楽天商品、日本郵便により受取場所拡大へ
楽天市場での販売機会拡大へ!
日本郵便株式会社(以下「日本郵便」)は先ほど、楽天株式会社(以下「楽天」)と連携し、本日から楽天市場で購入した商品を全国のファミリーマート店舗(一部を除く)で受け取ることができるサービスの開始を発表した。このサービスは本日正午から実際に実装されており、日本郵便のコンビニ受取サービスを利用している約1,100店舗ではすでにファミリーマートでの受取が可能となっている。
日本郵便は楽天市場のコンビニ受取サービスを昨年の9月から全国のローソンで、11月から全国のミニストップで行っている。今回ファミリーマートが加わることにより、合計で25,300店のコンビニで楽天市場の商品受取ができるようになる。
楽天市場の出店者は、受取拠点が大幅に増えることにより、多様化している消費者の受取方法に対するニーズに対応することが可能となる。モールや独自ドメインの自社サイト、どちらにおいてもコンビニ受取ができる店舗が多くない今、他の出店者との差別化、そして販売機会の拡大を期待できる。
台湾では当たり前のコンビニ受取。日本では?
つい先日、ヤマト運輸株式会社(以下「ヤマト運輸」)がオープン型宅配ロッカーネットワークを構築し運用するための合弁会社「Packcity Japan株式会社」設立を発表したことなどからもわかるように、今、拠点受取が物流業界の中でもホットな話題となっている。何故かといえば、これまたご存知のように、宅配ではなく拠点受取にすることで再配達の増加やドライバー不足、環境破壊などの問題を解決することができるからだ。
また、拠点受け取りを利用することで、各々のライフスタイルに合わせて荷物を受け取るだけでなく、家族に知られずにサプライズでプレゼントを購入したり、旅先で商品を受け取ることなどもでき、活用方法は多く考えられる。
しかしながら、日本ではまだまだ拠点受取は普及しきれておらず、ジャストシステム社の調査では、店頭受取を利用したことがある人は32.9%にとどまっている。例えば、世界に目を向けると、今EC市場が急成長している台湾では、コンビニでの荷物の受取が一般的となっているという。
それには台湾は九州と同じほどの面積であるにもかかわらず、世界でも有数のコンビニ出店密度になるほどコンビニ大国であることも要因している。
日本でもコンビニの数は54,018店舗にものぼっている(出展:JFAコンビニエンスストア統計調査月報)。だからこそ、日本においても拠点受取が一般的となる可能性は高い。
消費者だけでなく、宅配業者にとっても効率の良い拠点受取サービス。各社が注力し始めた今、今後コンビニ受取サービスやロッカー受取が普及していくことは間違いない。EC事業を行う上で切っても切れないものである物流だからこそ、他店の差別化や販売機会の拡大という意味以外でも、注目していく必要があるだろう。