記者の論点：「ZOZOフリマ」を運営するブラケットの社員が1ヵ月間、自分のコーディネートのアイテムを出品する企画を開催した。なんと、出品後1分も経たない間に売れてしまったアイテムもあるという。やはり、ユーザーにコーディネートを見せたことが良かったのか？

リアルなコーディネートを出品！

ファッションフリマアプリ「ZOZOフリマ」を運営する株式会社ブラケット（以下、ブラケット）は、1ヵ月間（2016年1月25日～2016年2月24日）にブラケットの社員が毎日、「ZOZOフリマ」でリアルなコーディネートのアイテムを出品する企画を開催した。

今回の企画は、ブラケットの社員が自分のリアルなコーディネートで身に付けた私物を「ZOZOフリマ」上で1ヵ月間、毎日、出品するという企画である。その中には、コーディネートを社内で撮影後、出品すると1分も経たない間にアイテムが売れてしまったり、2着以上のアイテムを「まとめ買い」をされることがあったりと、活発な購入も見られた。

この背景には、640万以上ダウンロードのコーディネートアプリ「WEAR」（株式会社スタートトゥデイ運営）を経由したECサイトの売上が月間10億円を超えてきていることにある。コーディネートを参考にアイテムを購入する人が増えて来ていることから、その購入先の一つとしてフリマアプリが用いられる流れが生まれていることが予想される。

「ZOZOフリマ」は、2015年12月にはリリースしたファッションに特化したフリマアプリである。特長は、ユーザーが出品したアイテムは「ZOZOフリマ」内だけでなく、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」にも「フリマ商品」として掲載されることだ。

また、ZOZOTOWNおよび、コーディネートアプリ「WEAR」の商品情報・画像を使用して出品することができるため、商品撮影や商品情報の詳細を入力する必要なく、簡単に出品することが可能である。さらに、両サービスとID連携することで、ZOZOTOWNの購入履歴やWEARのクローゼット機能から売りたいアイテムを選択して、出品することもできる。従来のフリマアプリにはない便利な機能を搭載しており、現在、サービスを開始して1か月程だが、すでに多くのファッション好きなユーザーが使っている。

フリマアプリで気に入ったアイテムを購入したまでは良いが、それを使ったコーディネートを考えることは難しい。今回の企画ならば、コーディネートをそのまま購入することができるため、自分でコーディネートを考える必要はない。そうすると、もっとアイテムを購入しやすくなる。このように、参考を提案することが新たなユーザー獲得に繋がることだろう。