越境EC、日本の市場規模は2,229億円!中国は?【経済産業省調べ】

ECのミカタ編集部

2015年の越境ECの総括

 経済産業省による「電子商取引に関する市場調査」の2015年度版が発表された。そして昨日ECのミカタでも取り上げさせていただいた。前回は日本のEC業界全体の規模や伸び率などのデータをメインに、ご紹介させていただいた。(https://goo.gl/9RzRCo

 今回は越境ECの調査を取り上げていく。ちなみに越境ECの定義としては、「消費者と当該消費者が移住している国以外に国籍を持つ事業者との電子商取引」とされている。

越境EC市場規模、日本は何位?

越境EC市場規模、日本は何位?越境EC市場規模(2015)

 経済産業省によると、日本・アメリカ・中国間の越境EC市場規模において、総合計額は27,664億円であり、対前年比22.6%であった。

 その中でも日本の越境BtoC-ECの総市場規模はアメリカと中国で2,229億円となった。そのうちアメリカからの購入額は2,019億円、中国からの購入額は210億円という結果だ。

 また、アメリカの越境BtoC-ECの総市場規模は日本と中国で9,037億円となった。そのうち日本からの購入額は5,381億円、中国からの購入額は3,656億円であった。

 そして、中国の越境BtoC-ECの総市場規模はアメリカと日本で16,398億円となった。そのうち日本からの購入額は7,956億円、米国からの購入額は8,442億円であった。

 やはり中国の越境BtoC-ECが一番多く、アメリカの約1.8倍だ。そして各国の中で日本が一番少ないという結果になった。まだまだ伸び代はあるということだろう。世界の各国別BtoC-EC市場規模成長率では1位は中国、2位はアメリカ、3位はイギリス、そして日本は4位である。

 しかし、そんな中でも、経済産業省は日本市場規模が拡大している要因として、「インターネット人口の増加」「マーケットプレイスや物流システムの充実」「決済機能多様化への対応など」「オンラインショッピングのインフラ整備」「越境ECの機会増大」などを予想している。確かにこの1年で越境ECへの関心も高まり、より海外へ出品しやすいような環境が整備されてきた。

今後の越境ECの伸び率と可能性

今後の越境ECの伸び率と可能性越境ECポテンシャル推計値(2015年)

 次に2019年までの推移を想定した越境EC市場規模のポテンシャルを推計した結果だが、2015年と2019年を比較した場合に、日本は約1.50倍、アメリカは約1.57倍、中国は約2.94倍になると予想されている。

 全体的に越境ECの市場は伸びていくと予想されているが、特に中国の成長が著しい。一方で日本は約1.50倍で伸びるとされているが、中国ほど成長は見込まれていない。

 日本でのインターネットは人々の生活に深く根付いており、今やインターネットがないということは考えられない人がほとんどだろう。その証拠に、総務省の通信動向利用調査によると日本でのインターネットの人口普及率は、82.8%だという。このことから考えると、今後中国のようにECにおいて大きな成長を遂げていくためには、今多くの人に普及したインターネットの中で、いかにECというビジネスを普及させていくかが重要だろう。2015年の時点でEC化率は4.75%のため、まだまだ成長が見込まれる。ECを普及させるほど、日本の越境ECも伸びていくはずだ。

越境ECを勝ち抜く商品とは

越境ECを勝ち抜く商品とは各国越境ECにおける購入商品

 続いて日本・アメリカ・中国での越境ECにおける購入商品を見てみる。結果は各国共通で「衣類・アパレル」が1位になっている。また、共通している商品として「旅行」もあげられる。特徴的な商品だと、中国に2位で「化粧品・コスメ」、3位に「食品・アルコール」がある。国内EC事業者からのヒアリングでは、中国に向けて「粉ミルク」が売れているという。そのため食品が3位なのだろう。ここではそれぞれの国の文化的特徴が見受けられる。

 日本から海外へ商品を販売する際は、各国の事情や消費者の特徴を理解してニーズを汲み取ることが、越境ECを成功に導く鍵だと思う。海外の消費者と特徴は一例として、中国では「若年層・高学歴・高収入・1級都市(大都市)在住」という結果が出ている。

 また、中国消費者のニーズといった視点では、“爆買”という消費行動からも読み取ることができる。訪日の中国人は、日本滞在中の購買意識が非常に高い。そして日本の店舗にて大量に、まとめて商品を買うことから、その消費行動は“爆買”と呼ばれている。

 2015年の訪日中国人の数は約499万人にものぼり、2014年の約2.1倍という結果を残した。そして訪日中国人旅行消費額は、約1兆4,200億円となった。このように日本商品は中国人に人気があり、爆買が越境ECで繰り広げられる可能性は十分あるように思える。そして越境ECで中国消費者の注目を集めるためにも、ニーズを読み取ることが重要なのだ。

 外国人が越境ECにて日本からの商品を購入したいという商品を知るためには、訪日外国人旅行客がお土産としてではなく、日用品や自分のために購入している商品を知ることが必要になってくる。その需要がある商品が今回のデータに現れているのだ。

 今後ますます飛躍が期待される越境EC市場の中で、日本の市場規模を増やし、勝ち抜いていくためには、しっかりとアンテナを張って海外消費者のニーズを敏感に読み取ることが重要だ。それを知るためには様々なことに目を光らせると、新しいニーズの発見をすることができるだろう。例えば日本の観光地のお土産ショップでも訪日外国人の購入品をさりげなくチェックしてみたり。日常の中から、世界へ大きく羽ばたくような、ヒントが見つかるかもしれない。


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