仕入れを最適化できる「FULL KAITEN」で、小売業の宿命と言える「在庫問題」をスパッと解決!

野中 真規子 [PR]

フルカイテン株式会社 代表取締役社長 瀬川直寛氏 フルカイテン株式会社 代表取締役社長 瀬川直寛氏

「在庫を増やせば売上は増えるが、過剰・不良在庫も増えてしまう」「今の在庫分析に自信がない」などの問題に頭を抱えるEC事業者は多いはず。
フルカイテン株式会社では、この「在庫問題」を解決するため、AIによる予測技術と独自技術「変動発注点」をベースに仕入れの最適化を支援する「FULL KAITEN(フルカイテン)」を提供している。2月5日には最新のバーション2.0をリリースした。自らも小売EC経験を持つ、同社の代表取締役社長 瀬川直寛氏にお話を伺った。

中小から大手まで、小売EC企業はどこでも「在庫問題」に悩んでいる

「売上を増やすために、小売であれば通常『取り扱う商品数を増やす』あるいは『1商品あたりの在庫数を増やす』こと、つまり『在庫を増やすこと』を行います。すると面白いように売上は上がっていくものです」と瀬川氏。

しかし「在庫を増やす=在庫が残る」というリスクもはらむ。在庫が残ると資金が出ていくし、保管場所もくうので企業としては困るが、そこで逆に、在庫を残さないようにと仕入れを減らせば、今度は売上が落ちてしまう。

「こうした『在庫問題』を解決するには『売上増加』と『在庫適正化』の2つを両立させることが必要で、これまで多くの企業が解決に向けてチャレンジしてきましたが、これといった解決策はなく、在庫問題は小売業の宿命的課題となっていました」。

3度の倒産危機で発覚。「固定発注点」の仕入れこそが、在庫リスクに!

多くの企業は仕入れをするにあたり、「固定発注点」といって、経験と勘から「在庫が◯個まで減ったら◯個仕入れる」という形をとる。このやり方は時間をかけず簡単にできるというメリットはあるが、仕入れ数量の間違いが起きて当然だと瀬川氏は言う。

「私自身も2018年までベビー服の小売ECを運営しており、固定発注点を採用した仕入れを行っていましたが、在庫問題のため倒産の危機が3回ありました。原因を探るため、商品ごとの販売データを見ながら以下のようなグラフを作ってみて、気づいたのです。

商品の販売推移は、通常は上図のように波打つように曲線を描くものです。そして売れる数量はこの曲線の内側の面積で、曲線の外側の面積は売れない数量を表すことがわかると思います。

これに対して、固定発注点は『何個まで減ったら何個発注する』というように仕入れるので、この直線のように一定のペースで売れ続けることが前提になります。未来も同じペースで売れ続けるのであれば発注点を固定したままで問題ありませんが、実際の売れ行きは曲線のように常に変わるものです。したがって、この直線と曲線のあいだの部分(黄緑色の領域)は売れ残りとなり、在庫過多リスクが高まります。

さらに欠品リスクもあります。たくさん売れて欠品した場合、通常は売れたことばかり喜んで成功とみなしますが、『もっと売れたはず』という部分には焦点をあてません。しかし、売れて欠品したということは『仕入れが少なすぎて売り逃ししてしまった』という失敗でもあるのです。

つまり、仕入れで起こる在庫リスクには、売れ残るリスクと売り逃すリスクの2つがあるということです。

こういった問題を解決するためには、固定発注点のように商品が一定のペースで売れ続ける前提に立ってはいけません。

また販売数の移動平均値から予測を立てる方法も不十分です。移動平均は数日先という短い予測ならまだ使いようがあると思いますが、予測しなければならない日数が長いと精度が出ないからです」。

AIでSKUごとに変動発注点を算出し、最適な仕入れ数量を表示

在庫問題に悩み、データを検証した結果、瀬川氏が出した答えは「正しい仕入れをするには、発注点を毎日変動させる必要がある」ということ。

「『FULL KAITEN』は、弊社が開発した『変動発注点』という在庫問題解決テクノロジーに基づいて、商品のSKUごとに販売予測を行い変動発注点を算出しています。そして実在庫数なども考慮して最適な仕入れ数量をSKUごとに表示します。変動発注点は1日に1回計算し直すため、仕入れ業務を行うときには最適な仕入れ数量に更新されているのです。

   SKUごとに最適な仕入れ数量がわかる

商品はどれも売れ方に違いがありますので、1つのアルゴリズムだけで予測するのは無理があります。そこでFULL KAITENでは、複数のアルゴリズムで予測を行い、SKUごとにどのアルゴリズムを適用するかも変えています。

また、キャンペーン時など、算出された数字より多く仕入れたい場合は、仕入れ数量を変更することで、その数字で仕入れる場合の在庫リスクを評価することも可能です。

たとえばFULL KAITENが仕入れ数量30個と提案しているとしましょう。キャンペーンの予定があるので仕入れ数量を100個に変更して入力すると、FULL KAITENはその100個が何月何日に売り切れるかを再予測します。その結果によって『何日分の在庫を持つべきか』とリスクを見定めながら数量を加減することができるため、仕入れ担当者の方も経験と勘で仕入れるより緊張感がだいぶ軽減できるはずです。

さらに、仕入れ用の発注データを作成することもできます。SKUごとに仕入れ数を決めたら、ボタンを押すだけでリストがCSVで保存され、ダウンロードが可能となり、仕入れ先への発注書の元データや、工場への製造指示などに使うことができます。

