127事業者に改善指導 消費者庁「インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示」監視結果【2024年7月~9月】
消費者庁は、2024年7月から9月までの期間に実施した「インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示」に対する監視および改善指導について発表。127事業者による152商品の表示について、事業者に改善指導を行ったことを公表した。
127事業者による152商品の表示に規定違反の恐れ
消費者庁は監視の結果、インターネットにおいて健康食品等を販売している127事業者による152商品について、健康増進法第65条第1項の規定に違反するおそれのある文言等を含む表示を行っていたことが確認されたため、当該事業者に対し、当該表示の改善指導を行った。
また、当該事業者がショッピングモールに出店している場合には、出店するショッピングモール運営事業者に対しても、同指導を行った旨を通知し、当該運営事業者に表示の適正化について協力を依頼した。
◆監視方法
▷監視期間:2024年(令和6年)7月から9月まで
▷検索方法:一般的な検索エンジンを用いて、キーワードによる検索の上、検索された商品のサイトを目視により確認
※画像元:インターネットにおける健康食品等の虚偽・誇大表示に対する改善指導について(消費者庁)
表示されていた健康保持増進効果等
今回発表された「表示されていた健康保持増進効果等」の一部は以下の通りとなる。
◆生鮮食品(農産物、水産物)6商品
▷肝臓機能向上、夏バテ予防、生活習慣病予防、不安やストレスの緩和、睡眠の質改善、学習能力や記憶力の向上、糖尿病や肥満の防止、がん予防に効果を有すること等を標ぼうする表示
◆加工食品(農産加工品、果実加工品、水産加工品等)35商品
▷がん予防、腸活、熱中症予防、免疫力向上、学習・記憶能力の向上、骨粗しょう症予防、認知障害緩和、美肌、風邪予防、動脈硬化予防、ウィルス性感染症予防、腫瘍細胞の成長抑制、脳卒中予防に効果を有すること等を標ぼうする表示
◆飲料等(茶、コーヒーおよびココア調製品)8商品
▷紫外線対策、血糖値上昇の抑制、血流改善、美肌、アンチエイジング、体脂肪減少、むくみ改善、冷え性改善、活性酸素除去、免疫力向上、風邪予防、老化防止、若返りに効果を有すること等を標ぼうする表示
◆いわゆる健康食品(カプセル、錠剤、顆粒状等)123商品
▷老化予防、認知症予防、がん予防、心筋梗塞予防、脳梗塞予防、白内障予防、動脈硬化予防、関節痛緩和、糖尿病予防、高血圧予防、アレルギー症状改善、花粉症改善、熱中症予防、精力増強に効果を有すること等を標ぼうする表示
▷女性ホルモンの活性化に働きかけ、美白、シミ防止、薄毛・白髪の改善、乳がん予防、不妊予防、更年期障害改善に効果を有すること等を標ぼうする表示
国民に対する正確な情報の伝達を促す
インターネット監視は、事業者の自主的な意思の下、健康増進法違反のおそれのある表示を修正又は削除させることにより、不適切な内容の表示を迅速かつ効率的に排除し、国民に対する正確な情報の伝達を促すことを目的として実施されている。
消費者庁は引き続き「健康食品等の広告その他の表示に対する継続的な監視を実施し、法に基づく適切な措置を講じていく」としている。関連商材を扱う事業者は改めて表示内容を確認するなど、適切な広告訴求を行う姿勢が重要となるだろう。