「日本サブスクリプションビジネス大賞2023」が開催 健康や食品、ファッション、アート、ITなど幅広いサービスが受賞
一般社団法人日本サブスクリプションビジネス振興会(以下:サブスク振興会)は、2023年の最も優れたサブスクサービスを決定する「日本サブスクリプションビジネス大賞2023」(以下:サブスク大賞2023)の表彰式を2023年12月6日に開催した。
ねこ見守りトイレがグランプリに入賞
「サブスク大賞2023」は2023年の最も優れたサブスクサービスを表彰するアワードである。サブスクサービスを運営する企業がエントリーし、「お得」「悩み解決」「便利」「新規性」「成長性」「安全性」の6つの要素で厳正な審査が行われた。
以降でそれぞれの入賞を確認する。
◆グランプリ:toletta/株式会社トレッタキャッツ
24時間365日ねこの小さな変化にもすぐ気づける見守りトイレ。獣医師と共同開発したAIが毎日の体調をチェックする。
◆シルバー賞:SAKURACO/株式会社ICHIGO
海外向けおやつBOXサブスク。日本全国で古くから親しまれてきた老舗メーカーの和菓子やお茶、メーカーとの共同開発商品をオリジナルボックスに詰合せ、毎月世界180の国と地域に届ける。
◆ブロンズ賞:フィシュル/株式会社ベンナーズ
国産天然魚のサブスク。味には全く関係のない理由で行き場を失っている「未利用魚(みりようぎょ)」を活用している。
◆特別賞(8社、50音順)
▷AnotherADdress/株式会社大丸松坂屋百貨店
▷アリススタイル/株式会社ピーステックラボ
▷Casie/株式会社Casie
▷narasu/株式会社ローディアム
▷Pan&/株式会社スタイルブレッド
▷冷凍幼児食mogumo/株式会社Oxxx
▷LIFT/株式会社The Three Arrows/株式会社田谷漆器店
▷recri/株式会社recri
その他受賞結果
◆テモナ賞:サカナDIY/株式会社ふく衛⾨
全国各地の旬の地魚を、自宅でいつでも楽しめるサブスク型の魚専門ミールキット。鱗や内臓などの煩わしい処理は自社工場で済ませ、瞬間凍結することで鮮度を維持しています。付属のレシピと動画を見ながら、解凍して、『切るだけ』『焼くだけ』『煮るだけ』で地魚料理が完成する。
◆Cotoka for PC/横河レンタ・リース株式会社
企業が使うPCをサービスとして提供するDevice as a Service。管理者の負担を徹底的に排除しつつ、利用者に快適なPC利用環境を提供する。
サブスクモデルが世の中に浸透する
「サブスク大賞2023」の結果について、サブスク振興会は以下のようにコメントしている。
「今年のエントリー企業の傾向としては、大手企業の参入が増えたことが挙げられます。また、スタートアップ企業も、これまではシード期・アーリー期など、比較的創業間もない企業が多かったのですが、今年は、ミドル期の企業からの応募が増加しました。これは、サブスクのビジネスモデルが、世の中に浸透し、当たり前になってきた傾向かもしれません」。
ユーザーの生活を根本から変革するサービス需要が高まる
これまでのサブスク市場は動画や音楽といったエンタメ系が強い傾向にあったが、近年では幅広い業界に拡大しつつある。今回の結果においても、健康や食品、ファッション、アート、ITと幅広く、ユーザーの生活を根本から変革するサービス需要が高まっていることが伺えるだろう。
サブスクサービスは「顧客数」「顧客単価」「契約期間」の3点が明確となれば計画も立てやすく、業績の上下も比較的穏やかな傾向を持つ。ユーザーはお得感を持った利用が実現すると同時に、事業者側も過度なストレスを抱えにくいといわれている。
古くは新聞や雑誌の定期購読が起源といわれるサブスクモデルは現在、あらゆる業界に発展している。2024年以降もこの傾向は強まることが考えられるだろう。今後のサブスクビジネスモデルの動向に注目したい。