おもちゃ・ホビー販売企業の8割が越境ECを実施、未実施企業の約7割も意欲

ECのミカタ編集部

Shopeeの日本法人であるショッピージャパン株式会社(https://shopee.jp/、本社:東京都港区)は、おもちゃ・ホビー系を販売するEC担当者、経営者・役員110名に対し、おもちゃ・ホビーと越境ECに関する実態調査を実施。その結果を公表した。

国内販売の課題、「ヒット商品の有無が業績を左右」が8割

国内販売の課題、「ヒット商品の有無が業績を左右」が8割

「Q1.おもちゃ・ホビーの国内販売の課題を教えてください(複数回答)」(n=110)と質問したところ、「ヒット商品の有無が業績を大きく左右する」が80.0%、「外出を控える消費者の『巣ごもり』需要が薄れている」が52.7%、「季節性が強く、催事に需要が集中し売上予測が難しい」が46.4%という結果になった。

「ネットに興味が移行」「値段が割高になってきた」などの悩みも

Q1で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q2.Q1で回答した以外に、おもちゃ・ホビーの国内販売の課題があれば、自由に教えてください(自由回答)」(n=110)と質問したところ、「ネットゲームやsnsなどネットに興味が移行している」や「値段が割高になってきた傾向がある」など69の回答が得られた。

<自由回答・一部抜粋>
・54歳:ネットゲームやsnsなどネットに興味が移行している。
・40歳:値段が割高になってきた傾向がある。
・51歳:何がヒットするかの予想がむずかしいので、仕入れがうまく行かない。
・53歳:生活に必要のない物なので景気に大きく影響を受ける。
・36歳:万人受けするものが少ない。
・45歳:オリジナリティのあるアイテムが昔より少なくなった。
・59歳:需要と供給のバランスが悪い。

おもちゃ・ホビー系の販売企業の約8割が越境ECを実施

おもちゃ・ホビー系の販売企業の約8割が越境ECを実施

「Q3.あなたのお勤め先では「越境EC」を実施していますか」(n=110)と質問したところ、「実施している」が81.0%、「実施していない」が14.5%という結果になった。

越境ECのメリット、「日本製品が受け入れられやすい」が約7割

越境ECのメリット、「日本製品が受け入れられやすい」が約7割

Q3で「実施している」と回答した人に、「Q4.越境ECを実施して感じているメリットを教えてください(複数回答)」(n=89)と質問したところ、「日本文化・製品が受け入れられやすい国が多い」が68.5%、「開拓できる市場が大きい」が53.9%、「今後更なる経済成長が見込める」が52.8%という結果になった。

「敷居が低い」「知らなかったことを学べる」などの利点も

Q4で「特にない」「わからない/答えられない」以外を回答した人に、「Q5.Q4で回答した以外に、越境ECを実施して感じているメリットがあれば、自由に教えてください(自由回答)」(n=89)と質問したところ、「敷居が低い」や「海外の技術やデザイン等知らなかったことを学べる」など53の回答が得られた。

<自由回答・一部抜粋>
・49歳:敷居が低い。
・54歳:海外の技術やデザイン等知らなかったことを学べる。
・51歳:販売先が多い。
・45歳:様々なバリエーションのアイテムが選べることが可能になった。
・40歳:市場の拡大が期待できる。
・51歳:何が売れるかわからない中でのテスト販売的な要素があるので期待している。

越境ECの実施エリア、半数以上が「マレーシア」「シンガポール」

越境ECの実施エリア、半数以上が「マレーシア」「シンガポール」

Q3で「実施している」と回答した人に、「Q6.越境ECを実施しているエリアを教えてください」(n=89)と質問したところ、「マレーシア」が59.6%、「シンガポール」が58.4%、「台湾」が41.6%という結果になった。

未実施企業も約7割が越境ECに意欲的

未実施企業も約7割が越境ECに意欲的

Q3で「実施していない」と回答した人に、「Q7.今後越境ECを利用し、さらに販路拡大をしていきたいと思いますか」(n=16)と質問したところ、「非常にそう思う」が31.3%、「ややそう思う」が37.5%という結果になった。

越境ECを検討する理由、「開拓できる市場が大きい」が約8割

越境ECを検討する理由、「開拓できる市場が大きい」が約8割

Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「Q9.越境ECを検討している理由を教えてください(複数回答)」(n=11)と質問したところ、「開拓できる市場が大きいから」が81.8%、「今後更なる経済成長が見込める」が36.4%という結果になった。

越境ECを実施したいエリア、「シンガポール」がトップ

越境ECを実施したいエリア、「シンガポール」がトップ

Q7で「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人に、「Q10.越境ECを実施するならどんなエリアで実施したいかを教えてください。(複数回答)」(n=11)と質問したところ、「シンガポール」が54.5%、「インドネシア」が45.5%、「台湾」が45.5%という結果になった。

本調査結果から、おもちゃ・ホビー系販売企業の多くが国内販売において「ヒット商品の有無が業績を大きく左右する」といった課題を感じていることが明らかになった。また、日本では少子化が進んでいることから、マーケット自体の縮小も避けられない。

おもちゃ・ホビー系の販売企業の約8割がすでに越境ECを実施しており、未実施の企業も約7割が越境ECに意欲を見せるなど、日本文化や日本商品が受け入れられやすい東南アジアをターゲットにした越境ECは今後さらに活発化しそうだ。

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