アリババ「独身の日」イベント、11日未明で5.8兆円 日本は越境EC流通総額トップ

1〜11日午前0時半のGMV発表の様子(アリババグループ提供)

11月11日は中国の年間最大のネット通販セール「独身の日」。最大手のアリババグループは、11日午前0時半時点で、イベントを通したGMV(流通総額)が3723億元(約5兆8000億円)に達し、昨年の2684億元を超えたと発表した。
同社は「新型コロナウイルスの影響を受けるなか、過去最大の25万のブランドが参加し、強い回復を見せている」と語った。

越境ECプラットフォーム天猫国際(Tモールグローバル)における国・地域別流通総額ランキングでは、日本がトップにつけている。

過去最高、毎秒58.3万件の取引件数

アリババによると、11月1日〜11日午前0時半の間、過去最高となる毎秒58.3万件のピーク時取引件数を記録。同社は「アリババのデジタル基盤の実力を示している」としている。

今年のイベントでは、11月1〜3日・11日と販売期間を2つに分けている。

グループ会長・CEOのダニエル・チャン氏は「消費者はより多くの商品を閲覧したり、より多くの割引を受けられたりすると同時に、最初の販売期間に注文した商品をより早く受け取ることができるようになる」と語る。また出品者にとっては、販売期間が長くなることで多くの売上を獲得できるメリットがある。

11日の「第2期」には、1600万点の以上の割引商品が販売されている。そのうち300万点超は、1〜3日の第1期に販売されていなかった新商品だ。

Tモールグローバルトップは日本、中国国外商品の売上好調

越境ECプラットフォームのTモールグローバルでの国・地域別の流通総額ランキングでは、11日午前1時時点で日本がトップ。「天猫ダブルイレブン」の越境ECにおける国・地域別GMVランキングでは、日本が2016年以来4年連続で1位を獲得している。

また、新型コロナの影響で世界的に渡航制限がかかるなか、中国国外の高級ブランド(ラグジュアリーブランド)が積極的にイベントに参加。人気を得ている。

フランス高級ブランドのクロエ(Chloé)とバレンシアガ(BALENCIAGA)は今年初めて参加。販売期間の第1期でハンドバッグが売り切れた。イタリア人気ブランドのフルラ(Furla)の11月1日販売開始後1時間のGMVは、9月と10月の日平均GMVの20倍に達したという。

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