大田市場直送ECサイト『みたあじ』がスタートへ 規格外青果物の販売を通して食の課題に向き合う

ECのミカタ編集部

株式会社サンオオタは、規格外商品の取扱で新たな顧客層の開拓と需要を創出する目的で、東京都大田市場から直送する青果物のECサイト「みためとあじはちがう店」を立ち上げた

食を取り巻く課題に真摯に取り組む

株式会社サンオオタ(本社:東京都大田区東海三丁目、代表取締役:加藤貴之)は、大田市場の青果仲卸であり、東京促成青果株式会社グループの一員だ。同社グループは、量販店、中食、外食向けに安定した野菜青果、果物類の商品供給を通じ、微力ながら「日本の食」を支える事業を行っているという。

同社は、食料の有効活用が「私たちのSDGs」であると捉えこの規格外商品の取扱で新たな顧客層の開拓と需要を創出する目的で、東京都大田市場から直送する青果物のECサイト「みためとあじはちがう店」を立ち上げた。サイトの運営を通して、食を取り巻く課題に真摯に取り組み、引いては大田市場が、日本の食文化の起点となるようにしていきたいとしている。

規格外商品とは次のようなものだ。各産地において、見た目や大きさなどが“市場流通の規格にそぐわない”ことが理由で、消費地に届かない「規格外の野菜や果実」が存在する。さらに、市場流通の過程で消費地の市場に到着する前に多少傷がついたり、変形したりしたことで中身は同じなのに同等の価格で卸売販売できず、結果として消費されることがない商品もある。同社は、これらの青果物(野菜・果実)を「規格外商品」と定義しているとのことだ。

店舗概要(ONLINE SHOP)

店舗概要(ONLINE SHOP)

[店舗名称]
みためとあじはちがう店(ECサイトの愛称「みたあじ」)

[開店日時]
2021年2月5日(金曜日)(ECサイト公開予定日)

[事業主体(主催者)]
株式会社サンオオタ

[運営協力 ]
東京促成青果株式会社
一般社団法人ChefooDo(シェフード)

新たな消費層を開拓し、市場の活性化につなげる

同社では、取組みの背景として次のように述べている。

「日本では近年、東京都民の食事量に匹敵する612万トンの食品ロスが発生しているといわれており、他方、子ども達の7人に1人が貧困状態にあるデータもございます。世界中には食料や栄養不足の人々が大勢おり、国連の『持続可能な開発目標(SDGs)』で食料廃棄の半減が定められるなど、食料を取り巻く諸問題への対応は地球的な課題です。こうした課題への取組を行っていくことで、消費地にはあまり出回らなかった『規格外商品』を一般の市場の流通に乗せる事で、新たな消費層を開拓し、市場の活性化に繋げていくことを企図しています」

またECサイト「みたあじ」では、食育や地域貢献について積極的な活動を行っている一般社団法人ChefooDo所属の一流シェフや料理研究家、インフルエンサ-からの協力も得て、小売業者、一般消費者等に規格外商品の利用方法や調理のコツ等を広く伝える取組みを行うという。

規格外商品の利用意欲を高めてもらうと共に、食材全般の有効活用「もったいない精神」の醸成による食育の普及活動の一助になればという思いが込めているとのことだ。同社はまた「このたびの小さな取組みが、将来、市場全体の活性化や日本の食文化の起点となるよう、微力ながら貢献していきたいと思います」とも述べており、今後の展開の広がりにも注目と言えそうだ。

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