アパレル小売のシステム・物流が一変!「Monopos」に迫る
アパレル商材の販売チャネルは、実店舗、ECモール、独自ドメイン、SNSと多様化している。しかし、バックヤードの作業については、販売チャネルごとに異なる手法を取っており、業務負担が増加、機会損失が発生しているという小売業者も多いのではないだろうか。そんな状況を受け開発されたのが、アパレル小売・流通の「モノの流れを、ラクにする」オールインワンプラットフォームの「Monopos」だ。今回は、Monoposを提供する株式会社IROYA(以下、IROYA)代表取締役社長 大野 敬太さんと、WMS連携、フルフィルメントサービスを提供する株式会社フレームワークス(以下、フレームワークス)代表取締役社長 秋葉 淳一さんにお話を伺った。
モノの流れをラクにするオールインワンプラットフォーム「Monopos」
アパレル小売を展開するにあたり、在庫や商材の管理、販売地点の管理など様々な業務が発生する。この業務について、これまではECサイト、実店舗それぞれにおいて最適な仕組みを持ち、オムニチャネル展開を行うには、双方のオペレーションを並行して業務に組み込む必要があった。そのため、当然、業務は煩雑化し、作業効率は低下、機会損失が発生していたのだ。
そのような状態を解決するのが、”Monopos”。「データ連携」と「シェアリング」を軸に置き、モノの流れをラクにするオールインワンプラットフォームだ。オールインワンプラットフォームというだけあって、Monoposは、フルフィルメントサービス、在庫管理システム、受発注システム、ショッピングカート、POSレジ売上管理、顧客データ管理、集客、決済代行、配送など実店舗、ECサイトの双方の運営に必要な機能のすべてが備わっている。
豊富な機能を備えていると聞くと難しいのでは?と思うかもしれないが、大野さんは次のように語る。「MonoposはIROZAで2年間運用したノウハウが詰まったサービスです。そのため、例えば、アパレルショップの店頭で働く25歳の店員さん。つまりECサイトの運用などに特に詳しくない人であってもすぐに運用できるようなオペレーションになっているのです。」と。つまり、Monoposが提供するのは、各々の機能やシステムではなく、オムニチャネル展開に最適化されたオペレーションそのものなのだ。
なぜMonoposが必要なのか、その訳は秋葉さんの「小売業を営む人の本業は”どうやって売るかを考えること”だ。」という言葉から知ることができる。どうやって売るかを考えていると、実店舗とECサイトなど販売チャネルを広げ、オムニチャネル展開を行うという流れは当然なのだ。
しかし、販売チャネルを広げた後、どのように運用するのか、そのためのリソースをどうするのかを考えている人はそう多くはない。もっと言えば、考えていたとしても変化するEC業界の先を見据え、柔軟にシステムや運用フローを変化させていくのは、困難を極めるのが現状だ。それは、EC業界が変化するスピードに対し、システム開発にかかる時間、コストは膨大で、1社で賄うには、負担が大きすぎるためだ。
シェアリングが広がるアパレル小売の可能性
そこで両社が勧めるのが「シェアリング」の考え。すべてを自社で持つ必要はなく、その仕組みやシステムを必要とする事業者同士で共有するほうがメリットが大きいというのだ。例えば、商品データや在庫データを管理するシステムを自社で開発するとしたら、開発に時間がかかるだけでなく、その償却期間は通常5~6年、その間は新たなシステム投資をためらう企業が多いのではないだろうか。複数社でシステムをシェアすれば、コストが抑えられるだけでなく、次の投資への期間も短くなる。さらにシェアする企業が増えれば、常に最新のシステムを使用し続けることができるのだ。
同様のことが物流にも言える。1社で倉庫を持ち、効率よく収納する仕組み、ミスのないピッキング作業ができる環境を整えるのは、よほど大きな企業でもない限り賢明な判断とは言えないだろう。それならばいっそ、物流が得意な企業に任せ、システムや仕組みを共有してしまうほうがいい。
秋葉さんは「Monoposを有効活用し、自社が強みを発揮できる仕組みと連動させれば、より魅力を引き立たせることができる。」と話し、シェアリングの価値を強く主張する。つまり、「Monopos」とは、アパレル小売業者がシステムを、倉庫を、物流をシェアするオールインワンプラットフォームなのだ。
「Monopos」の一歩進んだ「データ管理」や「シェアリング」の考えが、今、アパレル小売業者にとって必要な仕組みや流れを作り、効率よく、負担のないオムニチャネル展開を実現してくれる。”販売”という小売業者の本来の強みをさらに強化し、売上を伸ばす事業の要として、導入を検討されてはいかがだろうか。