【阿里巴巴集団】アリババ2016年3月期決算発表

ECのミカタ編集部

2016年のアリババは?3月期決算はこちら

 中国のEC最大手である阿里巴巴集団(以下、アリババ)が、2016年3月期決算を発表した。アリババといえばいくつかのサイトを運営しているが、阿里巴巴(アリババ:企業間取引)、淘宝網(タオバオ:オークション)、天猫(Tmall:ショッピングモール)という3つのサイトは特に有名だろう。中国ECの8割を占めるネット企業ともいわれるアリババ、2016年3月期の決算は以下のような成績となった。

・営業利益
291億元(前年同月231億元から26%増加)

・売上高
1011億元(前年同月762億元から33%増加)

・通期の総取引額
3兆920億元(前年同月2兆4440億元から27%増加)

・最終利益
712億元(前年同月243億元)

 全体的に増加傾向に見られるものの、全体の売上高に占める海外事業の比率に関しては前年同月9%から8%への減少となった。しかし、売上高に注目してみると、2015年64億元に対し、2016年は76億元と増加していることがわかる。この背景には、アリババが海外事業を強化していることがある。今年4月には、東南アジア6カ国で事業展開し、「アジアのアマゾン」とも言われる同業大手ラザダを計10億ドルで買収すると発表したばかりだ。

 そして、スマートフォン経由でのネット通販売上高の伸びからも目が離せない。2015年は178億元だったことに対し、2016年は503億元の売り上げとなり、182%増加となった。

 全体的な売上高の伸びについては、中国国内のEC市場が急激に伸びたことが要因とのこと。なぜEC市場が急激に伸びたのか。実は、中国では2012年まで政府が情報規制を行っており、翌年の2013年に規制が緩和されたことでインターネットの普及とともにEC市場が伸びていったのだという。

 そういった背景もあり、まだまだ発展途上な中国ECには成長の期待が大きいのだ。中国と日本、二つの国の垣根をも壊すような仕掛けを、アリババならしてくるのではないだろうか。これからもアリババの動きに目が離せないだろう。


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