LINEとトランスコスモスが新会社!顧客対応強化へ

福島 れい

新会社は「transcosmos online communications」

新しい形の顧客対応が生まれようとしている。今回は、トランスコスモス株式会社(以下、トランスコスモス)と LINE株式会社(以下、LINE)が共同出資し、新会社 「transcosmos online communications株式会社」(以下、transcosmos online communications)が設立されたという話題だ。先週3月17日に基本合意書を締結したとの発表があった。

今回設立された transcosmos online communicationsでは、LINE上における企業と顧客のコミュニケーションをより加速させるため、LINE ビジネスコネクトを活用した新しいサービスメニューの開発や、企業向けのコンサルティング、企画業務をトランスコスモスとLINEで共同で行っていくという。

LINEビジネスコネクトの企画業務にトランスコスモスが参画する意図としては、トランスコスモスがかねてより、LINE公式アカウントの開設・運用から、LINEを活用したカスタマーセンターの構築、One to One マーケティングによるセールス・販促プロモーション、CRM戦略の立案と実行など、LINEに関するサービスをワンストップで提供しており、企業のLINE活用について豊富な実績と経験があることが挙げられる。

まずはじめの動きとしては、“コンタクトセンターのLINEチャット化”を促進していくという。現在、各企業がコンタクトセンターにおいて電話・メールで行っているユーザーサポート業務をLINE上でのチャットとメッセージのやり取りに移管することで、従来、電話やメールの問い合わせ受付だけでは実現できなかった相談内容への綿密かつ素早い対応や、問い合わせ自体がされずに関係構築が出来なかった顧客層へのアプローチも可能になる。また、既に導入済の企業による実績では、1時間あたりの対応可能件数が平均3倍に伸びるなど、対応業務の効率化および人件費の軽減も図ることもできるという。

両社の代表よりコメントが発表されている。
トランスコスモス株式会社 代表取締役社長兼COO奥田 昌孝氏のコメント
「トランスコスモスは、創業以来、オペレーショナル・エクセレンスを追求することにより、コンタクトセンター最大手として、コンタクトセンター市場を牽引してまいりました。低コストかつ高品質なサービスを求めるお客様企業のために、「LINE ビジネスコネクト」を通じてコンタクトセンターをLINE化することで、一人のオペレーターによる複数顧客の対応が可能となるうえ、顧客は時間の制約なくLINEで企業に問い合わせをすることができ、回線混雑時に待たされることがなくなるなど、企業により効率的なコンタクトセンターの形を提供してまいります。さらに、企業から顧客に向けたアクティブなコミュニケーションを活用したダイレクトセールス・マーケティング支援・Eコマースなどのサービスメニューも開発することで、お客様企業のコスト削減と売上拡大の双方に貢献していきたいと考えています。」

LINE株式会社 代表取締役社長 出澤 剛氏のコメント
「LINEは、現在、幅広いユーザーに高頻度かつアクティブに利用されており、そのユーザーベースを活かした企業による活用も多種多様に拡大しています。なかでも、カスタマーサポートなど、従来メールや電話によって行われてきた業務がLINEでのチャットとメッセージ交換に代替できるようになることは、導入企業およびユーザーの負担を大きく軽減する取り組みであると考えています。今回、カスタマサポートソリューションの開発・提供に多くの実績があるトランスコスモスと共同で新会社を設立することで、企業とユーザーのLINEを通じたコミュニケーションを加速させてまいります。また、今後、企業とユーザーがあらゆるシーンにおいて、LINE上でシームレスにコミュニケーションできるサービスの開発・提供についても積極的に行い、新たな接点づくりに寄与してまいります。」

transcosmos online communicationsは、今後LINEのプラットフォーム・ユーザー基盤とトランスコスモスの営業・開発力などを活かし、企業とユーザーのより良い関係構築を実現する様々なソリューション・サービスの提供に向けて取り組み、企業と顧客の新たなコミュニケーションのデファクトスタンダードを目指してまいりますとしている。

個人間のやり取りにおいては圧倒的なシェアを誇るLINEだが、企業から個人への情報発信という面ではまだまだ伸びしろがあるように思う。今回設立されたtranscosmos online communicationsは、コミュニケーションのツールとして地位を築いてきたLINE、また、コミュニケーションの手法を磨いてきたトランスコスモスの双方の強みを活かし、より効率よく、効果的に運用を行えるよう体制を整えるものであり、企業から個人へ向けた情報発信ツールとしてより強固な地位を築いていこうという意思が感じられる動きと言えるのではないだろうか。

コンタクトセンターにおいて、個人の負担が大きくなるはずが効率化でき、かつ複雑になりそうなところも、手軽にコミュニケーションができるのは、LINEのUIの功績によるところが大きい。個人対個人で培った、その使いやすさは、いよいよ企業においても活用される場面にまでやってきて、改めてLINEの真価を見た。どう力が発揮されるかは、おそらく未来の顧客対応にも関わってくる。顧客対応の進化は、ECにとっても顧客との対応のあり方を見つめ直すキッカケになりそうな出来事に思う。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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