ECで福袋を購入する?(Ryo-MA調べ)

ECのミカタ編集部

株式会社Ryo-MAが行った、全国20~50代の男女400名を対象にした、福袋についての意識調査の結果を発表いたします。

福袋に関する意識調査

EC業界特化型メディア「ECのミカタ」を運営する株式会社Ryo-MA(以下、Ryo-MA)は、消費者の購買意識を把握するために独自調査を行っています。今回、2015年1月10日(土)~1月13日(火)の4日間、全国の20歳~50歳で、今年の初売りセールに参加し、直近2年以内に福袋を購入した男女400人を対象に「福袋」をテーマにしたインターネットリサーチを実施いたしました。

・購入したい福袋の金額は「5千円~1万円未満」が最多
・期待する中身の金額は購入金額の「3倍以上」
・福袋購入を来年も予定している人は「72.5%」

年始の特別セールなどで毎年勢い盛んな「福袋」。昨今ではインターネット販売なども行われ、様々な形で商戦が展開されています。事業者にとっては様々な戦略を練ることができ、ユーザーにとっても一大イベントであることでしょう。そのような「福袋」ですが、初売りセールなどで福袋を購入した方は、福袋についてどのような感想を持っているのでしょうか。そこで今回は、今年の初売りセールに参加し、直近2年以内に福袋を購入した男女400人に対して「福袋」をテーマにした意識調査を行いました。

【調査概要】
1.調査の方法:インターネット調査
2.調査の対象:登録モニターのうち、今年の初売りセールに参加し、直近2年以内に福袋を購入した全国の男女20歳~59歳(各年代男女50人ずつ)を対象に実施
3.有効回答数:400人
4.調査実施日:2015年1月10日(土)~2015年1月13日(火)


◆「福袋に関する調査」主な質問と回答

・福袋を購入しようと思った理由は?
第1位「お得感があるから」72.5%
第2位「ワクワク感があるから」42.8%
第3位「目当ての内容だったから」34.0%

・購入した福袋のジャンルは?
第1位「ファッション」62.5%
第2位「食品」34.5%
第3位「雑貨」25.0%

・福袋に不要な物が入っていたら?
第1位「必要じゃなくても保存しておく」44.3%
第2位「誰かにあげる」40.5% 
第3位「誰かと交換する」23.5%

福袋を購入した理由は?

福袋を購入した理由は?

福袋を購入しようと思った理由を聞いたところ、第1位「お得感があるから」72.5%、第2位「ワクワク感があるから」42.8%、第3位「目当ての内容だったから」34.0%という結果となりました。第2位「ワクワク感があるから」42.8%からみると、福袋への期待には「イベントによる高揚感」のような感情的な要素も大きく含まれていることが分かります。第3位「目当ての商品だったから」34.0%を見ると、購入前に商品の特定をしておく方もいらっしゃるようです。商品の目星を付けた上で、ワクワク感を楽しむ方もいらっしゃることでしょう。

福袋のジャンルは?

福袋のジャンルは?

直近で購入した福袋のジャンルについて聞いたところ、第1位「ファッション」62.5%、第2位「食品」34.5%、第3位「雑貨」25.0%という結果になりました。圧倒的に「ファッション」が多いようです。サイズや好みの違いなども、フリマアプリなどでの交換や売却を前提にしておけば、万が一、不必要な物ばかりという結果でも問題ないのかもしれません。ショップやサイトによっては予めある程度のジャンルを告知している場合もあるので、【Q1】で第3位となった「目当ての内容だったから」34.0%という結果と関わりがありそうです。

第2位「食品」や第3位「雑貨」などを見ると、購入店舗の特質を見極めておけば、よほど好みの許容範囲を超えた物でなければ飲食や使用ができ、想定していた品物とまるで違う商品が入っていたなどの事態につながりにくいのかもしれません。

購入場所はEC?リアル店舗?

購入場所はEC?リアル店舗?

直近で購入した福袋の購入場所についての質問では、「実店舗」が90.3%を占めるという圧倒的な結果となりました。Yahoo!、Amazon、楽天などのWEBショッピングモールで年末年始に盛んに見られた「福袋特集ページ」などから、インターネットでの福袋販売もずいぶん目立つようになった印象を受けますが、数でいえばやはり実店舗で直接目で見て手で触って購入するケースがまだまだ多いようです。

福袋の中身は知ってから買いたい?

福袋の中身は知ってから買いたい?

福袋を購入する際に中身を知りたいかという質問では、第1位「是非知りたい」50.8%、第2位「どちらかといえば知りたい」38.0%、第3位「どちらでもよい」5.8%という結果になりました。「是非知りたい」50.8%と「どちらかといえば知りたい」38.0%を合わせると8割以上の方が、福袋を購入する際に中身を知りたいと感じていることが分かります。

福袋の中身に満足?