AIで需要予測して仕入れを最適化するというのは比較的思いつきやすいことだと思いますので、その手のソリューションは今後増えてくるだろうと思いますが、ひとつ言えることがあります。

それはAIで需要予測したからと言って、仕入れの最適化を実現することは難しいということです。その理由は、予測精度の良し悪しと最適な仕入れには因果関係がないからです。最適な仕入れをするためには、仕入れ数量を間違えるメカニズムを解明する必要があります。弊社はそれを解明し変動発注点という数式モデルに落とし込むことに成功しました。変動発注点の数式モデルの中で扱う数値の一つとしてAIによる需要予測結果も使っていますが、変動発注点の数式モデル無しでは最適な仕入れ数量の算出はできません」。

発注残数や納品リードタイムも考慮した精度の高い仕入れができる

「弊社では在庫問題を論理的に解決しようと研究を重ね、仕入れ最適化に関連する『変動発注点』以外にも、売上増加に関連する『売上貢献スコア』、在庫削減に関連する『価値変動評価』の3つの数式モデルを開発しました。この3つは在庫問題解決テクノロジーとして特許出願中です。

2月5日にリリースした『FULL KAITEN バージョン2』では、これらのテクノロジーも実装し、在庫問題の解決力をさらに向上させることができました。仕入れ最適化機能に関して言うと、バージョン1では会社ごとの仕入れ予測を行っていましたが、バージョン2では、より細かく店舗ごとや倉庫ごとの仕入れ予測ができるようになっています。

また、仕入れ先ごとにその仕入れ先の商品で予測される推定売上も算出するようになりましたので、どの仕入れ先から優先的に仕入れるかを決めることもできます。

   売上予測に基づいて仕入れ先をランキング

さらに、その仕入れ先ではどの商品を仕入れたらいいのかという優先度も独自のスコアリング技術で付けていますので、売上に貢献する商品を優先的に仕入れることができます。商品の仕入れリードタイムも考慮しているため、肝心なときに欠品しているような事態もかなり減ると思っています。

これは裏を返せば、売上に貢献しない商品を間違って仕入れることを避けることにも繋がります。以上がバージョン2ならではの特徴です。

複雑な業務が一画面で完結、財務諸表にもダイレクトに影響!

「FULL KAITEN」は現在、大手企業や楽天市場の上位店舗など、月商1億円以上の企業20数社に導入されている。アパレルが4割、そのほか雑貨、家具、ゲームソフト、スポーツ用品など業種はさまざまだ。

「直近1年間はバージョン2の開発に集中していたので営業活動を行って来なかったが、今回のバージョン2ローンチをきっかけにいよいよ営業活動を積極展開する」と瀬川氏。

「初期費用は50万円。導入事例で使わせていただく許可がある場合は40万円です。データの運用設計と、導入後の『カスタマーローンチプラン』といって最長2ヶ月の間、弊社の担当者がお客様ご自身で在庫問題の改善ループを回せるようにサポートする費用も込みでの価格です。月額費用は月27万円からで、この月額費用には『仕入れ最適化機能』以外に標準機能として提供している『売上増加機能』と『在庫削減機能』も含まれています。

仕入れ担当の方は、発注残、実在庫、納品リードタイムなどを細やかに気にしながら普段の業務をされていると思いますが『FULL KAITEN』をお使いいただければ、今まで一つひとつ手計算で処理していた業務や、複数のファイルを開いて行っていた作業が一画面で完結できるようになりますので、この費用は安いと感じていただけると思います。何より仕入れへの自信が変わってくるのではないでしょうか。

また、経営者の方は財務諸表を気にされると思いますが、『FULL KAITEN』を使えば、仕入れ最適化で棚卸資産という名の眠れる資金をキャッシュに変えることができ、資金調達を増やす必要もなくなりますし、売上も増えて行くので、財務諸表が改善することは容易に想像していただけると思います。こうした点から、この価格には競争力があると自負しておりますし、実際にコストパフォーマンスを評価いただいております」。

予測はコンピューターに任せ、人間は得意なクリエイティブな業務を

予測はコンピューターに任せ、人間は得意なクリエイティブな業務を

「結局のところ、在庫が必要以上に増えてしまうのも全然足りないのも、そのきっかけは仕入れです。だから仕入れという入口の部分をいかにして最適化するかというのは、どんな小売ECでも頭ではわかっていることなのです」と瀬川氏は言う。

「しかし何千、何万、何十万というSKUに対して人力で予測するのは非現実的ですし、Excelが固まることもありますよね。それでもこれまで多くの企業が担当者をつけて人力で努力してきた歴史があります。

私は予測するという業務は人間よりコンピューターの方が得意なのでコンピューターに任せ、人間はその予測結果を使ってもっとクリエイティブな業務を担当した方が良いと思っています。例えば、仕入れ担当者が販売担当者と連携して、キャンペーンに合わせて最適な仕入れ数量を決め、売上を最大化していくような業務など、色々考えられると思うのです。

当社はFULL KAITENの在庫問題解決力をこれからも向上させることで、小売ECの期待にしっかり応えていきたいと思っています」。

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記者プロフィール

野中 真規子

ライター。著書(電子書籍)『片付けられない、という「思い込み」をなくして、今すぐ片付けるための本』(ハウスキーピング協会)が好評発売中。ECのミカタにおいては、ECサービスのお話から伝わる本質的なメッセージを受け取り、拡散することが歓びです。

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