【2024最新】ECサイト専門のコンサルティング会社について徹底解説
ECサイト専門のコンサルティング会社とは?他と異なる点も押さえよう
コンサルティング会社の仕事は、クライアントが抱えている経営上の課題を客観的な立場から分析して解決に導くことです。EC事業者の代表的な課題としては、ECサイトのアクセス数が増えないことや売上の伸び悩みが挙げられます。ライバルのECサイトが多くて困っているケースや、外国から受注する方法が分からなくて困っているケースなども少なくありません。
ECサイト専門のコンサルティング会社とは、このようなECモールや自社ECサイトの課題について、効果的に解決するためのアドバイスをする会社を指します。
他のコンサルティング会社と異なる点は、対象の事業領域をEC関連だけに絞って取り組んでいることです。基本的にコンサルティング会社には得意分野があり、クライアントにとっては依頼の際にそれを見極めることがポイントになります。
依頼を受けたコンサルティング会社は、案件ごとにプロジェクトチームを組んで対応していくのが一般的です。プロジェクトチームには案件の分野に強い人材をそろえて早期の解決を図るのですが、そもそもコンサルティング会社の中に適任の人材が存在しない場合もあります。
これは対象の事業領域を広く設定しているケースにありがちなケースで、EC関連のように特殊なノウハウが必要な案件は対処できないことも多いので要注意です。
ECサイト専門のコンサルティング会社には、ECサイトの運営に精通した人材がそろっています。具体的には、大手ECモールのアドバイザーを務めていた人や、有名なEC事業者のスタートアップを支援した人などです。
そのような優れた実績にもとづいて、実情に合った的確な戦略を生み出せることが大きな強みとなっています。事業領域を絞って注力しているからこそ可能であり、初出店のサポートから老舗サイトのブランド力アップまで、対応する案件のバリエーションは豊富です。
EC関連の課題にはさまざまな要因が絡んでいるため、ECシステムやECマーケティングをはじめとした多角的な視点でアプローチしていきます。
ECコンサル会社にはどのような種類があるのか?分類の観点をチェック!
一口にEC専門のコンサルティング会社といっても、いろいろな特徴を持つ会社が存在します。以下に挙げる4つの観点によって種類の分類が可能です。
ECモール専門かどうか
「Amazon」「楽天市場」のようなECモールを専門に取り扱っているコンサルティング会社もあります。ECモールへの出店は、自社でECサイトを立ち上げるわけではないため、ECビジネスとしてのハードルは高くありません。
しかし、その分だけ専門知識を持ち合わせずに始めて困ってしまうケースがよくあります。このようなクライアントにも、ECモールの特性に合わせた集客方法や、ECモールが開催するイベントの活用方法などを細かく提案してくれることが特徴です。
自社EC専門かどうか
EC用の自社サイトを立ち上げるには時間や資金、ノウハウが必要になります。運営を始めてからも、自社の責任によって保守を続けなければなりません。それらのバックアップを得意とする自社EC専門のコンサルティング会社も存在します。
たとえば、Webコンテンツの製作会社と提携しており、立ち上げの相談をすれば紹介してくれるところも多いです。また、ECサイトのトレンドは時代とともに変わるため、長期のコンサルティング契約を締結して、継続的にアップデートを支援していくケースもよく見られます。
ターゲットの年商規模
受注の目安として、EC事業者の年商を設定しているコンサルティング会社も少なくありません。年商1億円以上や年商1000万円以下というように区切っており、その範囲に該当する場合のみ引き受けて、規模に見合ったサポートを提供します。
大手企業と個人店舗のEC事業などは、売上アップのような同じ目標であっても、達成するためのアプローチがまったく異なるからです。
扱う商材のカテゴリ
文房具や食料品、自動車など、ECサイトで扱う商材は多岐にわたります。今後も多様化していく一方であり、画一的なセールスの仕方だと最大の利益を得ることは容易ではありません。商材の特性を考慮しながら、適した方法でマーケティングをしていく必要があります。
そのため、ECサイトの商材ごとに特化するコンサルティング会社も増えてきました。たとえば、住宅の分野に特化している場合、不動産業界の優れた情報網を持っているなどの特徴があります。
ECコンサルティング会社のサービス内容とは?
