高品位の「おもてなし」で売上拡大! 急激な事業成長でも円滑運営を可能にしているのは“物流”がキー・ファクターだった

ECのミカタ編集部

 “コロナ禍を背景としてEC市場が成長している”という話題は、業界関係者ならずとも耳にすることが多い。確かに外出を控えるライフスタイルが長く続く中で、家にいながらにしてショッピングを楽しめたり、必要な商品を簡単便利に購入できたりするECの流通額は増加傾向にある。

しかし一方で、サービス提供する側のEC事業者には、コロナ禍ゆえの事業障壁も発生している。物流がその代表的な例であろう。新型コロナ感染対策の観点から、物量を増加してからいとって、単純に人員を増やすというわけにはいかなくなっている。密を避けるためだ。特に自社物流を軸に展開しているEC事業者にとっては、大きな問題となりがちだ。スマートフォン強化ガラスフィルムのEC展開で急成長を遂げている『株式会社OVER’s』も、そうした課題に直面していた。

しかし、従前の100%自社物流を改め、物流業務の一部を『株式会社学研ロジスティクス』に委託したことで、事業成長を妨げる物流問題を解消できたという。該社の取組みについて、株式会社OVER’sの代表取締役 岩井一弘氏と、取締役 白石淳三氏にお話を伺った。

競合ひしめくモール内で、メイドインジャパンの強みと、高付加価値の「おもてなし」で躍進を遂げる

ガラスザムライ
https://overs.co.jp/item1.html

―― 御社の事業概要と、取扱い製品の特徴などをお教えください
岩井 当社は、スマートフォン強化ガラスフィルムを製造・販売しています。Amazonや楽天市場、Yahoo! ショッピングなどのビッグ・モールを中心的な販路とした、いわゆるEC展開です。「ガラスザムライ」という製品ブランドを主力製品としています。
 
当社の特徴は、製品そのものの特徴と、店舗としての特徴の2つがあります。
製品の特徴としては、やはりメイドインジャパンの高品質性にあります。ネーミングに“サムライ”というワードを付けたのは、このワードによって「日本製」であることをアピールしたかったからです。「ガラスザムライ」という製品の品質の高さには自信があったのですが、その高品質性をネーミングでも表現したいと考えたのです。世界的にも、“日本製=高品質”というイメージは定着しており、中国をはじめとした海外のセラーが多いビッグ・モールにおいて、差別化戦略としても日本製というアピールは必須でした。

また、当社では店舗のコンセプトとして「おもてなしを届ける」というものを掲げています。具体的な「おもてなし」の一環として、商品の取り付け器具「らくらくクリップ」を開発し、ご提供しています。この「おもてなし」については、“スマホのガラスフィルムで、ここまでやるとはすごい”と多くのユーザーにご評価いただき、それがレビューで拡散したことで、「ガラスザムライ」人気に拍車がかかりました。その他、ご購入者に手書きのメッセージをお送りするなど、温かみのあるクラフトショップのような接客を心がけています。

さらにいえば、“お客様の期待以上の付加価値をご提供する”ということにこだわって実践しています。たとえば、届いて商品の梱包を開けた時に「こんなにいろいろなものがたくさん入っている!!」という驚きを狙ってさまざまな工夫を凝らすといったことです。これが海外セラーとの大きな差別化ポイントとなり、製品品質の高さという差別化ポイントと相まって、当社の大きな強みとなっています。

飛躍的な事業成長と、コロナ禍のリスクヘッジを兼ねて、物流を学研ロジスティクスにアウトソーシング。

OVER’sの倉庫内の様子

―― 製品の優位性、「おもてなし」という付加価値で躍進している中、物流のアウトソーシングを検討した背景はなんだったのでしょう。
白石 当社は創業以来ずっと自社物流でした。当社の物流拠点に社員やパート・アルバイトさんを集めて発送作業などをしていたのですが、急激に受注件数が伸びたことで、自社物流だけでは迅速な発送対応が難しくなってきた、ということがあります。

そこに加えて、コロナ禍の影響により、物流現場に多くのスタッフが密集することが感染リスクを高めるということで、人員を増やせないという事態になっていました。かつ、万が一、物流現場からコロナ感染者が出てしまったら、物流がストップすることにもなりかねません。自社物流だけの対応では、リスクが大きい状況になってしまったということですね。

