コールセンター運営者に聞く、コロナ禍で変化した消費者の声。

ECのミカタ編集部 [PR]

CENTRIC株式会社
宮崎篤氏

新型コロナウイルスは消費者の心理や行動に大きな変化をもたらした。コンタクトセンターの運営やコンサルティング事業などを手がけるCENTRIC株式会社によると、消費者から寄せられる声にも、いくつかの特徴的な傾向が見られたという。

EC利用者からのダイレクトな反応が集まるコールセンターの現場から見えてきた、市場の変化とはどのようなものか。そしてEC事業者はどのように対応していくべきか。同社の営業本部 部長代理 宮崎篤氏に伺った。

コロナ禍で消費者からの問い合わせ内容が変わった

――新型コロナウイルスの影響によって、ECの利用者数や利用頻度が増加しました。コールセンターの観点からも、消費者や事業者の動向に変化はありましたか?

従来はリアル店舗で購入するような商品も、ECを利用するユーザーが増えたというのが一番大きな変化でした。購入されるものと購入層のどちらも変わってきているという印象です。売れる商品にも変化が見られました。例えばヘアカラー剤など、これまでは店舗で受けていたサービスを家の中で代替するための商品が売上を伸ばしています。

また、当社のクライアントで顕著に増えたのは、農産物や魚介類といった、これまでになかった業種によるD2CのECです。飲食店が食材を仕入れられなくなったことから「直販しか生き残る道はない」と、ECの体制を新たに構築されたクライアントが多かった印象です。


――CENTRICのコールセンターで受けているEC関連のお問い合わせは、どういった種類のものですか?

ECの受注や一般問い合わせなどです。あと一次産業系で多いのは、納期のご確認です。収穫や水揚げ次第で出荷日が変わるので、予約だけ受けておいて、後で納期をお伺いしていくという業務が発生します。

――EC利用者の属性にも変化がありましたか?

増えているのは20代前後の利用者です。リモートワークなどによって、YouTubeやSNSを利用する回数が増えたため、そこからの流入が非常に多くなりました。SNSの集客施策に力を入れたクライアントの中には、売上が10倍に伸びたところもあります。若い消費者は電話だけでなく、Webサイトやチャットを経由しての問い合わせも利用しています。

一方でシニアの利用数も堅調です。未だにPCが不慣れな方は確かに多いのですが、スマートフォンがシニア層にも普及してきて、そこからの流入は多いですね。あとは、40~50代の女性の利用も増えています。リアル店舗でのお買いものができなくなった分、食品や日用品などのECを利用していて、1点あたりの単価は低いのですが、まとめ買いが多く、決済単価は高いです。


――これらの客層からは、どのような内容のお問い合わせが多く来るのでしょうか?

新規のEC利用者が増えたせいか、「購入方法が分からない」という方や、「次買うときにどうしたら良いのか」という問い合わせが増えました。最初に広告経由で購入した場合、次に買うときにUIが違うことが多いので。「パスワードが分からない」というお問い合わせが増えました。勢いで初回購入した後、リピートしようとした時にIDやパスワードが分からないことが多いようです。

――電話によるお問い合わせのシェアが高いですか?

電話とメールで2:1くらいです。2020年は、在宅の方をターゲットにテレビや新聞に広告を打つ企業が多かったので、電話での問い合わせが多くなっています。

事業者には“おもてなし”が求められる時代へ

――2020年の経験から、EC事業者は今後どういったことに注意して、対策していけば良いとお考えですか?

今後はメンテナンスやアフターフォローが大事になると思います。ちょっとしたミスが発生して消費者から「ダメだな」と思われると、口コミで低評価がつき、売上にも影響します。そういったリスクをどこまで見込んでおくかが重要です。これからは「売りっぱなし」では通用しません。ひたすら新規顧客を獲得して売上を稼ぐのではなく、今いるお客様の購入回数を増やすなど、LTVを向上させる必要があります。

そうなるとユーザーには丁寧に対応しないといけませんが、リソースやノウハウがない事業者も多いでしょう。そこでコールセンターのようなアウトソースを上手に使っていくことをおすすめします。

――コールセンターに求められる役割も変わってきているのでしょうか?