ECコンサルティング会社に依頼する前に、サービス内容を知っていなくてはなりません。ECコンサルティング会社のサービス内容を紹介します。
課題の抽出やリサーチ
ECコンサルティング会社は、はじめに企業の抱える課題の抽出やリサーチを行います。自社サイトを第三者の目線、ECコンサルタントの目線から分析し、解決する必要のある課題を洗い出します。
自社サイトと販売する商材がニーズとかけ離れていないか、集客手段やプロモーションが適切かどうか、売り上げが上がらない理由がどこにあるのか、問題点は企業により様々です。データ化や分析に苦手意識を持つ企業も多いですが、業績を上げるためにはデータによる分析が必要不可欠です。そこでプロであるECコンサルタントによる分析やアドバイスが必要になります。
戦略立案・提案
ECコンサルティング会社のサービス内容の一つに、戦略の立案や提案があります。データ分析や洗い出した課題を元に、「どのような商品を」「どの層に」「いくらで」「どのようにして」販売するかの戦略を立てます。ECコンサルタントはその道のプロです。プロの目線から戦略を立て、コンサルティングの依頼者に対して提案し、すり合わせを行います。
自社ECサイトや販売している商材と他社競合を比較し、自社の強みを活かしてブランディングを行うことで、価格競争だけでない戦う術を見つけ出す手助けになります。
集客施策の提案
ECサイトの売り上げを上げるには、集客施策が重要です。ECコンサルティング会社に任せることで、自社ECサイトや楽天・AmazonなどのECモールでの集客を増加させるための施策を提案してくれます。
集客を上げる方法には、検索結果で上位を目指すSEOやSNS運用、メルマガ配信や広告といった方法が存在する中で、客層や商材も加味して優先順位をつけ、施策を考案します。
いずれの集客方法も結果がすぐに出るという訳ではありません。講じる施策にもよりますが、多くの場合は試してみて数ヶ月は様子を見る必要があります。見込まれる集客効果や要する期間も計算し、その企業に合うものを実施していきます。
ECサイトの改善・運用代行
ECコンサルタント会社の中には、ECサイトの改善・運用代行を請け負う会社もあります。その中にはECサイトの制作を請け負う企業もあり、自社の求める業務範囲に合わせて選ぶことが可能です。ECサイトの改善では、売上につなげるための訴求をポイントごとに見直し、提案してくれます。
運用代行の場面では、他の施策に比べ、比較的早期の段階で結果が見込まれる点が大きなメリットです。しかしECコンサルティング会社に、自社サイトの運用をすべて任せることは避けるべきです。
ECコンサルタントに任せきりの運用を続けると、自社の担当者に経験を積ませることができず、ECコンサルタント会社に依存した運用を続けることになります。
運用代行期間を終了した際に、トラブルの改善や売上を上げる術が自社のEC担当者になければ致命的です。ECコンサルタントに依頼する場合でも、自社の人材に知識や経験を積ませることを意識し、コンサルタントからノウハウを吸収できるようにしておく必要があります。
顧客の育成
ECサイトで売上を上げ続けるためには、リピーターの獲得が必須です。多くの企業がリピーター獲得のための施策を広げていますが、実際にリピートにつながる率はそれぞれです。中にはメルマガ配信などでリピートを促す場合もありますが、メルマガの内容にまで手が回っていない企業も多く存在します。
ECコンサルタントは新規顧客の獲得から、その次の段階であるリピーターを育てるためのノウハウを保有しています。保有するノウハウの中で、その企業に合うアプローチ方法を提案し、長期的な売上の安定を目指します。
ECコンサル会社はどのような料金体系になっているの?依頼する場合の費用!
EC専門のコンサルティング会社に依頼すると、その料金の分だけECサイトの運営にかかる費用は増えることになります。そのため、コンサルティングを受けるなら、支払いのルールやタイミングなどを把握しておくことが大事です。以下の3つが一般的な料金体系なので確認しておきましょう。
月額固定
1カ月の料金が定められており、契約から解約まで毎月その金額を支払っていく方式です。契約月と解約月に関しては、日割り計算して請求するコンサルティング会社もあります。
定額の支出であるため、ECの事業計画を検討する際に予算を組みやすい点がメリットです。一方、売上が少ない月でも料金が発生するため、ECサイトの集客にばらつきがある場合は、支払いが滞らないように注意しなければなりません。
金額はコンサルティング会社や依頼の内容などによって異なりますが、10万円前後のところが多いです。また、クレーム発生のたびにアドバイスをするなど、手厚いサポートを提供している場合は、20万円以上であるケースも珍しくありません。
成果報酬
目標の達成時に料金を支払う方式で、目標として設定されるのはアクセス数や売上など、客観的に判定できる数値です。売上が少ない月の出費を抑えられるため、成果が出るまでに時間がかかりそうな場合に向いています。
ただし、目標達成時に一気に支払いが増える点に気を付けましょう。金額については具体的に決めておくケースもありますが、「売上の10%」のように割合を定めるケースが一般的となっています。成果の大きさを予想しにくい場合でも、実情に見合った金額になりやすいからです。
なお、割合に関しても一律ではなく、売上が一定額以上になった場合に変動させるタイプの契約もあります。
月額固定+成果報酬
上記の2つを合わせた方式であり、月々の出費に加えて、目標達成の際にも支払わなければなりません。ただし、一般的に1カ月の料金は月額固定の方式より安く、目標達成時の料金も成果報酬の方式より安く設定されています。
したがって、こちらの方式だからといって、トータルの金額が極端に高くなることは基本的にありません。
ECコンサルを依頼するメリットとデメリットも知っておこう!
