【Salesforce×FedEx】EC&サプライチェーン効率化を実現
FedEx(NYSE: FDX)と米国セールスフォース・ドットコム(以下、米国Salesforce)は本日、Salesforce Commerce Cloud(以下、Commerce Cloud)とSalesforce Order Management(以下、Order Management)を、FedExおよびEコマースプラットフォームである同社子会社ShopRunnerの革新的な機能と連携する、複数年にわたる新たなパートナーシップを提携したことを公表した。
パートナーシップがもたらすもの
FedExとSalesforceのパートナーシップにより、企業とエンドユーザーに次のような利点をもたらすとしている。
<企業への利点>
◆ロイヤリティと顧客生涯価値の向
Salesforceを利用する企業は、ShopRunnerのプラットフォームを通じてアクティブに購買活動を行う数百万人もの高額購入者にアクセスできるようになり、ロイヤリティの高い顧客層を獲得できる。
◆配送に関わる早期インサイトの提供
顧客に対して注文品の到着日時についてより正確な情報を提供するのに役立つ高度なインサイトを提供。
◆サプライチェーンの最適化
輸送とフルフィルメントの最適化、サプライチェーン・インテリジェンスの強化、発送手続きの簡素化、コスト管理、サプライチェーン全体でのビジネス管理などを行うツールにアクセスできる。
<エンドユーザーへの利点>
◆2日以内の配送
好きなブランドから注文品が2日以内に配送されるオプションを提供する。
◆簡単な返品
FedExは、送り状が不要な返品や営業所での返品用梱包、手軽な返品のドロップオフ(出荷用の引き取り)などのサービスを提供し、簡単な返品プロセスを支援する。
◆リアルタイムでの注文状況の把握
商品の詳細ページ、ショッピングカート、配送過程において配送日時がより明確になり、注文品を受け取る顧客の信頼性と安心感が高まる。
ロジスティクスを最適化し、EC顧客の期待に応える
FedEx Dataworksの最高執行責任者(COO)兼ShopRunnerの最高経営責任者(CEO)であるクロード・ラス氏は次のように述べている。
「ブランドと販売業者は、顧客の期待に応えるためにこれまで以上に迅速に行動しなければなりません。今回、SalesforceとFedExが協働し、ブランドと販売業者に対して顧客の期待を上回ることを可能にするスピード、コントロール、そして経済性を提供します。在庫管理やフルフィルメント業務の最適化から、配送の迅速化や新規顧客の獲得に至るまで、ブランドや販売業者がサプライチェーンのつながりをより適切にコントロールし、競争力を高めることができるよう、私たちは業界の変革を支援していきます」
米国SalesforceのCommerce Cloudの新興市場担当エグゼクティブ・バイスプレジデント(EVP)兼ゼネラルマネジャー(GM)であるリディアニ・ジョーンズ氏は次のように述べている。
「私たちは、いつでもどこでも購入可能なコマースの世界にいます。Commerce CloudとOrder Managementを利用すれば、企業はお客様がどこにいようと商品を販売でき、あらゆるチャネルでフルフィルメントが可能になります。さらに、FedExのロジスティクス機能を導入することにより、より迅速かつ簡単で、コスト効率に優れたエクスペリエンスをお客様に提供できます。小売業者は多大なコストをかけたり、時間やブランドを犠牲にしたりすることなく、『2日以内配送』という顧客の期待に応えられるようになるのです」
このようにCommerce CloudにShopRunnerとFedExの強みを組み合わせることで、ブランドや出店者がプロモーションや購入から配送や返品に至るまでのEコマース・ジャーニーをどのように管理すべきか再定義し、迅速かつ簡単なエンドツーエンドのショッピング体験を提供することが可能となるのだ。
企業は、高い信頼性を誇るセールスフォース・ドットコムのCommerce Cloud、Order Management、Einstein AIのテクノロジーの強みを活かし、イノベーションを起こし、プロセスの自動化を進め、高度にパーソナライズされたデジタルコマース体験を大規模に提供することで、需要喚起につながることになる。
加えて、FedExのデータに基づくサプライチェーンのインサイト、広範に及ぶ配送ネットワーク、ShopRunnerのEコマース機能により、企業は購入後のカスタマージャーニーも最適化し、拡張することが可能となるのだ。
同社はまた、今回のパートナーシップにより、企業は次世代のインテリジェントなサプライチェーンおよびフルフィルメント機能を活用し、Eコマース業務を最適化することができるとしている。
ビジネスの最も重要な部分を独立して実行するために連携されたプラットフォームにより、企業はカスタマージャーニーを一元管理し、自社のチャネルにおける新規需要の喚起やコンバージョンの向上を図ることにつながる。その結果として、サードパーティへの依存度を減らし、時間とコストを節約することが可能になる。
ECの成長に伴い、小売業者は需要の拡大に対応しつつ、素晴らしいカスタマーエクスペリエンスを保証しなければならない圧力にさらされている。また、小売業者は、飽和するEコマースのエコシステムの中で顧客獲得に苦戦する一方、注文の履行や返品処理のために、複数の複雑な在庫管理システムを管理しなければならない。
SalesforceとFedExのパートナーシップにより、企業はこうした複雑さを省き、優れたカスタマーエクスペリエンスを確保できる単一のプラットフォームを手に入れることになるのだ。なおFedExとSalesforceによるソリューション第1弾は、2022年春に米国のお客様向けに提供される予定だとしている。価格は一般提供時に公表される予定とのことだ。