スマホECサイトランキングTOPは『ビックカメラ』 トライベック・ストラテジーが「スマートフォン版ECサイトランキング<日用品・家電編 2020>」を公表

トライベック・ストラテジー株式会社(所在地:東京都港区、代表取締役社長:後藤 洋、以下 トライベック・ストラテジー)は、グループ子会社である株式会社トライベック・ブランド戦略研究所(所在地:東京都港区、代表取締役社長:後藤 洋、以下 トライベック・ブランド戦略研究所)のスマートフォン版ECサイト診断プログラムを用いて「スマートフォン版ECサイトランキング<日用品・家電編 2020>」を実施した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

今回の同社の調査では、日用品や家電を取り扱う10社の公式スマートフォンECサイトに関して、ユーザビリティ(使い勝手や安全性など)が評価された。調査された10社は次の通りだ。

「イオンネットスーパー」、「イトーヨーカドーネットスーパー」、「楽天西友ネットスーパー」、「ライフネットスーパー」、「ヨドバシカメラ」、「ビックカメラ」、「ヤマダ電機」、「Amazon」、「ヤフーショッピング」、「楽天市場」の10サイト(オリコン「2020年顧客満足度ランキング」、通販新聞「ネット販売白書2019」よりトライベック・ストラテジーが選定)。

ビックカメラのユーザビリティに高い評価

ビックカメラのユーザビリティに高い評価

ランキング1位は「ビックカメラ」となり、総合得点は78.34点とサイト全体におけるユーザビリティが高く評価された。「B.トップページの明快性」の評価軸においても他サイトに10点以上の差をつけ高い評価となった。

またランキング2位は「楽天市場」、3位は「Amazon」という結果になった。膨大な商品を取り扱う大型ECモールの2サイトでは、検索のわかりやすさが高く評価された。

日用品は全体的に低評価となったが、ランキング5位の「楽天西友ネットスーパー」は「F.ヘルプ・安全性」の評価軸で1位となり、ユーザーに不安を抱かせず、スムーズに購入できるサイトである点は高い評価となった。

わかりやすい商品掲載によりスムーズな購買体験を

同社では、日用品・家電業界におけるサイトの傾向と課題として次のようにまとめている。

◆値引き、キャンペーン等のタイムリーな情報を発信すること

ランキング上位のサイトでは、トップページの目立つ場所にタイムセールや時期に則したキャンペーンの情報を魅力的に掲載しているサイトが多く見られた。日用品や家電を取り扱うECサイトにおいては、明確に目的となる商品を想定して来訪するユーザーだけではなく、ウィンドウショッピングのような感覚で明確な目的を持たず来訪するユーザーも多くいることが想定される。そのようなユーザーに対してタイムリーな情報を発信することは、購買を促すうえで非常に効果的だ。

◆ランキング・レコメンド等により商品への興味を喚起すること

商品数が多いECサイトにおいては、ユーザーは商品を選ぶ基準に迷いやすい。そのようなユーザーに対しては、ランキング・レコメンド等の手段により選択肢を提示することは非常に有効なコミュニケーション手段の一つだ。例えば、ランキング1位の「ビックカメラ」のサイトでは、閲覧履歴に応じた商品のおすすめや商品カテゴリごとのランキングをトップページに掲載し、ユーザーが商品を選びやすい工夫をしている。ユーザーが主体的に探さずともニーズを満たす商品に到達できるようにすることで、快適な購買体験を提供することができる。

◆膨大な商品をわかりやすく提示すること

目的の商品を明確に持って来訪するユーザーに対してスムーズな購買体験を提供するためには、わかりやすく商品カテゴリを選択できることが重要だ。そのためにはアイコンや画像を添えてカテゴリの一覧を掲載すること、絞り込み・ソート機能を充実させることが求められる。ランキング1位の「ビックカメラ」では初回利用者でもわかりやすく、トップページに画像付きのカテゴリリストを掲載している点が評価された。ランキング2位の「楽天市場」、ランキング3位の「Amazon」ではわかりやすい並び替え・絞り込み機能を設け、カテゴリ別一覧ページから目的の商品に到達しやすい点が評価された。定期的に決まった商品を購入するような固定ユーザーに対してスムーズな購買体験を提供することにより、継続的な固定顧客を獲得することができる。

まとめ

調査結果にあるように、総合EC・家電・ネットスーパーのスマートフォンECサイト使い勝手1位はビックカメラとなり、タイムリーな情報発信や商品への興味喚起が高評価のポイントになった。

調査を受けて、同社では次のように述べている。

「日用品や家電を取り扱うECサイトにおいては商品数が多くなる傾向が強く、消費者もその時々に応じて異なる目的を持って来訪することが想定されます。そのような大規模サイトでは、小~中規模サイトと比べてトップページにおける誘導がより重要になります。トップページにおいて、(1)値引き、キャンペーン等のタイムリーな情報を発信すること、(2)ランキング・レコメンド等により商品への興味を喚起すること、(3)膨大な商品をわかりやすく整理することの3点に取り組み、スムーズに誘導を行うことがポイントになります」

コロナ禍の影響もあり、ECへのニーズは高まっている。そうした中で、各ECプラットフォーム間の競争も激しさを増しているが、選ばれるサイトには、明確な理由があることも事実だ。消費者の支持を集めるサイトは、集客の面でもアドバンテージを持つことになり、UIのわかりやすさを通して、さらに訴求することで、成功へのサイクルを強化していくことになる。それらを含めて、今回の調査は、プラットフォームを選ぶ上でも、自社ECサイトを構築・強化する上でも多くの示唆を含むものとなったようだ。

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