コンサルティング会社の利用には、メリットだけでなくデメリットもあります。どちらも把握したうえで、依頼するかどうか判断しなければなりません。以下に代表的なメリットとデメリットを紹介します。
ECコンサルを依頼するメリット
知識やスキルの不足をカバー
最も大きなメリットとして、自社が持ち合わせていない知識やスキルの活用が挙げられます。それらを学ぶことに時間をかけていたのでは、移り変わりの早いEC業界で取り残されてしまうリスクがあるのです。
そのリスクはコンサルティング会社のノウハウによって払拭できますし、自社のケースに似たEC事業者の成功事例なども紹介してもらえます。これにより成功に向けて効率的なロードマップを描けるようになるでしょう。
複数のサイト運営に向けた施策
大きな利益をあげているEC事業者は、いくつものECサイトを運営しているのが一般的です。自社サイトを持っているだけでなく、いくつものECモールに出店しています。消費者ごとにネットショッピングの仕方が異なるため、できるだけ広く手がけていくことが大事です。
コンサルティング会社は、先を見据えてECサイトを増やす事業展開も提案してくれます。障害となる課題があれば、それを分析して解決するための施策もアドバイスしてくれるのです。
ECコンサルを依頼するデメリット
費用の発生が長期化
ECサイトの立ち上げを相談するだけの予定だけだったのに、その後の運営に関しても頼るようになるなど、コンサルティング会社との関係が長期化していくケースもあります。
そうなると、当初の予算だけでは足りなくなることがあるので気を付けましょう。契約延長や再契約の可能性を見越したうえで、無理のない範囲で依頼することが重要です。
人材育成の機会損失
コンサルティング会社が有能であるほど、自社の人材が育ちにくくなるケースも見受けられます。提案どおりに実行することが多くなり、試行錯誤の機会が減ってしまうからです。
契約終了の際に、ECサイトを運営するレベルが一気に下がりかねないリスクがあります。したがって、コンサルティング会社の提案に従うだけでなく、そのノウハウを吸収しようとする積極性も必要です。
ECコンサル会社を選ぶ時のポイント
ECコンサルティング会社を選ぶ際、価格や条件だけで選ぶと失敗する可能性があります。コンサルティング費用は決して安くないため、費用対効果の高いコンサルティング会社を選ぶことが大切です。ECコンサルティング会社を選ぶ際のポイントを5点ご紹介します。
自社ECとECモールのどちらが得意か
ECコンサルティング会社には、自社ECのコンサルティングを得意とする会社と、ECモールを得意とする会社があります。もし仮に自社ECだけ保有している企業が、ECモールを得意とする企業にコンサルティングをお願いしたとしても、見込みの業績アップが実現しない可能性があります。
自社ECとECモールでは、アプローチ方法が違うため、よくサイトを見比べ、自社が求めることを得意とするコンサル会社を選ぶことが重要です。
得意な領域(ジャンル)は何か
自社商品の魅力を伝えるにあたり、コンサル会社が得意とする領域・ジャンルは重要です。コンサル会社によって、食品・機械・服飾・サービスなど得意な領域が異なります。
仮に自社商品が食品であるにも関わらず、機械系が得意なコンサル会社を選ぶと、商材に対する知識や顧客ニーズの理解にズレが生じることがあります。過去の実績から、自社商材に近い分野の企業のコンサル経験が豊富な会社を選ぶようにしましょう。
過去の実績はあるか
ECコンサル会社を選ぶ際に必ず確認しなければならないのは、過去の実績の有無です。一般的にコンサルティング会社の力量は、過去のコンサル実績によって変わります。コンサル実績の豊富な企業には、売上を上げるための必要なノウハウが豊富に蓄積されています。
自社商材に近い分野のコンサル経験があるかどうかに合わせて、過去のコンサルティング数や満足度、売上上昇率などをチェックしましょう。
サービスの範囲はどこまでか
ECコンサルティング会社を選ぶ際には、サービスの範囲の確認も忘れずに行いましょう。サービスの範囲を確認せずに費用が安いからと会社を選ぶと、本来任せたかった業務内容が含まれていないなどの問題が発生する場合があります。
自社で対応できる業務の範囲を確認し、任せたい業務を明確にしておくことも大切です。
コンサルタントとの相性
ECコンサルタントとは長期的に仕事を一緒にすることになります。ECコンサル会社を選ぶにあたって、コンサルタントとの相性は大切です。特に大切なことは、コンサル担当者の仕事への姿勢です。
コンサルタントとの相性をどのようにチェックすればいいのかわからない場合には、下記の内容を必ず確認するようにしましょう。
・問い合わせへの対応速度