そこで、昨年から物流のアウトソーシングを検討し、複数社を比較検討して、株式会社学研ロジスティクス(以下、学研ロジ)さんに決めました。

―― 学研ロジに決めたポイントはどんな点ですか
白石 ひとつは価格面のメリットが大きかったことです。各社とも見積の出し方は違っていましたが、初期段階のコスト見積、中期段階での見積、さらにはボリュームが増えた場合のシミュレーションなどを各社にお願いした中で、学研ロジさんの価格構成が戦略的でリーズナブルでした。
 
さらには、運用時の対応力・機動力の高さです。実は学研ロジさんで本格稼働させる前に、トライアルで単品商品だけ物流業務をお願いしました。実際に運用していく中で、トラブル時のホットラインがしっかりしていること、土日も関係なく迅速対応してくれる対応力・機動力が、信頼できるレベルでした。
 
今では、当社の売れ筋商品を中心とした発送などの物流業務を担っていただいています。

学研ロジスティクスの物流サービス

機動性の高い対応力と、圧倒的な物流ノウハウをもつ学研ロジスティクスをビジネスパートナーとして位置づけ、さらなる事業拡大を目指す

―― すでに学研ロジでの物流オペレーションが動いてるわけですが、業務はスムーズに遂行されていますでしょうか
白石 とてもスムーズに進めていただいています。実は、トライアル期間を経て、本格的に物流をお願いするようになった直後に、楽天市場のスーパーセールがありました。この期間は、通常時の3~4倍の受注が殺到するというビッグセール期間なんです。実のところ、多少のトラブルを覚悟していました。当社は通常時でも月間で10万件近い受注があるので、単純に1日平均3000件超です。それがスーパーセール時には3倍、4倍になるのですから、物流の現場は相当に大変になるはずなんです。ところが、初日こそ、ちょっともたつくこともありましたが、それ以降は何の問題もなく、スムーズにオペレーションしていただきました。これには正直驚きましたね。
 
実際に学研ロジさんの現場を見学させていただくこともありましたが、そこにあるさまざまな物流ノウハウのレベルの高さに感服しました。現在は、学研ロジさんに主力商品の物流を委託して、ロングテール型の商品については、引き続き自社物流で対応するという、物流2拠点体制です。学研ロジさんのもつ高度な物流ノウハウは、当社の自社物流でも参考にさせていただきたいノウハウが種々あって、当社物流業務の改善にも役立っています。

―― 今後、物流業務を一元的に学研ロジに委託する可能性はありますか
白石 将来的に、全面的に委託する可能性を否定するものではありませんが、当面は自社物流との2拠点体制で進めるつもりでいます。ロングテール型の商品は、多品種小ロットで、物流についても細かい対応が必要になりますし、在庫をお願いすれば、保管料も高くなることが予想され、自社物流で対応した方がメリットは大きいと考えています。

岩井 むしろ学研ロジさんには、「ガラスザムライ」に次ぐ、第2・第3の柱となるような商品開発の後ろ盾になってもらいたいと考えています。多様な情報をお持ちでもありますし、そうした情報交換などを通じて、単に物流のアウトソーサーというポジションではなく、より密接なビジネスパートナーとしてお付き合いさせていただきたいと思っています。

―― 最後に、オーバーズとしての今後の事業展望などあれば、お聞かせください
岩井 今は、スマートフォン用のガラスフィルムという商材を展開していますが、将来的にはそれにこだわらず、より多くのお客様にお届けできる商材を、どんどん開発していきたいと考えています。
 
当社のビジョンには「月間で100万人のお客様に“おもてなし”を届ける」という考え方があります。ここでいう「おもてなし」は、当社では、“価格以上の価値”と定義しています。つまり、毎月100万人のお客様に価格以上の価値をお届けできるような商品をどんどん上市していきたいということですね。
 
当社はEC専業です。EC市場は、とにかく反応が早い市場です。期待以上、価格以上の価値を提供し続けることで、お客様からの好意的な反応を引き出し、それがスタッフの糧になってモチベーションがアップし、それがさらにお客様への「おもてなし」につながる。そんな成長のスパイラルを構築していきたいと考えています。

―― オーバーズの事業成長は著しい。該社がもつ商品の品質と、「おもてなし」というコンセプト、そしてその実践がうまくかみ合っている結果であろう。そして、その成長を下支えしているのが、学研ロジの物流であることは間違いない。
 
物流はEC事業成長の大きなキー・ファクターである。オーバーズのように順調な成長を目指すなら、物流の効率改善は不可避の課題だ。物流の課題解決に思い至ったら、学研ロジに相談してみることをお勧めしたい。

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