどを同アプリでしていた女性にとって、それがなくなったことによる喪失感は大きなもので、改善し復活を遂げることこそ、DeNAの急務であった。また、これらのキュレーションジャンルを開拓した先駆者として、改善され、再帰にかける姿は、これからのネットの未来をうらなう上では重要。さて、再帰に向けたストーリーは、どういう着地となったのだろうか。

 そして、本日の発表と相成った。株式会社小学館(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:相賀 昌宏、以下小学館)と株式会社ディー・エヌ・エー(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼CEO:守安 功、以下DeNA)はデジタルメディア事業を行う共同出資会社を2017年8月8日(火)に設立することで合意したというのだ。資本金は、6億5万円(出資比率 小学館:66.66% DeNA:33.34%)だ。社名は株式会社MERY。代表取締役社長には、小学館 取締役副社長の山岸 博氏が就任。 

新しい「MERY」の誕生

  共同出資会社では、記事掲載に至るまでの作成、編集、校閲などのノウハウが必要な業務に関しては小学館が、システム構築やネット上のマーケティングなどのサポートはDeNAが中心となった体制を確立していきます。そのうえで、従来の「MERY」における運営体制を抜本的に刷新のうえ、全ての記事を新たなプロセスに則り作成し、新しい「MERY」の誕生を目指すという。

 これにより、「MERY」の復活となるわけだ。これに対して、特にツイッターなどでは、それを歓迎する声が多く、それは、それだけ「MERY」が支持をされていた、ということの証であろう。その喜びの声については、素直に喜ぶべき。今は離れてしまったが、それだけのファンを築いて来たという意味で、その部分においては、もともとの「MERY」の創業者もどうか胸を張って欲しい。

 主に紙で培って来た編集のプロフェッショナルが関わることで、よりメディアとしてふさわしいあるべき体制が整ったと言える。ただその反面、決して、保守的にはならないで欲しい。意欲的で、型にとらわれず、自由な発想で、女性が女性のために、自ら作り、夢を与えて来た旧『MERY』アプリのイズムはそのままで、忘れないで欲しいと切に願う。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ

キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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