東京都 景品表示法・特定商取引法が学べるeラーニングサイトを開設

三択クイズで通信販売の基礎を学ぶ


東京都生活文化局は23日、景品表示法・特定商取引法が学べるeラーニングサイト『クイズで学ぶ法令遵守』をホームページ「東京くらしWEB」に開設した。

景品表示法は、正式には不当景品類及び不当表示防止法といい、商品やサービスの不当表示や誇大広告、品質、内容、価格等の虚偽表示の防止、過大な景品類の提供を防ぐための景品額制限を設けた法律。
例えば、表示が広告だけでなく、商品上のラベルや店頭のディスプレイ、店員の口頭での説明など、あらゆる手段や形式が対象となるため、消費者向けの商品、サービスを提供する事業者はすべてが対象となる。表示法は一律で記載していいこと、悪いことが決まっているわけではなく、適正かどうかの判断は事案ごとにされる。

特定商取引法は、正式には特定商取引に関する法律という。消費者トラブルを生じやすい取引形態を対象として、一定のルールを設けることで消費者保護と健全な市場形成を目的に制定された法律だ。勧誘行為の規制等トラブルを回避するための規制及びクーリングオフ制度などの手続きを設けることによって、取引の公正性と消費者被害の防止を図っている。

真面目なクイズ内容


どちらもEC事業に関わるにあたり避けては通れない知っておくべき法律であり、東京都生活文化庁が「事業者向け法令学習コンテンツ」として、この「クイズで学ぶ法令遵守」を公開しているところがポイントだ。
各法律に対し15門の3択クイズが用意されており、わかりやすくかつ楽しみながら学べるコンテンツとなっている。また、クイズを行うたびに3択の答えはシャッフルされる心憎い工夫もされている。問題の内容もクイズとは言え、優良誤認、強調表示と打ち消し表示、景品(懸賞)に関する問題など、しっかりと内容を把握していないと間違えやすい本格的なものだ。回答をするたびに正解と残念の表示が大きく表示され、正解の補足説明が示され繰り返し勉強する気になるよう工夫されている。
全15問を終えると最終結果として全問中何問正解したかが表示され、正解数に応じてアドバイスが表示される。また、結果一覧も表示されるため、自分の苦手な問題や傾向がわかるようだ。

法律をわかりやすくクイズ形式で勉強できるというアイデアを採用した東京都に拍手を送りつつ、このような工夫が必要な程、業界規模が拡大成熟しつつある勢いがあることを考えさせられる。今回は基礎編だが、今後はニーズに合わせ更にコースを増やす予定だと発表しているこのクイズ。応用編や実トラブル編などの追加を期待したい。



−編集部−