福袋の中身に満足?

福袋の中身についての質問では、第1位「どちらかといえば満足」58.3%、第2位「大変に満足した」21.0%、第3位「どちらでもない」14.8%という結果になりました。「どちらかといえば満足」58.3%と「大変に満足した」21.0%の、合わせて7割以上の方が中身については満足しているようです。「どちらかといえば不満」や「非常に不満」など、中身に不満があったケースは全体の1割にも満たない結果となっています。ユーザーのニーズに合わせた福袋を企画したであろう店舗の努力の結果なのでしょうか。

購入したい福袋の金額は?

購入したい福袋の金額は?

購入したいと思う福袋の金額についての質問では、第1位「5,000円以上10,000円未満」37.8%、第2位「5,000円未満」34.3%、第3位「10,000円以上30,000円未満」22.5%という結果が出ました。これにより、7割以上の方が福袋の予算は10,000円以下で考えているということが分かります。

30,000円を超えると、「30,000円以上50,000円未満」2.8%、「50,000円以上100,000円未満」0.5%など、数字はグッと下がり、値段が高くなればなるほど万が一の失敗を恐れる気持ちも大きくなるのでしょうか。その一方「中身によってはそれ(100,000円)以上かけても良い」という答えもあり、高額な福袋が企画されるにはやはりユーザーの需要がしっかりあるからなのでしょう。

購入金額 対 中身の価値

購入金額 対 中身の価値

福袋の中身の合計金額は、購入金額の何倍を期待するかについての質問では、第1位「3倍以上」51.8%、第2位「2倍以上」40.5%、第3位「特に期待していない」5.3%との結果となりました。約9割の人が購入金額の2倍以上を福袋の中身に期待していることが分かりました。

【Q6】「あなたが購入したいと思う福袋の金額をお答えください」の質問で、10,000円以下の予算感でいる人が7割以上いることから考えると、「10,000円くらいの購入金額で20,000~30,000円以上の品物が入っている福袋」が、消費者が思う理想の福袋なのではないでしょうか。

要らないものが入っていたらどうする?

要らないものが入っていたらどうする?

福袋を購入した際に、不要な物が入っていた場合の対処方法についての質問では、第1位「必要じゃなくても保存しておく」44.3%、第2位「誰かにあげる」40.5%、第3位「誰かと交換する」23.5%という結果となりました。昨今ではアプリやオークションサイトなどで、福袋の不要品特集なども見られるようになり、福袋で出た不要品をリユース業者が回収しようとしている傾向が見られますが、「フリマアプリやオークションサイトなどで売る」22.0%や「買取店舗等で売る」14.8%など、リユース業社経由で流す人の割合は少なくまだまだ眠った市場が潜んでいそうです。

来年も福袋買う?

来年も福袋買う?

来年の福袋の購入予定についての質問では、7割以上の人が来年も購入する予定であることが分かりました。第2位「わからない」24.8%の答えの人の潜在需要も見込めば、来年度の福袋購入の可能性は非常に高くなると予測されます。

【Q5】の福袋についての満足度についての質問では、「どちらかといえば満足」58.3%と「大変に満足した」21.0%の、合わせて7割以上の方が福袋に満足しているとの結果も出ていることから、福袋はユーザーの満足度とリピート率の高い商材であるということが分かるでしょう。

理想の福袋の買い方は?

理想の福袋の買い方は?

福袋の理想の買い方についての質問では、第1位「並ばずに実店舗で購入」57.8%、第2位「初売りイベントなどで並んで実店舗で購入」37.0%、第3位「インターネットで購入」23.5%、という結果となりました。【Q3】の、直近で購入した福袋の購入場所についての質問で、9割の人が実店舗で購入している結果と合わせると、「福袋は並ばずに実店舗で購入する」という購入方法が理想のパターンであるということが分かります。

以上の結果から、今年の初売りセールに参加し、直近2年以内で福袋を購入した消費者行動は、

・ファッション系の福袋に10,000円くらいの予算感を持っている
・福袋の中身の合計金額は20,000~30,000円相当を期待している
・7割以上の方が福袋の中身に満足している
・7割以上が来年の福袋も買う予定

ということが分かります。

また、福袋の購買動機は「イベントによる高揚感」のような感情的要素も多分にあるのではないでしょうか。企画の練り方次第ではお正月に限定した売り方というわけではないということも分かります。

「イベントによる高揚感」をお正月と同じくらいまで高められる施策を行なえば、満足度とリピート率の高い手堅い商材を定期的に売り出すことも可能ではないでしょうか。

販売業者にとって在庫整理にもつなげることのできる「福袋」という売り方は、ユーザーからも喜ばれる双方両得のものであるようです。


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