業界初!ソフトバンクPSが銀聯カード決済!越境加速
累計発行枚数は50億枚超の「銀聯カード」はブランド力抜群!
ソフトバンク・ペイメント・サービス株式会社(以下、ソフトバンクPS)は「UnionPay(銀聯・ぎんれん)」のメンバーシップライセンスを取得し、「銀聯カード」の取り扱いと加盟店契約業務を行うことが可能となった。 「UnionPay(銀聯)」は中国の中央銀行である中国人民銀行が中心となり、政府主導で銀行間決済ネットワーク会社として設立されたもので、中国で最も普及している決済ブランド。2015年の第1四半期には「銀聯カード」の累計発行枚数は50億枚超、取扱金額は約1兆9000億ドルの実績となり、取扱金額が世界NO.1のシェアになっている。
ソフトバンクPSは、このライセンスの取得に伴い、早速、2016年1月にネット向け「銀聯カード」決済サービスの提供を開始する。また、実店舗向けにも2016年春から「銀聯カード」決済サービスを提供するという。ソフトバンクPSのサービスを利用すると、実店舗とネット店舗の両方で簡単に「銀聯カード」決済サービスが導入でき、これにより事業者は、観光客の訪日前後でもインバウンド需要をネット店舗に取り込むことが可能になるというわけだ。
もともとソフトバンクPSはオンライン向けに決済代行サービスを中心に展開してきたが、2011年にVisa、MasterCardのメンバーシップライセンスを取得して決済代行サービスを始めており、今回は、その実績をもとに「銀聯カード」でも加盟店審査を担い、申し込みから審査・提供まで、信頼性の高いサービスをトータルで提供し、事業者にとって利便性の高いサービスを充実させていくとしている。 決済代行事業会社が、実店舗とネット向けに「銀聯カード」での総合的な決済サービスを提供するのは、ソフトバンクPSが業界で初めてのことだ。
「訪日外国人消費動向調査」(観光庁調べ)では、2015年4~6月期の訪日外国人全体の訪日外客数は501万人(前年同期比48.0%増加)、旅行消費額は8,887億円(前年同期比82.5%増加)と増加しており、その中でも、中国からの訪日外客者が旅行消費額のトップシェアで、3,581億円(構成比40.3%)を占めている。ソフトバンクPSでは、実店舗とネット向けに総合的な「銀聯カード」決済サービスを提供することにより、高まる中国の訪日観光需要に対応し、インバウンドビジネスの支援をしていく。それに加え、ソフトバンクがO2Oビジネスで蓄積したノウハウを生かし、訪日外国人向けにさまざまなサービスを提供していくことも視野に入れている。
累計発行枚数は50億枚超の「銀聯カード」であるだけに、銀聯のブランド力はいうまでもない。このカードのブランド力を使って決済サービスを提供することがどれだけの意味があるかは想像に難しくないだろう。来年早々から始まるネット向け「銀聯カード」決済サービスなどの動きがインバウンド需要を触発するだけでなく、越境ECにも影響を及ぼすことを思えば、EC業界も注目せざるを得ないだろう。