これまでは受注やキャンセルの対応、商品や配送についてのFAQの対応が多かったのですが、今後は別のアクションが必要になります。例えば初回購入からしばらく経った後にフォローすることで、ナーチャリングを図る取り組みなどですね。コールセンターは残念ながらネガティブな要素のお問い合わせが多いですが、その手前の段階でできるだけコンタクトを増やしていって、ファンを獲得していくことが求められてくるでしょう。

――先ほどアウトソースという言葉がありましたが、月に何件くらいのお問い合わせ対応が発生すれば、外注化を検討するべきでしょうか?

企業の規模によって異なります。もしECの実務担当者が2~3人ほどなら、月に100件もお問い合わせがあると、他の業務を圧迫するので外注した方が良いでしょう。30~50人くらいの規模の企業なら、アルバイトを雇用して自社で対応しても、外注するのとコスト的には変わらないかもしれませんが、安定はしません。多少ランニングコストがかかっても、事業者側では売上をアップさせる動きに注力した方が良いケースは非常に多いです。自社と外注とを併用していく選択肢もあると考えています。

クライアントのニーズにしっかりと寄り添うCENTRIC

――先述の傾向と対策は、CENTRICでも意識していますか?

EC事業の基本原則や市場動向をコールセンターのスタッフ向けに研修するなど、“クライアントのためにできること”を提案するための仕組みづくりに取り組んでいます。当社はオペレーターの正社員率が60%ほどと非常に高く、ハイスキルなスタッフを育成しやすい環境にあります。

また、当社は熊本、和歌山、沖縄に拠点を構えており、社会情勢や市場の変化に強い体制を整えています。急なボリュームの増減にも、柔軟に対応できることが強みです。大手企業からスタートアップまで、それぞれの事業規模や目標に合わせて幅広く対応しています。

――費用感や導入スケジュールも、さまざまなパターンがあるとお聞きしました。

お問い合わせ件数ベースでの料金プラン、オペレーターの拘束時間での料金プランなどをご用意しています。鳴るか分からないけど窓口を設置しておく、といったご要望にも対応しています。導入時期に関しても、クライアントの状況をヒアリングして自在に設定しています。早い場合だとご依頼から1ヵ月かからないケースもありました。

――それぞれのクライアントにしっかりと寄り添うという感じですね。

そうですね。コールセンターとしての基本業務はしっかり対応しつつ、BPRのご提案やROAS改善のお手伝いなど、さまざまなお取り組みを一緒にさせていただきます。広告のレスポンスをデータ化して報告することも可能です。コールセンターはコスト部門として見られることも多いですが、当社なら利益を生み出すための“プロフィットセンター”としての機能をご提供できます。

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コールセンター目線で見る、コロナ禍での状況変化と今後について

――コールセンター運営者の視点から、2021年の展望について教えてください。

今後、コロナウイルスが無かった頃の状態に戻ることはないと考えています。EC事業者は「この変化はこれからのスタンダードになる」ということを念頭に置かなければなりません。ECをスタートさせた企業なら、1年走ってみてさまざまな課題が出てくるはずです。すでにECを軌道に乗せている企業でも、人員体制やワークフローの変化があったでしょう。当社は質の高いコンタクトセンターとして、そういった企業様のお手伝いをしていきたいと考えています。

――コールセンターの外注化を検討している企業へのアドバイスはありますか?

現状の強みと課題を整理して、最初の段階で明確にお伝え頂くことがもっとも重要です。加えて、ECに求められる各種法令の遵守もますます重要になってきます。コンセプトや運営方針をはっきりさせることで、コールセンターのスタッフも、それに沿った対応がしやすくなり、お客様対応の品質は向上します。軸がしっかりしていれば、市場や客層の変化にも対応できます。また法令や行政のガイドラインに則った運営方針をとることで、仮にクレームが発生した際にも行政対応も含めて適切な対応が可能となります。

これからのコールセンターは、ただ「費用が安いから」という理由ではなく、付加価値で選ぶべきです。何をやって欲しくて、どんなマーケティングをしたいのか。EC事業者それぞれが、自らが置かれている状況をしっかり把握して検討することが大事です。

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