越境EC市場を後押しした要因は? eBayが「リコマース・レポート」を発表

ECのミカタ編集部

世界9か国、合計28,000人以上を対象とした「リコマース・レポート」を初公開   海外で中古品ショッピングが “熱い” 日本セラー越境ECでビジネスチャンス到来

イーベイ・ジャパン株式会社(以下:イーベイ・ジャパン)は2024年7月8日、eBayが作成した「リコマース・レポート」を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査対象
▷16052人の一般消費者(米国、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オーストラリア、日本)
▷12515人のeBay販売経験者(米国、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、日本)
▷5815人のeBay購買経験者(米国、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、日本)
◆調査対象:2024年3月~4月
◆出典元:2024 Recommerce Report(eBay Inc.)

グローバルでのリユース市場拡大

日本とグローバルの比較において、意識差が大きかった回答は以下の通りとなった。

◆Pre-loved(※1)ショッピングが流行していると答える人の割合(日本14%/グローバル50%)
◆ファストファッションは環境に有害であると感じる人の割合(日本17%/グローバル53%)
◆Pre-loved品を買うことで、より良い人間になったと感じる人の割合(日本16%/グローバル43%)
◆日々の購買決定においてサスティナビリティを重要視する人の割合(日本41%/グローバル63%)


グローバルでは、既に中古品売買の意識の高まりや、中古品に新たな価値を見出し、Pre-lovedショッピングを通じて購買を楽しむ文化の発展が進む。本調査においても、越境ECでのPre-loved品売買のビジネスチャンス拡大が示唆される結果となった。

またeBay市場では、Pre-loved品やRefurbish(※2)商品はeBayの総売上の約40%を占めており、中でも2024年3月の「古着」衣料品、靴、アクセサリーの世界的な売上高は、前年比で400%に増加していることも判明している。

※1:中古品や再利用品。
※2:再生された使用済みアイテム。

日本のセラーに有利な環境が揃う

越境ECによる国内売り上げが伸長する中、日本セラーの活躍が目立つ。その背景には以下のような要因があげられる。

◆円安により、海外バイヤーにとって日本の商品は割安になり、価格競争力が向上
◆日本の細やかなカスタマーサービスは国際的に評価されており、商品のブランド力向上に貢献
◆世界的なサステナビリティへの関心の高まりを受け、日本で使用された中古品に対する需要が増加


円安による価格競争力、優れたカスタマーサービス、サステナビリティへの対応、そしてeBayの支援サービスの効果は、日本のセラーにとって有利な環境となっている。

こうした傾向は引き続き続くと予想されており、日本セラーが国際市場でさらなるチャンスを迎える可能性は高いだろう。越境EC市場の発展に繋がる動きとして、今後の動向に期待が寄せらるはずだ。


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