・自社の課題や要望を聞き、対応してくれるか
・一緒に仕事をするにあたり、問題のない人かどうか
ECコンサル会社に依頼する前の注意点
ECコンサル会社に依頼する前の注意点をまとめました。依頼した後に「失敗した」と後悔しないように下記の3点の確認をしておきましょう。
なぜ依頼するのかを明確化しておく
なぜECコンサルティング会社に、コンサルの依頼をするのかを明確化しておきましょう。依頼する前の段階でわかっている課題を洗い出すのと同時に、可能であれば目標数値も決めておきます。
売上を上げるといっても、方法はさまざまです。集客力を上げる、商品ページを改善する他に、コストの削減なども課題となることがあります。
・なぜコンサル会社に依頼するのか
・自社の持つ課題は何か
・改善後に目指す目標数値
上記を自社で確認し、準備しておきましょう。
コンサルに丸投げしない
コンサル会社に業務を任せるにあたり、EC運用を丸投げすることはやめておきましょう。コンサル会社に依頼するデメリットにあるように、自社に必要なノウハウを持った人材を育成する機会を逃すことにつながります。自社で対応できる業務を確認し、トラブルに迅速に対応できる人材を社内に確保することが大切です。
あらかじめ予算を決めておく
ECコンサル会社に依頼の相談をする前に、あらかじめ予算を決めておきましょう。任せたい業務を書き出し、相場を調べて比較し、依頼する会社を決めます。
コンサルティングを依頼することで成果が上がったとしても、コンサル費用が高すぎると、利益は思ったより上がらないといった事態も考えられます。自社で許容できる費用と任せたい業務と相場を確認して、依頼の相談にのぞむことで、失敗を避けられる可能性が高まります。
実績が豊富なECコンサルティング会社5選
ECコンサルティングを依頼したいけど、どの会社に任せるべきかわからない、そんな方も多いと思います。この項目では、実績が豊富なECコンサルティング会社を5つ厳選してご紹介します。
株式会社これから
株式会社これからは、過去3,000社以上との取引実績があり、実績豊富なECコンサル会社です。ECコンサルではAIを駆使し、膨大なデータの分析を可能にしています。AIによるデータ分析と株式会社これからの持つノウハウを組み合わせたコンサルが強みです。
コンサルする企業の規模感は、月商100万円から数億円と幅広く、さまざまな規模感の企業に柔軟に対応してくれます。
アートトレーディング株式会社
アートトレーディング株式会社には、15年間で200社以上のコンサル実績があります。ECサイトの制作や運用、在庫管理から物流まで対応できるため、一貫した対応を任せたい企業におすすめです。
またアートトレーディング株式会社では、2種類のECコンサルプランを用意しており、自社の課題に合ったプランを選択できます。社内にECのプロを育成してくれるプランもあるため、ノウハウが溜まりづらいというデメリットを解消できます。
アルゴノーツ株式会社
アルゴノーツ株式会社はYahoo!ショッピング専門のECコンサルティング会社です。豊富な実績からYahoo!株式会社からパートナー企業と認定されており、過去に3度の受賞実績を持ちます。
月55,000円から110,000円と比較的安価で契約でき、Yahoo!ショッピングに出店し、SEOに手こずっている・検索順位の低下に悩んでいる、そんな課題を抱える企業に適しています。
NE株式会社
NE株式会社では、自社ECからAmazonや楽天市場といったECモールまで、幅広くコンサルを得意としています。サントリー酒類やロッテといった有名企業の利用実績も多くあります。
契約前にECコンサルを試せる無料サービスがあり、その後の契約も1ヶ月単位での更新が可能です。得意とするジャンルも幅広く、食品、医療機器、服飾といった多くの商材に対応可能です。
株式会社いつも
株式会社いつもは、集客支援を得意とするECコンサルティング会社です。コンサル実績も豊富で、中には5年間で月商を10倍にまで上げた企業もあります。
ECコンサルティングから運用、プロモーション、カスタマーサポートやEC人材の育成まで支援しており、対応可能な支援の幅の広さが強みです。EC人材の育成も対応可能なため、ECコンサルのデメリットをカバーしたい企業に適しています。
必要な情報を把握したうえで依頼を検討!
ECサイト専門のコンサルティング会社は、EC事業者にとって頼もしい存在です。しかし、どのようなサービスを提供しているのか理解していないと、十分な恩恵は受けにくいので注意しましょう。
種類や料金体系を知っておくことに加えて、メリットとデメリットの把握も欠かせません。そのような情報をチェックしたうえで、最適と思えるコンサルティング会社への依頼を検討しましょう。