BtoB EC企業「掛け払い」の割合、売り上げの30~50%未満が最多 ラクーンHD調査
「Paid」を提供する株式会社ラクーンフィナンシャルは2026年4月13日、「BtoB ECまたはSaaS企業における決済手段の構成比と外部の決済代行・保証サービスの利用実態」に関する調査の結果を発表した。
調査概要
◆調査期間:2026年3月19日~3月23日
◆調査方法:PRIZMAによるインターネット調査
◆調査人数:1003人
◆調査対象:調査回答時にBtoB ECまたはBtoB SaaS企業の経営層・事業責任者・営業責任者と回答したモニター
◆調査元:株式会社ラクーンフィナンシャル
◆モニター提供元:サクリサ
◆出典:「BtoB ECまたはSaaS企業における決済手段の構成比と外部の決済代行・保証サービスの利用実態」に関する調査(株式会社ラクーンフィナンシャル)
4割が「掛け払い」を外部サービスへ委託
本調査では「貴社の取引先との決済方法について、売上全体から見て各決済手段の割合はどの程度か」と質問。その結果、自社管理・外部サービスの利用を問わず、売り上げ全体の「30~50%未満」を「掛け払い」にしているケースが多いことが明らかとなった。
また、いずれの決済方法においても「10~30%未満」「30~50%未満」という回答が多く、1つの決済方法が売上の過半数を占めるケースは少ないことがうかがえる。

「貴社では『掛け払い』(与信審査・請求・回収・督促など)についてどの方法で管理しているか」とたずねたところ(※1)、以下図表の回答結果となった。

この結果について、ラクーンフィナンシャルは「約4割が『すべて外部』に委託していることから、手数料を支払ってでも掛け払いで発生する業務負担を軽減し、従業員を本来のコア業務に集中させたいという意図がうかがえます」とコメントする。
決済業務の課題は「入金照合(消込)作業の複雑さ」が1位
「取引先との決済手段を選定する際に重視するポイント」についてたずねたところ、「決済手数料の低さ(37.7%)」が最も多くなった。
続いて、「貴社の決済業務において課題だと感じていること」については、「入金照合(消込)作業の複雑さ(37.0%)」が最多だった。次いで「未回収金の督促業務の負担(36.7%)」「与信審査の精度・スピード不足(28.2%)」となった。

「貴社で売掛金の『未回収リスク』に対して、現在行っている対策」についてたずねたところ(※2)、「外部の信用情報機関の利用(45.4%)」が最多だった。
最後に「貴社では、決済についてどのようなことを検討しているか」と質問。「請求書発行や入金管理などのデジタル化(42.4%)」「自社システム(ERP・会計ソフトなど)との連携強化(41.5%)」「決済代行・保証サービス(掛け払い・請求代行など)の導入(31.9%)」という結果になった。

「負担軽減」「リスク回避」を両立させる仕組みが必要
本調査結果について、ラクーンフィナンシャルは次のようにコメントしている。
「BtoB ECおよびBtoB SaaS企業が直面している決済業務の実態と課題が浮き彫りになりました。多くの企業が『中堅企業』や『中小企業』を主な取引先としており、顧客のニーズに合わせて複数の決済方法を提供しているようです。(中略)今後の企業の成長には、目先の手数料を抑えることだけでなく、『システム連携による負担軽減』と『確実な代金回収によるリスク回避』を両立させる仕組みづくりが必要だといえるでしょう」
企業間取引の要である「掛け払い」の運用体制については、自社管理と外部サービス利用で二分されるなど最適な体制構築を模索している状況である。企業間決済の手段が多様化する中、自社の業務負担と未回収リスクのバランスを見極めた最適な手法の選択が求められる。
※1:「自社管理の掛け払い(自社発行の請求書による後払い・銀行振込など)」「外部のサービスを利用した掛け払い(請求代行・決済保証サービスなど)」のどちらも「利用していない」と回答した人以外。
※2:取引先との決済方法について、「自社管理の掛け払い(自社発行の請求書による後払い・銀行振込など)」「外部のサービスを利用した掛け払い(請求代行・決済保証サービスなど)」のどちらも「利用していない」と回答した人以外。


